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Future Archive|刺激された好奇心の記憶

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好奇心を刺激された中でも、特に「建設的な未来」への意欲を掻き立てる記事を収集しています。今終末にでもタイムマシーンで行ってみたい旅先をお探しの方は、どうぞご覧ください
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記事一覧

90 なぜ人はSFに魅了されるのか

「SF」という物語のジャンルがある。一般的にはサイエンス・フィクションの略とされることが多いが、スペキュレイティブ・フィクション(思索的小説)の略であるとか、はたまた藤子・F・不二雄による「すこし・ふしぎ」の略であるとする説など、大喜利的にも様々に解釈されてきた言葉である。日本語では「科学小説」「空想科学小説」と翻訳されることもある。 SFと聞いてパッと思い浮かぶものと言えば何だろう。広大な宇宙だろうか、それとも車が空を飛ぶ未来都市だろうか、はたまた時間移動などの未知のテク

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【独立系研究者】沖縄教育史を専門とし、フリーランスとしての活動をスタートされたパートナー研究者、萩原真美さんのキャリア変遷をご紹介

研究者の道を目指すにあたり、 今後どんなキャリアになるんだろう? 研究者として働く上で、自分にはどのフィールドが向いているのか? 他の研究者がどのようなキャリアを歩んでいるか知りたい! と思ったことはありませんか? 以前、A-Co-Laboに登録しているパートナー研究者5名のキャリアをご紹介するnoteを更新しました🔻 最近では、大学や企業で働くという選択以外に、独立系研究者やフリーランス研究者として活動される方も増えてきました。A-Co-Laboには、個人事業主

知財図鑑 News Letter: 特集【未来都市】 │ 読まれた記事ランキング 2024.07.27

知財と事業をマッチングさせるクリエイティブ・メディア「知財図鑑」の編集部から、#知財ハンター 注目のトピックを厳選してお届けいたします。(メールマガジンの登録はこちら) 今週イチオシの特集:【未来都市】モルディブの浮島型水上都市 「モルディブ・フローティング・シティ (The Maldives Floating City)」自然と調和する全長170km・高さ500mの垂直型未来都市 「THE LINE」気候変動に適応する持続可能な海上都市 「Dogen City|同源都市」

[創作論911] 湧水温度差発電

湧水と大気の温度差を利用した、湧水温度差発電の実証に成功しました。 湧水の温度は、昼夜や年間を通してほぼ一定に保たれるため、大気との間に自然と温度差が生じます。 今回の研究では、温度差を電力に変える「熱電発電」を活用し、湧水に浸すだけで発電する湧水温度差発電を考案し、実際に電力供給できる湧水温度差発電装置を開発しました。開発した発電装置は、伝熱棒の役割を果たす円柱形の銅棒の下部を湧水に浸し、上部に熱電モジュールを搭載します。 下部の湧水に浸される部分に湧水側のヒートシンク、

元教授が「がっちりマンデー」で学ぶ、においの未来: 定年退職169日目

毎週日曜の朝は、お気に入りの番組「がっちりマンデー!!」を楽しみにしています。3週間ほど前には「プロ向け文房具」の回をきっかけに記事を書かせていただきましたが、今回は、昨日番組で特集されていた驚くべき「においビジネス」について、私自身の経験も交えながらご紹介したいと思います(タイトル写真:注1)。 においは、五感の中でも定量化や再現が難しい感覚ですが、我々の感情に影響を与えるだけでなく、記憶とも強く結びついています。雨が降りそうな時、深い森の中に入った時、配られたばかりの教

教育フォーラム第二弾『三宅町に夢みる学校園をつくろう!!』

 教育長の大泉です。  8月24日(土)三宅町教育フォーラムを実施しました。  今年度、三宅町では第3期教育大綱(きょういくたいこう)を策定しましたが、三宅町の子どもたちと一緒につくったこの大綱が「絵に描いた餅」にならないように、三宅町のみなさんに教育大綱を知ってもらうこと、大綱を具現化するためにはどんなことをしていけばよいかをみんなで考えること、これが今回のフォーラムの目的でした。  三宅町の内外から約50名の参加がありました。 『北欧よりも三宅町!?』   今年度

人も熊も自然も守りたいー私にできること

人に危害を加えた熊は駆除されます。身体も心も痛みます。自身を守ることは熊を守り、自然を守ることに繋がります。 プロローグ私は大雪山が大好きです。熊が暮らす山に登る私の責務は、自分の身は自分で守ることだと思っています。人に危害を加えた熊は駆除されます。自分を守ることは、熊を守り、自然を守ることになります。この尊い自然を残すことに繋がります。 そのためにやっていることは、”熊鈴を鳴らし、クマスプレーを携行する”それだけです。クマスプレーがあれば100%安全とはいえませんが、万

環世界と計算機と余白の交差点にある物語

 最近深く読んだ本を整理しながら、日常において喜怒哀楽色々な感情を行き来する(感情は表出するというよりは自覚するだけ)ことで、自分の中で節目となるタイミングもあり思考が整理されてきたので、半年か1年先の自分に向けた記録を。 「スティグマのない社会を見たい」という目的は変わらないものの、明日死んでも良いように今日を生きる中で明日があるなら、どういう未来に自分がいたいかの解像度が上がってきた。そんな時の嬉しい感情は特に忘れっぽい。普段の生活では、分かりにくいことは分かりやすく伝

世界中が注目する徳島県上勝町の「ごみを出さない」暮らし

徳島県の山間にある上勝町。 人口1500人ほどの小さなこの町は、2003年に自治体として日本で初めての「ゼロ・ウェイスト(廃棄物ゼロ)」を目指す宣言を行いました。 たくさんのごみをどう処理していくかより、そもそもごみを出さない社会づくりを実行していき、宣言から20年が経つ今、リサイクル率はおどろきの80%(廃棄にエネルギーの掛かる生ごみに関しては100%!)を達成しています。 今や日本全国に止まらず世界中から視察が絶えない上勝町で、その暮らしぶりを体験・見学しに訪れました。

 身近な植物を蒸留する ~ニッケイ編~

ずっと興味のあった蒸留。 植物にも詳しく、蒸留器を持っている友人に教わりながら、ついに念願の体験ができました。 いつもお世話になっているご近所さんの古屋敷がある山に入らせてもらい、蒸留をする植物を散策しながら物色! この日は天気が良くとても気持ちが良い散歩日和でした。 散策して見つかったもみの木や山椒、クロモジもいいねって話をしていたのですが、ニッケイの話になり「それなら家のすぐ近くに植えているものがある」という事で、山を下りて家の庭先にあるニッケイを使う事に。 ニッケ

自分の葬式のBGMセットリストを考えてみた

あなたはご自分の葬式をどのようにしたいですか? 先日、元上司の葬儀に参列したときのことです。「無宗教で」という前提でしたので、当然僧侶の念仏はなく、ご焼香の代わりに献花をする流れとなっていました。参列者は一輪の白い菊を手にして、祭壇前に納めます。その際、BGMがかかるのですが、喪主である奥様のセレクトだったのか、松任谷由実の「春よ来い」、いきものがかりの「ありがとう」が流れていました。故人らしい、明るく前向きな選曲だったと感じました。 そこで、自分だったらどんな曲を選曲す

【ファッション、美容はSFなり】――SFマガジン2024年10月号特集内容紹介

8/23発売のSFマガジン2024年10月号「ファッション&美容SF特集」の内容を公開します。 SF映画にインスパイアされたコレクションが次々と発表され、モードの祭典・メットガラのドレスコードにJ・G・バラード「時間の庭」が指定されるなど、ファッション業界によるSF作品の参照が続いている昨今。装いにおけるSF/SFにおける装いはどこへ向かっているのか。これまで焦点を当てられることが少なかった、ファッションと美容を切り口にSFの美しさを掘り下げます。(編集部) ●特集小説「あ

Funding the Commons 講演:「Open academia に向けた研究の分散化」

Open academiaに向けた研究の分散化 ~academistの10年とこれから~ こんにちは、柴藤亮介と申します。過去10年間、私はアカデミスト株式会社を経営し、研究者と研究を支援するステークホルダーをつなぐ仕組みを構築してきました。 本日は、以下の3点について話をさせていただきます。 なぜ「Open academia」が必要なのか アカデミストの10年 Open academia に向けた「分散型研究所」構想 1. なぜ「Open academia」が必要な

SFのような未来都市を現実に。“海上建築スタートアップ”がつくる、気候難民への新たな選択肢

SFに登場しそうな「未来都市」が、現実になりつつある。 特徴は、海の上に浮かんでいるという点だ。 一見すると夢物語のように思える海上都市だが、サウジアラビアやUAE、韓国・釜山など世界各地で実現に向けた動きが加速している。そして、日本でもまた、海上都市を作るべく動き出した起業家がいる。 海上建築スタートアップ・N-ARK(ナーク)代表の田崎有城(たざきゆうき)さんだ。 田崎さんが描く未来図の背景にあるのは、世界を取り巻く気候変動の課題。国連も「地球は限界に近づいている