漢方逸話『ショウガは漢方ではメインキャスト!生薬の生姜について』
今回は生姜について説明しよう。
食物としてはショウガ、生薬としてはショウキョウと呼ぶ。
基原植物の状態において、日本と中国で若干の違いがあるが、今回は一般論で解説したいと思う。
食用としては、「新ショウガ」としてみそなどを付けて生のまま食べたり、様々な漬物、薬味や調味料・香辛料として使われている。
豚肉の生姜焼きや刺身の薬味も含めて誰でも知っている一般的な食材であろう。
あの生姜の辛み成分はジンゲロールという成分が含まれているためである。
原産国はインド辺りと言われており、中国を経て3世紀頃には日本に伝わっていたと言われている。
亜熱帯の植物なので、日本ではほとんど花を見ることはない。
そのため種子ができないので、栽培はすべて地下根茎の株分けによるものである。
生薬としては発汗作用があり、かぜなどの際に、胃を温めて吐き気止めるほか、体全体を温める作用もある。
そのため、しもやけなどの四肢の冷えなどにも使われている。
このように生姜はかなり多くの漢方薬に含まれている生薬である。
今回はここまで。
読者の方に少しでも興味が生まれ、漢方に触れるきっかけになれたなら嬉しく思う。