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『売上最小化、利益最大化の法則』:29%の利益率を生み出す秘密のレシピ



著者・木下勝寿さんってどんな人?

木下勝寿さんは、「北の達人コーポレーション」という会社の社長さんです。この会社、すごいんです。なんと、4年連続で株式市場に上場したんですよ。しかも、2017年には株価が1164%も上がって、日本一になっちゃいました。木下さんは、お金ゼロから始めてここまで来た実力者なんです。

この本の面白いところ:「売上を減らして利益を増やす」って、どういうこと?

「売上を減らして利益を増やす」なんて、最初は変な考え方に聞こえますよね。でも、木下さんはこれこそが会社をうまく運営するコツだって言うんです。

なぜかというと、売上が増えるとリスクも増えちゃうからなんです。木下さんは「売上が10倍になったら、リスクも10倍になる」って言っています。売上が増えると、扱う商品の量や、お客さんの数も増えます。そうすると、予想外のトラブルも増えちゃうんですね。

例えば、A社とB社を比べてみましょう。A社は売上100億円で利益1000万円、B社は売上1億円で利益1000万円です。どっちが安定していると思いますか?木下さんは、B社の方が安定していると言います。なぜなら、売上が10%減っても、B社はまだ黒字ですが、A社は大赤字になっちゃうかもしれないからです。


「無収入寿命」って知ってる?

木下さんが考え出した面白い言葉に「無収入寿命」があります。これは、お金が一切入ってこなくても、会社を今のまま続けられる期間のことです。木下さんは、この期間を長くすることが大切だと言っています。

北の達人コーポレーションでは、なんと2年間もお金が入ってこなくても、全社員の給料が払えるようになっているんです。これって、すごいことですよね。急に何か問題が起きても、慌てずに対応できるわけです。

5段階で利益をチェック:会社の弱いところがすぐわかる!

木下さんは、利益を5つの段階に分けてチェックする方法を教えてくれます:

  1. 売上総利益(粗利)

  2. 純粗利

  3. 販売利益

  4. ABC利益

  5. 商品ごと営業利益

この方法を使うと、会社のどこが弱いのかがすぐにわかるんです。特に、人件費も含めたABC利益(Activity Based Costing)をチェックすることは、多くの会社が見落としがちなポイントなんですって。


すごくいい商品だけを売る

北の達人コーポレーションが成功した秘密は、とにかく質のいい商品だけを売ることにこだわっているところにもあります。「びっくりするほどよい商品ができたときしか発売しない」という方針で、なんと750もの項目をチェックして商品を選んでいるんです。

お客さまとの付き合い方は「演歌」みたい

木下さんは、お客さまとの付き合い方を「演歌の戦略」と呼んでいます。これは、一度ファンになってくれたお客さまを大切にして、長く付き合っていく方法です。こうすることで、安定した収入が得られるんですね。

この本を読むと何がわかる?

『売上最小化、利益最大化の法則』は、ただの経営の本ではありません。木下さんの経験から生まれた独特の考え方が詰まっていて、読むと新しい発見がたくさんあります。

特に、「とにかく売上を増やせばいい」と思っている経営者や起業家の人たちにとっては、目からウロコが落ちる内容かもしれません。利益を中心に考えること、リスクに気をつけること、そして長く続く成長の仕方など、今のビジネスで成功するために大切なことがぎゅっと詰まっています。

この本は、経営者だけでなく、会社で働く人みんなにとって役立つ内容です。利益って何なのか、効率よく仕事をするにはどうしたらいいのか、そんなことを考えるきっかけになるでしょう。

木下さんの「売上を減らして利益を増やす」という考え方は、長く続く会社のあり方を教えてくれています。目先の成長や数字だけにとらわれず、本当に大切なものを作り出し、安定した会社を作ること。そんな本物の経営者になるヒントが、この本には詰まっているんです。


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