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人生のハッピーエンド
「死」という遠いようでなによりも身近なものについて、誰しも人生で一度は考えを巡らせたことがあると思う。死後の世界があるのかどうか、死んだ人間はどうなるのか。何も分からないからどの考えが正しいとか間違いだとかもない。今から話すのは、そんな「死」というものについての、わたしの一意見だ。
良い人生とは、どんな人生のことだろう。
この問いにわたしがひとつ答えるとするのなら、最期の瞬間に幸せだったと思えることだと考えている。人生の終わり「ああ、幸せな人生だった」と思えたらそれは、とても幸せなことだし良い人生だったと言えるだろう。
わたしは今までの人生を不幸だとは思っていない。
たしかにつらいと思う瞬間はたくさんあった。中学生のときには摂食障害、高校生のときには双極性障害という精神疾患にもなった。それもあって、人生は思い通りにいかないことの方が多かったし、惨めな思いも情けない思いもたくさんしてきた。
だけど、それでも幸せだったと思っている。衣食住に困らず過ごせる環境、自分が変わってしまっても変わらずそばにいてくれた家族や友人の存在。そのふたつに恵まれていることは、十分すぎるくらいの幸せだ。
だから、人生を幸せだと思えるうちに早く終わらせてしまいたいと思う。これ以上 生きてしまったら、人生において苦しい期間が長くなりすぎて、自分の人生を不幸だったと思ってしまいそうだからだ、それが怖い。
今の人生を続けることは、自分をどんどん不幸にさせていくような気がする。幸せだと思えている今までの人生すら、不幸に染め上げてしまうほどに。
それに、この先 生きていても幸せになれる未来を思い描けない。
わたしの人生、逃げるということを覚えてからもう何年も逃げ続けてきた。頑張り方を忘れ、逃げ方ばかりを覚えた。逃げている自分を、病気だからと正当化してきた。そう、わたしは病気に甘えて言い訳にしているところもたくさんあると思う。向き合うことからも、進むことからも、なにもかもから、逃げてきた。
逃げ続けた先になにがあるのか分からない。でもきっと、明るい未来が待っていることはないだろう。だって今までずっと逃げてきたけど、良い未来が広がっているとは言えなかったから。一時的に良いと思えたとしても、逃げたツケはかならず回ってきて、それからまた逃げても、同じことを繰り返すだけ。生きている限り逃げられないものってあるのだと思う。
だからもう、終わりにしてしまいたい。自死が逃げだと言われてもそれでいい、それが逃げ続けたわたしの終着点なんだと思う。
十分、幸せを感じさせてもらった。同じだけ、苦しみも感じてきた。十分、生きてきた。だからもう、終わりでいい。
人生が苦しいから死ぬというのももちろんあるけれど、それでもわたしの人生は幸せだったと思える今のうちに、幸せなまま終わりたい。
わたしの人生のハッピーエンドは自殺だと、今でも本気で思っている。