飲食業育ちの僕だからこそ、考えたい未来の厨房。
大阪からUターンして7年。大手ホテルのパティシエとしてキャリアを積み、その後居酒屋、寿司店など、飲食業界で長らく働いてきた橋本真一さん(通称ハッシー)。「食」という提供するものは同じだが、華やかな飲食サービス業の世界から、介護業界の厨房に足を踏み入れ、戸惑いながらも、価値の高い仕事に誇りを持って挑戦をつづける、橋本さんが考えるこれからの介護施設厨房とは?
1)橋本さんのモルツウェルでの仕事内容を教えてください。
新規事業部のMAPS推進室にて、主に施設厨房業務の作業設計・作業手順など、業務の基礎となる要素の構築を進めています。
2)モルツウェルに入社したきっかけを教えてください。
大阪からUターン後、自身の経験を活かせる職場を探していました。
就職活動中に参加した企業説明会でモルツウェルの話を聞き興味を持ちました。常に新しい事に挑戦しており、多様な働き方ができそうだと感じました。
3)介護業界の仕事は初めてだったと思いますがどうでしたか?
モルツウェルでのキャリアのスタートは、入社当時は約100名が入所されている老人介護施設での厨房管理の仕事でした。店舗管理はこれまでも経験がありましたが、「朝食、昼食、夕食の一日3食を、毎日同じお客様に提供する」という、お客様が何人来店されるかわからない店舗管理より、すでにお客様が毎日予定されている介護施設の厨房はとても楽なのでは?と高をくくっていました。
・・・ところがっ。
まずは、入居者様の名前を覚え、その他の配膳内容を覚えるところから。
せっかく覚えた配膳指示内容もまた変わる。。
提供する食事形態が煩雑過ぎて、衝撃を受けました。
しかしその反面、施設に入所(入居)されている方のお食事をされている姿をみて、食事は生活の中の楽しみの1つであることを改めて認識しました。行事食では普段残される方も、完食されたり、お店と違って介護施設は、食堂から仕切られていることが多く、なかなかお客様と普段お話しができないのですが、「美味しかったよ、また作ってね」とわざわざ車椅子で厨房まできて声をかけてくださったり。
また、これまでの調理師としての経験は、洋菓子製造に携わっていた経験が長かったこともあり、商品の見た目に重点をおくことが多かったですが、介護施設では食べやすさ(カットサイズ、硬さなど)により重点をおいています。
その中でも、やはり見た目は食欲増進に必要な要素だと思いますので、少しでもキレイに盛付けることを意識していました。
その反面、その煩雑な業務と特に島根は生産人口の減少が著しく、本社や工場から仕込みからヘルプに来てもらったり、近年では地域によっては時給をあげてもなかなか人材確保ができないことも出てきてました。
クックサーブの良い点は多いと思いますが、社会的に働き手が少なくなっている点を考えると、まずは食事提供を継続することが大切だと思います。
厨房人は、誰しも心を込めて丁寧に、あったかい食事を提供したいと思っています。
しかし、人口減少、働き手不足の時代の波は、そんな純粋な思い、熱い思いをいとも簡単に打ち砕きます。
4)そこで始まったのが、僕たちの取組です。
真空調理済み食材「楽盛」も日々進化しているので味も美味しいです。
それを活用しつつ、日々の食事提供を円滑に行い、行事食などのイベント時に今までの経験を活かして、喜んでもらえる食事を提供したいと考えています。
5)しかし、人材不足解消までは至らない
㈱そらまめらんどの考え方とは
「生涯発達」「障がい者から納税者へ」
6)もう一つのモルツウェルの取組
2040年、僕は55歳。親世代を介護する頃。 自分の親には自由でいていてほしい。 そして、自分の老後も自由でいたい。
その思いが僕を今突き動かしています。
まずはモルツウェルの安心な安全な
真空調理済み「楽盛」をもっと知っていただくこと。
とある施設の施設長さんからは、食事業者が変わってから良い意味で施設入居者と食事に関する会話が増えたとお伺いしました。
今までは、食事の話といえばクレームばかりだったようです。また、少ない調味料で中心まで味が染み込んでいる点を評価して頂けることが多いです。
まずは楽盛の良さを知っていただき、栄養管理された安心安全な食材を活用しながら、覚えることが少なく、働き手一人一人が責任感を持って、無理なく働ける厨房を創りたい。
そして個々の頑張りを可視化し、それに応じた評価が得られる形を作りたいです。
そのためにも、
変化を受け入れてもらえるように、目的をしっかりと伝えることが必要だと思います。システム開発等については、プロトタイプ版を活用し、改良を重ねることが必要だと感じています。
これが成功しなかったら、2040年、クックサーブ(完全現地調理)の現場はますます人員不足に陥る可能性は高いと思います。労働力不足により、入所(入居)者様へ普通に食事を提供することもできない状況も出てくると思います。
7)まとめ
2040年問題を先に走っている島根の食事会社だからこそ、
自由で豊かな老後を楽しみにしつつ、僕たちが取り組んでいることを、必ず実現させていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも挑戦は続きます。
応援よろしくお願いします♪
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