質問した側が質問を理解してない奇妙な現象
突然ですが、皆さんは面接を受けたことはありますか?
就職・受験・バイト探し、はたまた商談や営業も面接みたいなものでしょうが、何かにつけて人は面接が大好きです。誰しも社会人になるときには通る、言ってみれば面接は社会人になるための登竜門とも言えるでしょう。
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お久しぶりです、まひろです。
お久しぶりと言うべきでしょうか。もともと読者が少なかった僕からすれば「初めまして」と挨拶するのが適しているのかも知れません。
と言うのも僕は以前までnoteを毎日投稿(休みまくってた)をしていた者なのですが、ここ2,3ヶ月の投稿がなかったのは何を隠そう僕のサボり癖です。
まあただ先ほども言ったように元々僕には読者が少なかったので、書かねばという使命感もなかったわけです🌟
そんな怠け者がのこのことまたnoteを再開し始めるわけです。
ただ前回のように仕事や心理学の真面目な記事を出すのも忍びなく感じるので、今日はサボり癖のリハビリという事で軽めの話をしていこうと思います。
突然ですが、皆さんは面接を受けたことはありますか?
就職・受験・バイト探し、はたまた商談や営業も一種の面接みたいなものでしょうが、何かにつけて人は面接が大好きです。誰しも社会人になる時には通る、言ってみれば面接は社会人になるための登竜門とも言えるでしょう。
ただ、面接って面倒くさいし胡散臭いですよね。
つい先日まで心理学や脳科学の勉強をしていた僕も「人の意思決定の仕組みも知らん奴が人と一回喋っただけで何がわかんねん?」と疑問に思ってたんですよ。
面接で人柄はわかるのか?
こういう事を言うと、たまに
「俺が今までどれだけの人間を見てきたと思っているんだ!」
「面接官は人を見るプロなんだから。わかるに決まっているじゃないか。」
と言う方もいらっしゃるでしょう。
知識がないのに人を見てきたという経験だけで自分は人を判断できる、と豪語している人に限って大体何も見えていないものです。
ただ単に人を沢山見る経験なら、渋谷でも歩いていれば誰だって人間ぐらい沢山見れます。
そして、面接官が人を見るプロという意見については、次に挙げる心理学の研究が面白い結果を示してくれています。
Bond さんと DePauloさんという心理学者は2006年に、一般人がどれぐらい嘘を見抜けるのかという研究を行いました。ここで言う一般人とは、嘘を見抜いたりする特別な技術を習った事がない人という意味です。
その研究の結果、一般人が嘘を見抜ける確率は約54%ほどという事が判明します。
人が嘘をどれぐらいの確率で見破れるのか、という実験は今までたくさん行われてきたのですが、この方々が行なった研究は過去に行われた、人が嘘をどれぐらいの確率で見破れるのかという、複数の実験を分析しより総合的な観点から出た結果となっています。
嘘を見破ると言う事は元々「嘘」か「嘘でないか」を当てるだけの2択、2つに1つなのでランダムでも嘘を当てられる確率は50%ですよね。
だから54%という数値は決して高いわけではなく、嘘を見破る訓練を受けた事がない一般人からすれば、人が嘘をついているか嘘をついていないかを見抜く事は出来ないに等しいのです。
むしろその研究からは、声だけで判断した方が嘘を見抜ける確率が高くなっていると言うデータも得られていますから、面接なんてますますいるのか?と疑問になってきますね。
それに面接の合否なんて8割以上は「面接官の印象」で決まりますから。
なぜこんなに僕が面接について多くを話すのかと言うと、心理学と脳科学を勉強していた僕に依頼があり、過去に受験の面接専門の家庭教師をした事があるからです。
一応生徒の合格率は今の所100%を維持しています。
まあそんな話はどうでも良いとして、要約すると「一般人が面接なんかしても人柄なんか所詮は分からない」という事をここまで事実ベースでお話してきました。
面接は一概に無駄ではない
ただ、面接はやりようによっては無駄なものでもなく、正しい捉え方をすれば相手を知るためのコミュニケーションとなります。
面接がコミュニケーションと言うとなんだか変な感じがしますが、この際「面接とは何なのか?」「面接の定義は何か?」というしんどい話は置いておいて、こんな話題を挙げてみましょう。
面接には
「あなたの長所と短所は何ですか?」
という質問がありますよね。
よくあるしんどい質問ですよね。
受ける側も楽しく面接をしていたら急に形式張って「あなたの短所と長所を教えてください」とか言い腐ってくるわけですから。空気が読めへんやつやほんま、とついつい思ってしまいます。
そして、それと同時にこの質問の存在意義はないですよね。
さっきもお話しましたが、一般人は嘘をついているのか、ついていないのかをほとんど判断できません。
ならばそんな事を相手に直接聞いたって仕方がないと疑問に感じます。
むしろ女好きの人が面接で
「あなたの長所と短所は何ですか?」
と聞かれてクソ真面目に
「長所は女の人に優しいところで、短所は浮気をするところです!」
と答える人なんていないでしょう。僕なら口が裂けても言いません。
そして、ほとんどの女好きな諸君も僕と同じように女好きを隠し、そこで面接官にとって都合の良い嘘の回答を用意する事でしょう。
少しふざけましたが、面接をした時に同じような体験をされた方は少なくはないと思います。
てか、一般人の嘘を見破れる確率は54%なんて情報を知っていなくても、面接官と被面接者の利害関係を論理的に考えれば、こんな事はわかりますよね。
被面接者には本当の事を言うメリットがないのですから。
「こんな質問をする事に何の意味があんだ?ただただ形式的に聞いてるだけなんじゃないか?」
と少々疑問に思えてきます。
僕はそれを学生時代からこれまで、ずっと疑問に思っていたんですよね。
「あなたの長所と短所は何ですか?」
セオリーな回答なら「長所は勤勉なところで、短所は優柔不断なところです。」とか「長所は好きなものには没頭できるところで、短所は興味がない事は出来ない事です。」みたいに答えるのでしょうかね。
ちなみに、あなたならこの質問に何と答えますか?
おっと。さっきまで「しんどい質問ですね」とか言っていたのに読者様にしんどい質問をしてしまいましたね、これは失敬。
まあ人それぞれいろんな答えがあると思うので、もしよければ読者様もここで一度足を止めて自分の長所と短所を思い浮かべてみてください。
さて、読者様の思考が満足したところで、昔僕が面接専門の家庭教師をしていた時、生徒が出したとても面白い回答があるので今からそちらを紹介させていただきます。
その生徒はちょうど推薦の受験を目前にしていて、僕とは擬似面接の練習をしていいました。読者様はこいつは立場を利用して美人な生徒に手を出しかねないと思うかもしれませんが僕が面接官、生徒が受験者という立場になってです。
まあ否定はしておきましょう、念のために。
僕はその生徒に
「あなたの長所と短所は何ですか?」
という恒例の質問をしました。
そして生徒はこう答えました。
「長所は好奇心が旺盛なところで、短所は真面目なところです。」と。
そこで僕は「ん?」という違和感を覚えました。
生徒としてはいたって真面目に答えたつもりだったそうですが、僕はその回答に妙に違和感に感じました。
そして僕がもう一言。
「もう一度確認をしますが、長所は好奇心が旺盛なところで、短所は真面目なところで良かったですか?」と。
すると生徒はいたって真面目な顔で
「はい。」
と答えました。
そしてその返事を聞いた僕は、擬似面接の最中であるにも関わらず、思わず吹き出してしまったのです。自分自身の頭の硬さに。
長所 好奇心旺盛 短所 真面目
確かに一般的に考えると、生徒の回答は気持ちが悪いかも知れません。
「長所は好奇心旺盛なところな。まあそれはわかるけど、短所が真面目なところって、それ短所じゃないやんけ。」と。
自分自身の長所と短所を聞かれているわけですから、長所と短所を答えるのが面接の一般的なセオリーでしょう。
ちなみに、なぜさっきからしゃべり口調だけ関西弁なのかというと、僕が関西人だからです。
長所が好奇心旺盛なところ
短所が真面目なところ
一般的に考えると、好奇心が旺盛なのはとても良いことでしょう。物事に関心を持つ事は自分の未来に繋がるきっかけになりますから。
しかし、真面目なところは短所でしょうか?
一般的に考えると、長所だと捉えるのが妥当でしょうね。よりにもよってあの生徒はそれを「自分の短所」の項目に持ってきたのです。
よほど自分のアピールをしたいのでしょうか?
「私に弱点なんてないぜ?」と。
そうだったのかもしれませんが、僕はここで1つの疑問を抱きました。
果たして
「あなたの長所と短所は何ですか?」
これは一体相手に何を問う質問なのでしょうか。
また、この質問を相手にする事によって、自分は何を得る事ができるのでしょうか。
「あなたの長所と短所は何ですか?」という質問について
ああ、どうか
「あなたの長所と短所を問う質問やろ。そう聞いとんやからその通りやろ、お前は日本語が通ひんのか?」
なんて言わないでください、僕の心が傷ついちゃいますからね。
ただ多くの人はそういう風にこの質問を認識されていると思います。
「あなたの長所と短所を教えてください」
「長所はこれで短所はこれです」
「なるほど、あなたの長所はこれであなたの短所はこれなんですね!」と。
しかし、そんな事を直接聞いたって意味がありません。なぜかというと、上でお話してきたように、一般人は他人の嘘を見破れないのですから。
それに、本当の長所と短所なんて、実際に相手が勉学やら仕事やらで結果を出してからじゃないと判断できないのですから。面接でそんな事を聞く価値はありませんね。
ただ、僕はあの生徒に「長所は好奇心が旺盛なところで、短所が真面目なところです。」と言われて、この質問に対する認識を誤っていた、正しく言えばこの質問を最大限に活かせていなかったという事に気が付きました。
「あなたの長所と短所は何ですか?」という質問で分かる事
では
「あなたの長所と短所は何ですか?」
という質問をする事によって相手の何がわかるのか。
結果から言ってしまえばこの質問は「相手の価値観」を聞く事ができる質問となっています。
「あなたの長所と短所は何ですか?」は相手の価値観を知る事ができる質問
というのも、先ほどもお話しましたように
「あなたの長所と短所は何ですか?」
という質問に対するセオリーな回答の具体例として「長所は真面目なところで、短所は優柔不断なところです。」あたりが挙げられます。
一般的には「真面目」というワードは長所として捉えられがちですが、アニメなどでは柄が悪い連中が優等生に向かって「あいつは真面目だからな」と皮肉の言葉として使われることもありますよね。
言い換えると「融通が利かない」「頭が硬い」と、短所に言い換えることができます。(日本語が弱いので間違えているかもしれませんが。)
逆に「優柔不断」も一般的には短所かも知れませんが、言い換えると「物事を偏りなく見れる」「何事も真摯に検討する」と長所に言い換えることもできます。(日本語が弱いので間違えているかもしれませんが。)
何が言いたいのかと言うと「長所」や「短所」、「メリット」や「デメリット」なんて言葉がありますが、そんなものは見方や視点を変えるだけで簡単に覆るという事です。
例え英雄と称えられる人がいたとしても、それを敵から見れば邪魔者に変わりありませんから。
だから、一般的に考えて「真面目」という言葉は長所と捉えられているのですが、あの生徒からすれば、自分の真面目な一面は自分にとっては短所だと思っているのです。
そしてこの質問によって僕は「自分の”真面目”な要素を短所だと思っているという相手の価値観」を知る事ができるものなんですよね。
「あなたの長所と短所を教えてください。」
この質問は決して相手の「長所」と「短所」を聞く質問ではありません。
この質問は、相手が何を良いと思っているか重視しているか、何を不要と思っているかと言う価値観を知る事ができる質問なのです。
質問した側が質問の意図を理解していない現象
今回は
「あなたの長所と短所を教えてください。」
という質問について取り上げてきましたが、先ほどもお話したように、この質問は相手の長所と短所を知るための質問だと認識されている方が多いと思います。
ただ、よくよく考えるとこの質問は、もっと広い範囲で相手を知れる事ができるという事がわかります。
このように質問した側が質問の意図を理解していないという光景を僕はよく目の当たりにします。要するに、質問が下手くそという事です。
質問した側が質問の内容を理解できていないという事は、なんというかとても悍ましい事だな、と感じます。それで僕は自分の頭の硬さに吹き出してしまったのです。
「あなたの長所と短所は何ですか?」
という質問は面接では息をするように出てくる質問ですが、それゆえ質問する側がその質問の認識を見誤っていた、なんてケースもあります。
ただ質問が下手くそだとこの世では損をしますよね。
最近では分からない事があれば携帯で調べればすぐにわかりますから、他人に質問をする必要がある事の方が少ないと思いますが、それとは裏腹に質問は心理学の最強のコミュニケーションツールです。
どれだけコミュ障でもどれだけ口下手でも、それを解決してくれるのが「質問」というテクニックです。
ただ、そんな時にも質問した側が質問の意味を理解していない、というのは他人から見れば馬鹿も同然ですし、何と言っても会話になりません。
会話ができない人と話すのは誰にとっても苦痛でしかないでしょう。
ただ、こういった質問した側が質問を理解していない奇妙な現象はよくある事です。
周りにいますよね、自分から質問してきたくせにその質問を自分で理解できていない人。
そういう人達にいちいちムカついていてもキリがないな、と思ったそんな方は
「多分相手は今朝奥さんに不倫がバレて今はその言い訳を考えているんだろう。」
と思う事で心を穏やかに保ちましょう。
むしろ同時進行で不倫の言い訳を考えられている事を讃えてあげても良いぐらいですね。もちろん不倫や浮気はいけない事なのかもしれませんが、バレてしまっては仕方がない。
それをやり過ごすまでが、男としての勤めというものです。
何の話。
途中でもお話しましたが、これは僕が面接専門の家庭教師をしていた頃に生徒から学んだ事の1つです。
てか面接専門の家庭教師、なんて職業聞きませんよね。
もちろん僕はそれになるために脳科学や心理学の勉強をしていたわけでもなかったので、その依頼があった時は驚きましたし、今でも不思議な体験だったなと思います。
まだまだ僕も未熟なので、若い人の柔軟な発想に触れていると気づかされる事が沢山あって面白かったりしますね。
という感じで、久々にリハビリで適当に今自分が書きたい事を書いてみたのですが、明日からまた適当に心理学なり脳科学なりの情報を発信していこうと思います。
多分以前まで僕の記事を読んでくださっていた読者様はもうこの記事を見ていないかもしれませんが…
ここから始めましょう、イチから…いいえ、ゼロから
ここから。ゼロから始めよう。ナツキ・スバルの物語を
ゼロから始める、異世界生活を
引用 Re:ゼロから始める異世界生活
ではまた明日。
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