騒がしくも冷たい雑踏　1329日

見て見ぬ振りをして

他人事の様に振る舞い

接するのは極力避けて

透明人間の様に歩いていく

街中の雑踏

聞こえているはずなのに

聞こえないふりをして

存在してるのに居ないふりをして

僕の前から歩いてくる

あなたの目はどこを見てるのだろうか

すれ違った瞬間に感じる冷たさを

あなたも感じてるのかな

きっとこの先二度と会う事はない巡り合わせ

あなたはどこへ行くのか

僕はどこへ向かうのか

互いに知り得ない行き先を

黙って歩いて目指していく

話しかけたらもしかしたらな未来も

あり得たかもしれないがそんなものも

そもそもあり得ない

互いに見て見ぬ振りをして

歩いていくあなたや僕や

その他大勢の透明人間たち

ドキドキもなくワクワクもない

それが当たり前の様に

交わされていくんだから

寂しくなんかない

当たり前を受け入れた

透明人間はさらに際立って透けていく

見にくくなっていく

騒がしくも冷たい街の雑踏