どの道嘘なんて書けねえよ
子供を下校させた後にあこさんの記事を読んで、小説家の嘘だとか本当のことだとか、それにまつわるよしなしごとに思いを馳せたくなり、定時で職場を退けてスタバに寄った。目的地も分からぬままノートにペンを走らせる。
結論から述べると、わたしはそれが小説であれエッセイであれ、人間の書くものに嘘なんてないんじゃないかと思っている。作家という一人の人間の消化管を通って世に放たれた言葉は、確実にその人の中で濾過されて存在することを許されたものだ。その人の経験なり思考なりが紛れもなく乗っかって