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食材を巡る冒険

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未知の食材の魅力を知り、色々な調理法を試すことも、料理の楽しみの一つです。食材を巡る歴史やストーリー、調理法などを紹介します。
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#ピクルス

初秋に楽しむウルメイワシの酢漬け Pickled round herring to enjoy in early autumn

初秋に楽しむウルメイワシの酢漬け Pickled round herring to enjoy in early autumn

常備菜研究室
Preserved Food Laboratory

ストーリー
Recipe trivia

最近は温暖化の影響か、季節の変わり目が分かり難い。それでも今頃になると、二十四節気の「処暑 (しょしょ)」にある通り、猛暑が収まって、秋が始まっているのが分かる。ベランダに植えてある野葡萄もすっかり熟している。秋刀魚も出回り始めたが、まだまだ脂の乗りが悪い割には高過ぎる。この時期は鰯も美

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筍のピクルス Pickled bamboo shoots

筍のピクルス Pickled bamboo shoots

ストーリー Recipe trivia

「雨後の筍」という成句がある。雨の後には筍が次々に出てくるので、何らかのきっかけで似たようなことが次々に起こることの例えに使う。筍という漢字は竹という漢字と旬という漢字を合成したもので、雨の後は十日間の短い期間で筍が次々に生えて来る。春先にいちどきに流通するということだ。この時期には家庭でもどこの店に行っても筍料理が出てくる。日本で一般的なのは筍の煮物や天

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摘果トマトのピクルス  Pickled cull tomatoes

摘果トマトのピクルス Pickled cull tomatoes

大玉のトマトを立派に育てるためには、実り始めたトマトの実を間引きする必要がある。知識としては知っていても、つい最近までミニトマトしか育てたことがなかったので、実感が湧かなかった。ミニトマトは間引く必要がないからだ。一房に鈴なりになった実は全部赤く成熟する。ある時大玉のトマトを育ててみて、つい勿体無くて摘果し損なったら、確かにどの実も大して大きくならず大玉にならなかった。栄養が行き渡らないのだ。一房

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