菩薩の心意気
私を苦しめる者に安楽あれ。
私を傷つける者に安らぎあれ。
私を罵る者に静安あれ。
私をいたぶる者に幸福あれ。
私を殺す者に覚醒あれ。
菩薩に苦しみは存在しない。
菩薩は自他転換の法により一切の苦しみから解放される。
自らを害する者こそ菩薩は喜ぶ。
菩薩は大悲の心に溢れ。
一切が覚醒の境地を得ることを強く望んでいる。
それゆえ自己を害する者に次のような喜びの心を起こす。
私を害する者一切に平安あれ。
私を害する者一切は覚醒に預かる者たれ。
もし私が苦しむことによって衆生が解脱するというのなら。私は喜んで千の地獄にも落ちてゆこう。衆生が救われることを強く望む菩薩は自己の苦難に無頓着となる。私が苦しむことにより衆生が救われるなら。自己の苦しみなど何になろうか。それは私にとって喜びである。
我が苦痛を以て衆生は救われよ。
たとえ千の地獄に引き裂かれようとも。
たとえ万の地獄に凍えようとも。
たとえ億の地獄に炙られようとも。
衆生が救われるならそれで構わない。
私は大悲の心を以て衆生に仕える。
私を害する全ての者に祝福あれ。
私は喜んで衆生の一切の利益を成就する為の贄となろう。
それが菩薩の心意気である。
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