![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145225823/rectangle_large_type_2_ee6a1e872ee960ccc0c40fd3d2a8229b.png?width=1200)
Photo by
lukss11
暑いったらありゃしない
湿気でジメジメ
立ってるだけでもダラダラ
息もしづらいからはあはあと荒い呼吸
動きものろのろ
へばって倒れ込み見上げる天井
眩しすぎるLED
窓の向こうは灰色
垂れ込む曇り空
球体状の液体生物に
身体を乗っ取られたかのようだ
皮膚の上に浮かび上がっては流れていく汗の玉
シャツは重たくぴったりと身体に
張り付いてしまっている
染み込み見える肌の色
気持ちが良いはずも無く
あぁ今すぐに着替えたい
新しいシャツに着替える前に
シャワーで身体のべたべたを洗い流したい
焦がれる思いはひっきりなしに
流れる汗の感触によって
さらに強く際立たせてくれる
あぁ僕を取り巻く空間のすべてに
湿気のジメジメが漂っている
彼らからしたら僕は
飛んで火に入る夏の虫のようなもの
何もしなくても僕の方からジメジメの中に
飛び込んでいくのだから
待ってましたと言わんばかりに
そりゃ張り付いてくると言うもの
僕の身体の上でジメジメたちは繁殖を行い
あまつさえ僕の身体から流れ出した汗さえも
仲間にひきいれて笑っているのだ
逃げようにも逃げられない
目に見えないのだからどうしようもない
どこにいたってこの時期は
いたるところがジメジメしてる
湿気のジメジメ
ジメジメジメジメ
まとわりついてくる六月の悪夢
汗を垂れ流しながら
どうにかこうにか生き延びて
七月の太陽を拝みたい
爽やかな青い空気が
たまらなく恋しい