その感情は役に立つ?
なぜ人は簡単には変われないのか?
向上心を持って日々を過ごそうと思うほどに直面する問題ですが、目標を達成するのにふさわしくない行動をとってしまうということがあります。
例えばダイエットをしようと思っていても、
運動をサボってしまったり、
健康に良くないものを食べてしまったり、
目標から遠ざかるような行動を取ってしまい、
自己否定に陥るということがあります。
なぜこのようなことが起きるかというと、
無意識に元の状態に戻そうとする力が働くからです。
私たちが表面上良いと思うことでも、
本能としては避けるべきことです。
変化は危険ということが遺伝子に組み込まれているのです。
ですから、つい慣れた方へ引っ張られてしまうのです。
行動を洗い出してみる
目標を持つということは、
現状の自分と理想の自分という2人の自分を持つということになります。
現状の自分から脱し理想の自分に近づくことが目標を達成するということです。
この2人の自分は出している結果が違うため、
当然それに至るまでの行動も異なります。
現状の自分の行動を続けていたままでは、
理想の自分に至ることはできません。
現状の自分を作り出したのが現状の習慣であるのと同様、理想の自分を作り出すためには理想の行動が必要になります。
2人の自分の間には習慣の違いがあり、
その差を考えて、より理想的な習慣を増やすことが目標を達成するために重要になります。
理想的な自分は、
どれくらい運動しているだろうか?
何を食べているだろうか?
想像した後で、現在自分がとっていない行動があればそれは取るべき行動になります。
逆も然りです。
このように2人の自分の習慣を洗い出し、
理想の方に適用させていくことで徐々に理想へ近づいていくことになります。
感情を選択する
行動については分かりやすいです。
なぜならスケジュールなどで可視化することができるからです。
行動を変化させることと同様に重要なのが感情を変化させることです。
理想と現状の 2人の自分の間で行動が異なるように感情もまた異なります。
例えば、
ダイエットにおいて筋トレをしている時 、
必ずきつい瞬間があります。
そんな時どんな感情を抱くでしょうか?
きつい…やめたい…
よし!成長している!
このような感情を抱いていることが想像できます この2つの感情は同じ自分でしょうか?
もちろん生体として1人の人間が抱いている感情ではあるのですが、
頭の中の現状の自分と理想の自分を分けて考えると、異なる2人の自分がそれぞれ別で抱いている感情になります。
現状の自分は変化を望まないわけですから、
一刻も早く筋トレを中断し、元の自分に戻るための努力をします。
さっさと運動を止めカロリーを取りに行くでしょう。
一方で 理想の自分は変化を望んでいるため、
体が受けるストレスを許容しています。
ストレスの先に理想があると知っているからです。
この時私たちはどちらか1つを選ぶことを迫られます。
どちらを選べばどのような結果が出るかというのは言わずもがなでしょう。
現状の自分と理想の自分で食べるものや運動の量が変わるのと同様に、生活の中で抱く感情も変わるのです。
新しい習慣が当たり前になり無感情になるまでは このような2つの感情の間で揺れ動くことになります。
そしてその際にどちらを選ぶかが目標を達成するか否かの重要な要素になります。
どの感情を採用し、行動に反映させれば、
目標達成の役に立つのか?
冷静に選択する必要があるのです。
ただ選ぶ
人間には元の状態に戻ろうとする機能があるので、何かを変化させたいと思ったときには選択を迫られることになります。
それは一度では終わりません。
何度もその選択の前に立つになります。
そして当たり前になる。
つまり、古い選択肢が消えた時、
目標を達成している、もしくは達成が目前になっていることでしょう。
2択を迫られ続け、
自分の望む選択をし続けるには、
中立的であることが役に立ちます。
ゲームのキャラクターを操作するように、
他人事のように自分をみることが役に立ちます。
きつい時に、
きつい。きつい。きつい。
と感じると、
それに抗うことは容易ではありません。
そこで 一歩引いて
きついと感じているなー。
足の筋肉が熱くなっている。
心臓の鼓動が速くなっていて苦しさを感じている。
などと観察してみると良いでしょう。
ゲームのキャラクターは、
体力ゲージが減っても動かすことができます。
そのまま動かし続けたら死んでしまうかもしれませんが、とにかく動かすことができます。
私たちの身体も、
身体からのサインを無視し続けると大きなダメージを負う可能性がありますが、
大半の場合が無視してもダメージを受けず、少し休めば問題なく動かせるようになる程度のものです。
人間の限界というのは私たちが思うよりも先にあるようです。
ですから、少々逆境を感じたところでやめる必要はありません。
身体を鍛えることに限らず成長を望んだときには、向かい風を感じるでしょう。
向かい風を感じた時、
その時の自分の感情を実況中継するように、
淡々と観察し、ただふさわしいものを選択し続けることで風は止み、やがて理想に至ります。