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ある副住職の「大愚道場」体験記 ~500人が集まった仏教イベントの現場から~
はじめに
みなさん、こんにちは。
昨日、東京で開催された「大愚道場」というイベントに参加してきました。今日はその体験と、そこで感じたことについてお話ししたいと思います。
実は、このイベントで私の中の「お寺の可能性」が大きく広がったんです。
大愚元勝さんという存在
まず、大愚元勝さんという方をご存知でしょうか?
現在、約70万人もの登録者を持つお坊さんYouTuberです。
名古屋にある福厳寺の住職さんなんですが、実はとてもユニークな経歴の持ち主なんです。
佛心宗という、おそらく皆さんあまり聞いたことがない宗派の住職さんです。
この佛心宗、実は大愚さんが立ち上げた宗派なんです。
元々は私と同じ曹洞宗に所属されていたんだそうです。
でもですね、きっと様々な思いや理想、お寺をどう運営していくかという考えの中で、新しい道を選ばれたのだと思います。
ただ、基本的な考え方は曹洞宗に近いんです。
だからこそ、YouTubeを拝見していて、私と考えが近いという場面が本当に多いんです。
たとえば、瞑想の指導方法や、現代人の悩みに対するアプローチの仕方など、共感できる部分が多くあります。
イベント参加の経緯
実は私、ずっと大愚さんのお寺に行ってみたいと思っていたんです。
でも、福厳寺は名古屋にあるため、なかなか実現できませんでした。
ところが、大愚さんの会社が主催する「大愚道場」が東京で開催されると知って、すぐに参加を決めました。
「これは行くしかない!」と思った理由は、単純に大愚さんの教えを直接聞きたかったというのもありますが、それ以上に、現代の仏教界でこれだけの影響力を持つ方が、実際にどのようにして人々に仏教を伝えているのかを、この目で見てみたかったんです。
驚きの参加者数と会場の様子
会場に着いて、まず度肝を抜かれたのが参加者数です。
70万人のYouTuberが主催するだけあって、およそ500人もの人が集まっていました。
会場に用意された椅子は600~700席ほどで、若干の空席があったことを考慮すると、500人程度だったと思います。
これ、すごいことなんです。
なぜかというと、ふつう仏教系のイベントって、正直なところ、人が集まりにくいんです。
たとえば、地方のお寺で法話会を開いても、20人も集まれば上出来という現状があります。それが500人です。
しかも、これは祈祷や御利益を求めるイベントではないんです。
純粋に仏教を学ぶためだけのイベントなんです。
イベントの全体構成
大愚道場は2部制で行われました。
第1部が講義、第2部が講義とワークショップ、そして質疑応答という形式です。
名前に「道場」とついている通り、純粋な学びの場として設計されています。
具体的な内容は参加された方々への配慮もあり、詳しくはお話しできませんが、参加者が自分自身と向き合い、仏教の教えを現代の生活にどう活かせるかを考えるワークが中心でした。
たとえば、日々の悩みや不安をどう扱うか、職場での人間関係をどう改善するかなど、現実的な課題に対して仏教的なアプローチを学ぶ機会が多くありました。
本の宣伝術から学んだこと
面白かったのは、大愚さんの本の宣伝の仕方です。
4~5時間の講義・ワークショップの中で、少なくとも10回は自著の宣伝をされていました。
でも、それが決して押しつけがましくなく、むしろ自然な流れの中で、時には冗談を交えながら紹介されていたんです。
これって、とても勉強になりました。
なぜかというと、お坊さんって、ついビジネス的な要素を出すことを躊躇しがちなんです。
でも、大愚さんは「より多くの人に仏教を届けたい」という強い信念があるからこそ、遠慮なく本の宣伝もできるんだと感じました。
仏教の新たな可能性
特に印象的だったのは、これだけの人数が集まったという事実です。
一般的に、多くの方にとって仏教との関わりは葬式や供養、お墓参り、観光などが主だと思います。
でも、このイベントは違いました。
能動的に仏教を学ぼうとする人々が、これだけ多く存在するという事実。
これは私たち仏教界にとって、とても希望のある発見でした。
つまり、現代社会においても、仏教には確かなニーズがあるということです。
世界に広がる仏教の可能性
イベント中、大愚さんが興味深い話をされました。
なんと、YouTubeの英語版チャンネルも作っていて、海外からの反響も大きいとのこと。
これには本当に驚きました。
私たち日本の仏教者は、ともすると国内だけで完結してしまいがちです。
でも、禅や仏教の教えは、言葉や文化の壁を超えて、世界中の人々の心に届く可能性を持っているんです。
これからの展望と決意
この大愚道場での経験を通じて、私の中で大きく変わったことがあります。それは「仏教の可能性」についての認識です。
仏教は決して、葬式や供養だけのものではありません。
現代を生きる私たちの、日々の悩みや課題に対して、具体的な指針を示すことができるのです。
私も一人の仏教者として、この学びを活かしていきたいと思います。
たとえば、このnoteでの発信や、お寺での法話会など、できることから少しずつ。でも、確実に。より多くの人に、仏教の素晴らしさを伝えていければと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
これからも、現代に生きる仏教の形を、みなさんと一緒に考えていけたらと思います。
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