「春の嵐」ー詩ー

海の音が　騒がしい
あの　寝息のような潮騒は
息をひそめる
白波が立ち上がり
浜は　数多の漂流物が
波打ち際に　陣取る
釣り人や　散歩人の姿は
消えている
由比ガ浜は　武人たちが
争うような　荒々しい海に
戻っている

街中を　急ぐ人は
スカートを　風に遊ばれ
傘を　必死になって
両手で　持ちながら
身を　かがめて　急ぐ
ロングヘアーの　乱れが
抽象絵画の　モデルのようだ

桜木は　少し残していた
花びらを　散らすまいと
踏ん張っている
でも　その甲斐もなく
若葉だけが　目立つ
普通の木に　戻っている
多くの　花人が　あこがれた
うっくしい　桃色の命は
道に　雨に濡れた　小袖を
横たえる

人の心も
一度は　春の嵐に
身と心を　空中で
もてあそばれる
熱い恋心の　窓は
嵐が　すべてを　壊してしまう
恋をする人は
ただ　傘もささずに
風の中に　立ち尽くす

　最後まで　読んでいただきありがとうございます。
これからも　お心をなごますような詩を投稿して
まいりますので、スキ、コメント、フォローなどを
いただければ　子鳥のようになつきます🐱🐱🐱🐱

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