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建築·土木は所詮古典物理学の世界 鉄筋コンクリート構造·耐震構造の専門家 前編 当たり前過ぎて意識しなくなっていること

 名古屋大学の勅使川原(正臣)教授には、構造物センシングの仕事をしていた時に大変お世話になりました。特に地震による構造物の持つ固有振動数の変化とその耐震性能の変化に着目した応用技術の実用化·普及に関して学際的スタンスで多面的な支援を頂きました。

 勅使河原教授については、詳細を以下に譲ります。

 私の母方の親族は建築畑の人間が殆どで、私の兄弟も建築畑という世界で育ちました。ですから建築にはとても興味が有り、自宅には大手建設会社の月刊の広報誌が毎月届いていました。子供ながらにアートとして建築を楽しみつつ、少しだけ社会人の世界を垣間見る絶好の窓でもありました。

 例えば鹿島建設さんの月報KAJIMA

 そのようなご縁で会食の機会を得て様々なお話を伺うことができました。その時は総合商社として設立した財団の常務理事としての立場でのお付き合いでした。しかしそもそも私は鉄鋼会社出身。しかもスタートは研究所での構造材料の解析です。そこで酔に任せてご専門の鉄筋コンクリート構造·耐震構造に関し長年疑問に思っていた今更訊けない質問を…

何故鋼構造ではなく鉄筋とコンクリートという複合材を多用するのか?

特に複数回の地震に対する耐震性能劣化に不利なのに何故?

という質問をさせて頂きました。
 流石教授です。単純明快に一言。

安いから。
(物理屋好みの単純化された回答)

 教授も酔いが回り覚醒していたのか、私の嗜好を察したのか一言での瞬殺でした。

 コンクリートは主に建物の圧縮応力に対応していて、ビル等の構造物の圧縮応力の始末にはコンクリート以上の材料は見つかっていないとのことでした。鉄筋コンクリート構造·耐震構造の専門家に稚拙な質問をしてしまった私も笑える程のいい度胸。(笑) 
(…ここ笑に掛けた軽いギャグになってます。)

 鋼構造に比べてコンクリートと鉄筋のハイブリッド(複合材料)なのでリサイクルも手間がかかります。とは言っても流石人類。コンクリートの100%リサイクルは既に商用化されています。

 詳細は以下に譲ります。


 酔いが好い加減に回り、
こちらも(自称?)物理屋に質問する番ね。

すいません。前フリ長くなったのでので
以下、後編に続く

蛇足
 酔いが回って盛り上がった
都会のビル街は珊瑚礁
という話もそのうち。

超蛇足
 富士通さんの蒲田のソリューションスクウェアは、この清水建設さんの技術を使って解体した古い建物のコンクリートを100%その場で再利用したらしいです。

超々蛇足
 因みに今回の執筆での事前調査勅使河原教授は名古屋大学を退官され、引き続き中部大学で教授をなさっているようです。


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