【Day.9ぱちぱち】鉄道員だって人間だもの【文披31題】
とあるどこかのベッドタウン。その一地区を作る峰屋駅。出勤して始業の点呼まであと一時間弱。制服に着替えて、とりあえず、更衣室を出て一旦事務室に上が……コツン。何この音。あちこち見回すと、金色のボタンが落ちているのが見えた。上着のボタンだった。うっそー。日中はいいけど、さすがに朝晩は上着がないとちょっと寒いよー。泊まりを乗り切れないよー。どうしようかなぁ。まぁ、日中は脱いでおけばいいか。ボタンをポケットに入れ、上着を手に持って事務室に入った。
「おはようございます……」出勤