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【専門家アドバイス】SST実践の難しさ。幼稚園も療育園も断られました。

【ご相談】

4年生です。
幼少期から友達とのトラブルが多く、昨年に発達障害の診断を受け療育に通い始めました。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)で学んだことを実践しようと親子で頑張っています。
ただ学校で友達にきつく悪口を言われた際などに、SSTで学んだ丁寧な言葉で言い返しても聞いてくれないと言います。
他にも正解だと学んだことが実際の場面でうまくいかないことがあり、そのような時に親としてどのように話してあげたら良いか悩んでいます。
アドバイスをお願いいたします。



【La lucheからのアドバイス】

ご相談いただきありがとうございます。
一生懸命親子で学ばれているとのこと、素晴らしいですね。
年齢が上がってから療育をスタートされるということは、ご本人が抵抗を示される場合も少なくありません。
お子さまの頑張ろうとしている姿、前向きに取り組む気持ちにぜひこれからも寄り添ってサポートしてあげていただきたいです。

学校で友達が聞いてくれないという要因として考えられることは、もしかするとクラスで既にレッテルを貼られてしまっている可能性があるかもしれません。
幼少期や低学年の頃からの不適切な言動により、周りからこういう困った子だと決めつけられてしまっている場合です。
その場合は先生にも是非ご協力をいただき、お子さまが今一生懸命学んでいる最中であることを周囲に知らせることも宜しいかと思います。
努力をしているクラスメイトに対して、なお非難したり無視することがどうなのかをクラスとして話し合う必要がありますね。

また小学校の4・5年生頃になっていますとギャングエイジと言われ、子どもたちの中では必ずしもルールを守ることが正しい訳ではなく、子どもの独自ルールが大人のいない世界では優先されたりします。
そんな時に頑なに正しいルールを振りかざしてしまうと煙たがられてしまうこともありなかなか難しいですね。
この場合もやはりクラスの雰囲気などを知っている先生と一緒に対応策を考えていくことが望まれます。

特性をお持ちの場合、客観視が苦手なお子さまも多いためSSTで学んだことを自分自身が達成できているかは棚上げして周りの不適切な言動を指摘してしまうケースもあります。
周りの子への指摘は先生に任せて、まずは自分が出来るようになることを目標にして頑張っていこうと家族でお話ししておかれることもおすすめいたします。

SSTで学ぶ内容は将来社会で生きていくために不可欠で大切な事柄ですから、これからも丁寧に身につけていっていただきたいですが、実際の場面でうまくいかないことや選択肢がいくつもあったりと悩んでしまわれることもあると思います。
そういった時に1人で我慢せず、ご両親はもちろんのこと相談できる先生や学校以外の居場所等を複数持つことが助けになりますね。
共にSSTを学ぶ仲間の存在も大きいです。
何年も一緒に学んできた仲間は大切な友人となり、「こないだ学校でこんなことがあって・・・」「こんな風にしたらうまくいったよ」とお互いに悩みを相談し合う姿も療育の現場ではよく見られます。
そんな友達関係もこれから育んでいけると良いですね。



【ご相談】

自閉症と診断されている6歳です。
児童発達支援の事業所に通っていたのですが、他害がひどいということで断られてしまいました。
幼稚園も断られて退園しています。
支援が必要だから療育に行っているのに、そこに受け入れられないと言われたらどうしたら良いのでしょうか?
退園を受け入れたもののモヤモヤしています。


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