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2021年9月の記事一覧

モノとの関係

モノが好きだ。 小さなお店での買い物が好きだし 小さなものを買いあつめてしまう 結果 ポストカードたくさんとか 本がたくさんとか 置物がたくさんとか ポーチがたくさんとか あちこちにたくさんの山。 エネルギーをもらうはずが 吸い取られてるような 責められてるような そんな気持ちになる 片付けよう、モノを大事に、 うまく飾りたいと思うけど なかなかできない。 手に入れたあとで、なんか違うと思ったり 気にいらないモノの扱いもこまる。 モノとはよい関係でいたい。 モノ

志望大学に受かったから後悔している

2019年1月のこと。 オレは電車に揺られながら 窓の外の景色を楽しんでいた。 でも、こんなことをしている場合ではなかった。 ◇◇ 高校3年生のときに圧倒的サボリをかまし 案の定、大学受験に大失敗。 浪人するハメとなってしまった。 正直コリゴリだった。 最後の合否通知が来たとき オレは絶望の淵に突き落とされた感覚に襲われた。 泣いた。自分が情けなすぎて泣いた。 さすがの怠け者のオレもこればかりは「ヤバイ」と。 これを機に改心し 4月から予備校に通って 再び志望

暗い機内の灯りの下で

さっきふと、エッセイに関しては、不完全な文章を自分に許す覚悟を持たないと、書き続けるのは難しいのでは、と思った。作品に完成度を求めることは大事だ。だけど、すべての文章が作品というわけではない。考えるために書きたいときもある。 あらゆる投稿において完璧さを求めると、他の投稿との優劣を気にしてしまい、なかなか書けなくなってしまう。しかし文章は、書くからうまくなっていくものだし、書くから流れが生まれてくるものだし、そもそも書くから人に読まれるものである。だからたとえ不完全な文章で

【お花とエッセイ】私の王国

その林の中へ行くと、私は王女になった。私だけの王国、家来とかはいない。地面を忙しなく往き交うアリたちを眺めてみたり、おもむろに石を転がして石の下にいたダンゴムシたちの右往左往ぶりを楽しんだり、モンシロチョウを追いかけたり… 王女の私に「そんなことをしちゃダメだよ」と言う人は誰もいない。 春には一面スミレの花が咲き乱れる。所々に黄色いタンポポやジシバリの花も混じって、夢のような世界になる。王女の私は花を摘んで花冠を作り、自分に被せ、さらに威厳を高めようとするのだが、悲しいかな

伝説のままで走り去っていったスタアが残したあの歌から日本語の美しさを考えてみる?

ちょっと涼しくなって2021年も9月に入り、私が住むところも夏はどこに行ったのか?くらい涼しい日々を過ごしております。 そんな中、暑苦しく勝手にお届けしたい(苦笑)今回の記事は「秋桜」です。1977年に歌手・山口百恵が歌い、第19回日本レコード大賞・歌唱賞を受賞。のちに日本の歌百選にもなった、さだまさし作詞・作曲のあの名曲を考えたいと思います。 ちなみにさだまさし本人の歌はこちら↓ 三宅由佳莉・2等海曹と海上自衛隊東京音楽隊が奏でるバージョンもどうぞ↓ 日本語をこれほ

公園があってよかった

子供の頃、 特に何をするわけでもないのに 公園に一人でいる大人は やばいし、キモいなぁと思っていた。 周りのお母さん方も子供を 近づかさないようにしていたし、 ちゃんとした大人は 公園でちゃんとしていない大人を 怪訝そうに見ていた。 28歳になった私は 今、公園に1人でいる。 特に何もしていない。 あの頃は分からなかったけれど、 今なら何となくあの時の ちゃんとしてない大人の 気持ちがわかるような気がする。 どこにも居場所がなかったのだ。 居場所といっても物理的な場所

小さな奇跡を起こすのは、いつだって一歩前へ進む勇気。

気づけばフリーライターという仕事を始めて25年が経つ。 ただ、ずっと順風満帆だったかといえば、決してそんなことはない。請け負っていた案件がクライアントの都合でほぼゼロになったこともあるし、仕事量が増えるばかりで自分が書きたいものは書けないと悩んだこともある。 人脈も何もないところからのスタートだったので、最初の頃は「何でもやります!」のスタンスで仕事を請けてきた。 だから、あらゆる媒体でいろんなことを書いてきたが、30代も半ばにさしかかった頃、「いつまでもこんな”なんでも屋

だから私は大げさに手を振る。

「わたし、仲良くしたい!って思ってる相手には、意識的に手を振るようにしてるの。」 今から3年ほど前。 同じ年の子どもがいる事をきっかけに、ずーっと仲良くしている友人のAちゃんに言われた言葉。 私は『手を振る』という行為を深く考えた事がなかったので、驚いた。 思い起こせば… 手、確かに振られてたな。そして私も嬉しくなって笑顔で手を振り返していたっけ。 そうか。私がAちゃんと仲良くいられるのは、一緒にいると嬉しかったり楽しいからなんだ。そしてそれは、きっとAちゃんの何気な

御書印帖と本屋の旅*ページ2

前回の投稿からはや数ヶ月。ようやく「御書印帖」に関する記事を書ける日がやってきました。 こんなにも間隔が開いてしまったのにはもちろん、理由があります。ひとつは、このご時世でなかなか気軽に県を跨ぐ移動が出来ないこと。もうひとつは、私の「小さな夢」を叶えたかったからなのです。 以前私は、こんなことを書きました。 「地元で愛される本屋さん」みたいなお店で、店主さんと本のお話しをしながら御書印をもらうのが憧れです。 私の暮らす地方では、まだまだ参加店が少なくて、今の状況で御書

ファッションと年齢。

先日、実家で暮らしている母親と連絡を取っている際に言われたことが胸に刺さった。 「もう何年生きれるかわからないし、服は安いものでいいかなって」 僕は、率直に「そんなことはない」と思った。 僕のファッション好きの由来は、間違いなく祖母と母にあると思う。 二人とも買い物が大好きで、ブランドものを求めしょっちゅう百貨店に行っていた。 祖母は縫製にも興味があり、自分でもよく裁縫をしていた。 僕に学校へ持っていくカバンを作ってくれたりもした。 僕はイケメンでも金持ちでもないし

大きくなったね

21年前の朝も今日のようにいい天気でした。 私は分娩室で、2いきみぐらいで産んだような気が します。 おぎゃあと聴こえて、分娩室に朝日が差し込んでいたこと。 産んですぐだから、朝ごはんはパスする?と聞く 看護師さんに 絶対に食べます。お腹が空きました。と言ったことしか覚えていません。 納豆ご飯をかき込みながら、やはり2回目ともなると、私も上手くなったものだと調子にのっていました。 4年後、3番目を生む時に知ります。 あれは、2番目の息子が世に出るのが上手なだ

わたしを闇から救いあげてくれたのは、スーパーエクセレント最上級の「恩師」だった

人生を救ってくれた先生がいる。 「人生を救ってくれたなんて大袈裟な・・・」と思うかもしれない。でも事実なのだ。 タラレバを承知で書くと、その先生と出逢っていなければ、今のわたしは間違いなくいない。 ♢ 家庭環境に恵まれなかった。子ども時代は黒歴史だ。 父は日雇い職人。仕事へのプライドは高く腕のいい職人だったが、家では最悪の父親だった。 ギャンブル狂で大酒呑み。おまけにひどい酒乱だった。給料のほとんどをギャンブルに擦ることもたびたびあり、家にはお金がなくていつも困っ

スタバのモンブランを、おすすめする話

昨年のこと。スタバでも、ついにあのケーキが登場するということで、僕は首を長くして待っていました・・。 あのケーキ、そう、モンブランです。僕の固定記事を読んでいただいている方はご存知の通り、またスキを押していただいた方もご覧の通り、僕はモンブランが好きなのです。 この記事は、スタバのモンブランのことを書いています。 実は、今年もスタバにモンが帰ってきた・・と聞いても、僕はあまり嬉しくありませんでした。それは、去年のモンを食べていたから。 どういうことか。 僕の趣味とし

和菓子の伊勢屋の謎を解明したい!ふたたび

【811むすび】伊勢屋(ふじみ野)さけ 今の時代、大抵のことがgoogleとかで検索しちゃえば、答えを探し見つけることができる。 特に飲食店の情報なんかは、店構えやメニュー、味やその評価などもこと細かく見ることができる。 それなのに… どんなに探していても見つからないことがある。 それは・・・ 伊勢屋と名乗る和菓子屋さんが日本中にあって、雰囲気もなんとなく似ているのだけど、よく見てみると、店構えや売っている商品もバラバラだったりして、いったいどんな関係なんだろうって