SIIF

2013年頃より調査研究に着手し、GSG国内諮問委員会やインパクト志向金融宣言の運営。…

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2013年頃より調査研究に着手し、GSG国内諮問委員会やインパクト志向金融宣言の運営。インパクト投資における提言書や現状を記した報告書の発行。インパクト投資の推進のための活動をしています。これらのSIIFの活動は日本財団の支援を受けています。

マガジン

  • 連載「インパクトエコノミーの扉」

    社会課題の解決と、経済的な利益の追求を同時に志す人々がつくる新しい経済圏(=インパクトエコノミー)の啓発や事例づくりに取り組むSIIF(社会変革推進財団)による連載企画。効率・経済性の追求から離れ、社会をより良くする手段の一つとしての消費・生産のあり方を考えます。 日々の買い物を通じて、少しだけ社会を良くできるとしたら、あなたはどんな未来を選びますか? SIIF 公式instagram: https://www.instagram.com/siif_tobira/

  • システムチェンジ・ライブラリ

    社会の複雑性と向き合う覚悟をもつこと そのことが今、私たちに問われています。 社会を、大きくて複雑なシステムとして捉えること。 それも、機械のように正確なものではなく、 互いに影響し合う、有機的な相互作用の総体として捉えなおすこと。 柔軟に形をかえながら、じわじわと、でも確実に現実を変えていく。 その第一歩として私たちが提案するのが、 システム・チェンジという考え方です。

  • システムチェンジの探索者、募集

    SIIFのSystems Change Collective事業において、10月10日(火)~11月10日(金)の間、システムチェンジを一緒に探索してくださる事業者の方々を公募しています。 https://www.siif.or.jp/systems-change-collective/

  • インパクト業界に関する調査研究

    SIIFのインパクト・エコノミー・ラボ織田が今インパクト業界で起きているテーマ等について、調査研究内容を公開します

  • 【連載】今、会いたい投資家

    SIIFインパクト・オフィサー 加藤有也による、投資家の皆さんがどんな思いで立ち上げられて、今どんな景色が見えているのか、そしてどんな未来を描いているのかを知りたい!という思いでインタビューする「今、会いたい投資家」シリーズです。

最近の記事

  • 固定された記事

SIIFが捉える、世界の「システムチェンジ投資」

1. はじめに:世界にみる「システムチェンジ投資」の潮流いま、インパクト投資の流れを作ってきた世界の投資家や財団、フィランソロピストたちが「システムチェンジ投資」に注目し始めています。これは、複雑な社会・環境の問題を根本的に解決するための「新しい社会の変え方」として世界中で実験され始めている取り組みです。 例えば、ノルウェーのカタパルト・ファウンデーションを母体とする「TWIST」は、システムチェンジ投資に関する国際ネットワークとして世界中の実践者と研究者、ファシリテーター

    • 「未来の里山をつくる」を目指すエーゼログループへ、システムチェンジ投資を実施。

      岡山県の山間にある西粟倉村は、人口約1300人の小さな村ながら、林業の6次産業化や移住者による起業の多さで知られます。その起業家の1人が、株式会社エーゼログループ(以下:エーゼログループ)代表取締役CEOの牧大介さん。同社は現在、西粟倉村のほか、北海道厚真町、滋賀県高島市、鹿児島県錦江町に拠点を置き、「未来の里山」を目指して事業を展開しています。システムチェンジコレクティブ事業(以下、SCC事業)で、システムチェンジ投資を受けて取り組むテーマは「地域活性化」。事業展開の先に地

      • システムチェンジコレクティブ事業、児童虐待問題を通じて「機会格差」解消を目指すAiCANと協働します。

        SIIFが2023年10月に開始したシステムチェンジコレクティブ事業(以下、SCC事業)。「機会格差」と「地域活性化」という2つの社会課題に向き合って事業に取り組む方々と、共に「システムチェンジ」を目指そうという試みです。SIIFはシステムチェンジ投資家として、それぞれの課題が生じる構造を分析し、このほど、構造的な社会課題の解決に寄与する可能性に着目して、パートナー企業を決定しました。今回はそのうち、「機会格差」の解消をテーマに「児童虐待ゼロ」を目指す、株式会社AiCAN様を

        • お墓参りが森林浴に。土に還り、森になる「循環葬®︎」で“選びたいと思える”エンディングを

          超高齢化社会の先にあるのは、死亡数が増加して人口減少が加速する「多死社会」だ。 厚生労働省が発表した2023年の全国の死亡者数は過去最多の157万人。年間死亡者数は今後も増加が予想されている。すでに日本は多死社会に突入しているのだ。 時代の流れを受けて、葬儀や弔いへの価値観も大きく変化している。先祖代々のお墓が重荷となって「墓じまい」をする人が増え、費用や供養の負担が少ない樹木葬や海洋散骨に注目が集まっている。 そんな過渡期の今、誰にでも訪れる死を森林保全につなげる「循

        • 固定された記事

        SIIFが捉える、世界の「システムチェンジ投資」

        • 「未来の里山をつくる」を目指すエーゼログループへ、システムチェンジ投資を実施。

        • システムチェンジコレクティブ事業、児童虐待問題を通じて「機会格差」解消を目指すAiCANと協働します。

        • お墓参りが森林浴に。土に還り、森になる「循環葬®︎」で“選びたいと思える”エンディングを

        マガジン

        • 連載「インパクトエコノミーの扉」
          10本
        • システムチェンジ・ライブラリ
          6本
        • システムチェンジの探索者、募集
          10本
        • インパクト業界に関する調査研究
          20本
        • 【連載】今、会いたい投資家
          9本
        • インパクト測定・マネジメント(IMM) のフロンティアの探求
          5本

        記事

          地方でも、子育て中でも、キャリアを築ける仕組みを。はたらクリエイトとともに仕事のジェンダーギャップ解消を目指します。

          システムチェンジコレクティブ事業(以下、SCC事業)の協働パートナー、1社目にご紹介するのは、長野県上田市に本拠を置く株式会社はたらクリエイトです。創業者の井上拓磨さんは「地方でも、女性がキャリアを築けるモデルをつくりたい」と語ります。現在、同社の約100人の従業員のうち、9割が女性、その8割が子育て中とのこと。 どこに住んでいても、どんなライフステージでも、誰もが自らのキャリアを諦めることなく働き続けるには、どんな構造変革が必要なのでしょうか。はたらクリエイトとともに、次

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          「どこも同じテナントばかり」の先へ。 “賞味期限のない”街づくりを目指す、下北沢・BONUS TRACKの挑戦

          ここ数年、下北沢駅周辺の激変ぶりに驚く人は少なくない。 演劇や音楽などのカルチャーの街として知られる下北沢で今、街と文化が手を取り合い、ともに盛り上がっていくための新たなうねりが生まれている。 なかでも存在を際立たせるのは、下北沢駅西口から遊歩道を4、5分歩いたところに位置する小田急線の線路跡地エリア「BONUS TRACK(ボーナス・トラック)」だ。テナントに入っているのは、いずれも独自のユニークなコンセプトを掲げる書店やレコード屋、カレー屋……。 各店舗の個性がひし

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          ビジネスによる経済的リターンとインパクト創出を目指し、新しい沖縄の未来を創り出す

          2021年度の休眠預金事業「地域インパクトファンド設立・運営支援事業」に採択された沖縄県の「株式会社うむさんラボ」(沖縄県うるま市)は昨年、地域インパクトファンド「カリーインパクト&イノベーション1号投資事業有限責任組合」(以下:カリーファンド)を設立。そして今年、カリーファンドから1号案件への出資が行われ、その報告会をかねたイベントが開催されました。 報告会には投資先である株式会社WALLTECH、カリーファンドに投資している企業や個人投資家のほか、支援関係機関、起業家

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          「インパクト企業の資本市場における情報開示及び対話のためのガイダンス第1版」公開。その概要、策定の経緯とは?

          SIIFインパクト・エコノミー・ラボが事務局を務めるGSG国内諮問委員会 インパクトIPOワーキンググループは5月10日、「インパクト企業の資本市場における情報開示及び対話のためのガイダンス第1版」を公開し、記者発表会を開催しました。ワーキンググループの座長白石 智哉氏、副座長黄 春梅氏、SIIFのインパクト・エコノミー・ラボ所長の菅野文美、インパクト・オフィサー 田原純香が参加し、ガイダンス策定の背景や経緯を解説しました。ここではその概要をご紹介します。 「インパクト企業

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          日本初「システムチェンジ投資」をテーマに50人規模のイベントを開催しました。

          SIIFインパクト・エコノミー・ラボは2024年2月16日、博報堂「UNIVERSITY of CREATIVITY」との共催で、日本初の「システムチェンジ投資」関連イベントを開催しました。題して「Impact Investing for Systems Change ~システム変革のためのインパクト投資の実現〜」。約50人のご参加をいただき、活発な議論が行われました。その模様を、イベントを企画・運営したSIIFインパクト・カタリスト、古市奏文がご報告します。 博報堂運営「

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          「SIIFIC ウェルネスファンド」投資第二号案件「オルソリバース」。AI を活用したシステム図でインパクトKPI を導き出す

          SIIFICとSIIFが共同運営するSIIFICウェルネスファンドは、投資第二号案件としてオルソリバース株式会社が実施する第三者割当増資を引き受けました。同社は2011年6月に設立された医療機器スタートアップで、主力商品に綿形状人工骨「レボシス」があります。 今回の資金調達でオルソリバースは「骨の形成を促す薬の開発」に取り組みます。ともすると地味に見られかねないプロジェクトですが、SIIFICによるインパクト・デューデリジェンス(以下、インパクトDD)を通して、その大きな

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          インパクト投資の国際原則「Impact Principles」署名のリアル【後編】 「情報開示報告書」「独立検証」とは何か?

          インパクト投資の国際原則、「Impact Principles(Operating Principles for Impact Management、インパクト・マネジメント運用原則)」。SIIFと新生インパクト投資が共同運営する「はたらくFUND」と、SIIFICとSIIFが共同運営する「SIIFICウェルネスファンド」は、ともにImpact Principlesに則った運用に挑戦しています。後編では、Impact Principles署名に必要な年次「情報開示文書」と、署

          インパクト投資の国際原則「Impact Principles」署名のリアル【後編】 「情報開示報告書」「独立検証」とは何か?

          社会的インパクトに関する国内最大級イベント「Social Impact Day2024 インパクト・エコノミーが実現するシステム・チェンジ」開催報告 過去最多の参加者により無事閉幕

          2018年から一般財団法人社会的インパクト・マネジメント・イニシアチブ(SIMI)、一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)の共催により、5/15-5/17の3日間、開催したソーシャル・インパクト・ディ2024は、過去最多の1000名(オンラインを含む)を超える参加者が集まり、好評を博し、無事閉幕いたしました。 2016年から年次で開催され、今年で8回目の開催となるソーシャル・インパクト・ディの初日は、公立大学法人 高崎経済大学学長、一般財団法人社会的インパクト・マネジメン

          社会的インパクトに関する国内最大級イベント「Social Impact Day2024 インパクト・エコノミーが実現するシステム・チェンジ」開催報告 過去最多の参加者により無事閉幕

          インパクト投資の国際原則「Impact Principles」署名のリアル【前編】署名のための条件とメリット

          Impact Principles(Operating Principles for Impact Management、インパクト・マネジメント運用原則)は、インパクト投資の国際原則です。2024年5月現在、世界40ヶ国で183機関(日本は署名8機関、検証済5機関)が署名していますが、日本国内での浸透はまだこれからという段階です。 SIIFは2022年12月に新生インパクト投資とともに署名し、「はたらくFUND」はImpact Principlesに則った運用に取り組んで

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          地域特化のシステムチェンジ投資の可能性、Place-Based Impact Investing

          1. はじめに:地域の未来をつくる投資とは少子高齢化が進み、地域の公共サービスやインフラの脆弱化の可能性が指摘される日本。わたしたちが住むまちを将来世代につないでいくために、お金の出し手や企業にできることは一体何でしょうか? 今回の記事では、イギリスを中心に先駆的な事例が生まれている「Place-Based Impact Investing(PBII、地域協働型インパクト投資)」の考え方と、イギリスのブリストル市が市全体を巻き込んだ取り組みとして運営している地域協働型インパ

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          トリオドス銀行に学ぶ「ウェルビーイングと生物多様性の回復」

          1. 人と地球のための銀行、トリオドス皆さんは、トリオドス銀行(Triodos Bank)のことをご存知でしょうか。トリオドス銀行は、オランダに本拠を置く金融機関で、再生可能エネルギーへの移行などを通した気候変動への対応、持続可能な農業支援を通した土壌や生物多様性の回復など、社会をより豊かにする「インパクト」を重視して投融資に取り組む金融機関です。 融資や資産運用を行う金融機関が、社会のシステムチェンジの分野でリーダーシップを発揮する。 そんなことが、実際にどの程度可能な

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          課題が解決される仕組みや状況をつくる「データ」と「資金」

          1. はじめに:フードロスとシステムチェンジ皆さんは「フードロス」と聞いたとき、何を思い浮かべますか? 個人の生活のレベルでは、ある人は「食べ残しはもったいない」、あるいは「冷蔵庫に入れていた賞味期限間近の卵を使わないと!」といったことを思い出すかもしれません。ただ、その目線を「フードロスの社会環境システム全体への影響」に切り替えてみると、少し違った事実が見えてきます。 この記事でご紹介するアメリカの非営利団体「ReFED」(リフェド)は、フードロスを気候変動や水資源の問

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