竹島へと渡る橋の上で思う
前を歩く人もまた竹島を
目指して歩いている
僕もまた竹島に向かって
歩いている
橋の向こうを見れば
大きな鳥居が待ち構えている
石段を登れば八百富神社まですぐそこだ
足元ではしきりに打ち寄せる波の音
橋はしっかり揺るぎなく
僕が生まれる前から
竹島と陸地を結んでいる
そうしてこれからだって
数えきれない人たちの為に
竹島へと渡る手段としての役割を
担っていってくれる
360度全てが蒲郡の海が
見渡せる素敵なロケーション
豊かな魅力に囲まれていて
竹島に向かって歩いていくだけで
贅沢な気持ちにさせられる
頭の上ではみゃーみゃーと鳴く
カモメの声
ぴーひょろろろと鳴く
トンビの声も混じって聞こえる
橋の欄干から身を乗り出して
海面を見下ろせば
緑色に近い色の水
キラキラと太陽の光を受けて
透けて見える
水中には小魚な群れ
子どもの頃から変わらずに
僕はそんな風景が好きなのだ
味わうようにはしゃいで
刻むように見入って
忘れないように触れて
蒲郡の海の色や匂いを
指先や鼻先から
染み込ませていく
ほっとする
気持ちになれるんだ
多くの人たちと
すれ違いながら
僕だけが感じとれる
形で味わっていく
蒲郡の魅力
ワクワクの形は人それぞれ
僕にしか味わえない
とっておきを味わう為に
僕は今日も蒲郡の海に
思いを馳せる
橋を歩くだけで
思考が刺激される
波の音
海鳥や人の声
小魚が水面で跳ねる音
そんなあらゆる変化に
晒される事ができる
蒲郡の海が僕は
楽しくて仕方ない