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#150 仕事にも必要な「かもしれない運転」

もうずいぶん前になりますが、教習所に通っていた頃、「だろう運転」と「かもしれない運転」という話が講義の中でありました。
妙に印象に残っているのですが、仕事でもあるなぁ、と思ったのでメモ。


1、「だろう運転」と「かもしれない運転」

今でもあるのでしょうか?
分かりませんので(だいたい免許証を取らない人も増えているそうですし)一応簡単にご説明しますと、

運転するときの心がけとして、

⭕️ この交差点で人が飛び出してくる「かもしれない」
❌ この交差点で人が飛び出してくることはない「だろう」

というものです。

つまり、常に周囲をよく見て、なにか危険なことが起こる「かもしれない」と思って慎重に運転しなさいね、という趣旨の話だったと記憶しています。

特に、通い慣れた道ほど、今まで危ないことがなかったから、今日も大丈夫「だろう」と思って一時停止や減速などせずに交差点に突っ込んだりすることが危ない。
今日は大丈夫ではない「かもしれない」と思って特に注意するようにとも言われた記憶があります。

「だろう運転」は事故のもと、というわけです。


2、「かもしれない運転」のカギは想像力

同じ状況に置かれても、思い浮かべる危険は人それぞれでしょう。
つまり、いくら「かもしれない運転」をしても、想像力の違いで回避できる危険の量(?)は違ってくる、ということです。

これは仕事にも当てはまります。

例えば、同じプロジェクトを担当することになって、完了までの間に起こり得るリスクを洗い出す際に、Aさんは5個、Bさんは15個、リストアップしたとしましょう。

もちろん、記載の粒度はあっている前提ですが、どちらがスムーズに進む確率が高いでしょうか?

おそらくBさんでしょう。

考慮すべきリスクが多すぎるのも、対策に無駄に時間やコストがかかるので考えものです。

でも、リスクを認識した上で、時間とコストのバランスを考慮し、対応しない、と決めておく場合と、そもそも認識もしていない場合とでは、もし、発生してしまった場合の対応スピードは大きく異なるでしょう。

加えて、そもそもの検知するタイミングも、まだ問題が小さいうちから気づくか、大炎上して初めて気づくか、という違いもあるでしょう。

より安全な「かもしれない運転」には、想像力が必要だ、ということですね。


3、まとめ

仕事だと「だろう運転」の人が多いように思います。

プレゼンでも事前に用意してきたであろうストーリーラインで綺麗に話が進んでいきます。

ところが、ちょっとイレギュラーな質問をされると、最初のストーリーにこだわってしまう場合があります。

横で聞いていると、こだわっている、というよりも、相手の質問の意図がわからない、ということの方が多いように思います。

だから、もう一度自説を繰り返す形で答えるのです。

これは、教習所の教えの「通い慣れた道こそ気をつけろ」だと思いました。

つまり、何度も何度もした話なので、いままで考えたこともない質問が出ると対応できないのです。

慣れって恐ろしいですね。

いい仕事、スムーズな仕事には、初心者からベテランまで、運転手から歩行者まで、さまざまな視点での「かもしれない運転」が必要だ、と思いました。



最後までお読み頂きありがとうございました。

個人的なメモですが、なにかお役に立つところがあれば嬉しいです。

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