道の駅藤樹の里あどがわの炭火焼きハンバーグ
滋賀県は琵琶湖の南西
道の駅藤樹の里あどがわにたどり着いた時には
大粒の雨で視界は覆い尽くされていた
琵琶湖西縦貫道路を視界不明瞭なまま
走るのはなかなかにしんどかった
琵琶湖一周を目的とした
発作的日帰りドライブもまだ半周も
走り切れていなかったが
その日は早めにお昼を済ませていたから
お腹がそろそろ空きはじめていた
夕飯を食べるにはどこかないだろうかと
探していたら青い看板に道の駅の所在が
示されていた
何か食事できる場所でもあったら良いなあ
さっそく僕は進路を定めた
道の駅藤樹の里あどがわに着いた時には
時刻は16時半を回っており
道の駅の食事処は16時に
はやく閉めてしまうところもあるくらいだから
果たして大丈夫かな?とドキドキしながら
建物の中に入っていった
入り口を抜けると左手には高島市安曇川町など
地元で採れた野菜やお米、特産品のお漬物や
お土産が並んでいて夕方の雨降りでも
買い物客で賑わっていた
右手と正面にお食事処があるのが確認できた
(まだやってる!)
急にお腹が空いてきた
ありつけると思うと身体は正直なのだ
カレーやお蕎麦が食べられる安曇野キッチンと
言うお店と
こちらは安曇野グリルと言う
お店で国産ハンバーグと近江牛のステーキが
食べられるとメニューには書いてあった、、
カレーと蕎麦とハンバーグか、、
胃袋と食欲に悩みを打ち明けたところ、
がっつりいきましょうと言う返事が
返ってきたので僕はまっすぐ歩いて
安曇野グリルへと入っていった
勧められるがままに奥の席に着席
すでに頭の中できめていた
炭火焼きハンバーグセットを
店員さんに注文した
近江牛ステーキも捨てがたかったが
ガッツリと食べられるハンバーグに
心が揺れたので近江牛はまたの機会にした
メニューには国産牛100パーセントの粗挽き肉に
塩麹を加えて一つ一つ丁寧に手ごねして
炭火で焼き上げていくと書いてあった
そうして付け合わせの野菜は
地元の高島市で採れた野菜が食べられるのか、、
我が胃袋も食欲もふむふむと深く頷き
焼き上がったハンバーグの訪れを今か今かと
ウズウズしていた
お店の隅の方で実際にハンバーグやステーキを
焼いているのを間近で見る事ができた
女の人が丁寧にハンバーグを
焼く姿を見ながら間違いなくいまからくる
ハンバーグは美味しいのだと確信を持って
信頼しても良いと言う納得できる姿が
そこにはあった
運ばれてきたハンバーグの立派な球体的存在感に
手を合わせるが早いか僕はナイフとフォークを
手に持ち外科医の如く取り掛かって行った
ナイフを差し込んだ途端に
じゅわりと肉汁が溢れてきた
肉汁がキラキラひかり輝いていて綺麗だった
一口サイズに切り分けたハンバーグを口に運ぶ
納得の肉質感
丁寧に作り上げられたハンバーグだと言うのが
口の中でしっかり伝わってきた
味わって食べないともったいない
旨みに頬が緩んでしまった
塩麹が素晴らしい働きをしていて
ハンバーグを固く強張らせるのを防いで
柔らかく優しい味わいを生み出していた
一口食べたらまた一口たべたくなる
そんな魅力的なハンバーグに
白いごはんがまた相性抜群と来るんだから
この日の夕飯はたまらなく最高だったのだ
白いごはんは甘みがあり
一粒一粒が口の中でしっかり
存在感を感じさせてくれていた
味わってハンバーグを食べて
ごはんを口に運び野菜で癒される
いんげんをぽりぽりとかじって
焼き目のついた大根や甘いにんじんに感動した
お味噌汁を飲んで一心地
夢中になって口に運びながら
ハンバーグに大根おろしをのせて食べたら
これまた喉が唸った
あぁハンバーグにはやっぱり大根おろしだよなあ
と誰に対して同意を得ようとしてるのか
分からないがその瞬間僕の頭の中では
ハンバーグと大根おろしの組み合わせが
改めて最強なのだと再確認された
濃厚なハンバーグの肉質感には
さっぱりした大根おろしの組み合わせが
食欲を増進させていく
もぐもぐっとあっという間に
ハンバーグを平らげてしまった
あっという間の30分の攻防だった
お腹は満たされて口の周りのついた
肉汁もしっかり綺麗に拭き取ってから
手を合わせてご馳走様
窓の外は30分前よりも
日が傾き暗くなってきていた
雨足は変わらず
雨粒はばしゃばしゃと弾けていく
琵琶湖一周は出来ずとも
行けるところまでとりあえず車を走らせてみよう
どんよりとした六月の梅雨空だ
されど気分は良い
美味しいものをしっかり
食べたからだろう
体力も気持ちの面も回復したのだ
よし旅の続きを楽しみに行くとしよう
僕は立ち上がりお会計を済ませて
道の駅藤樹の里あどがわを後にした
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