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読書・映画日記

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映画や本から学んだこと。きづいたことを書いていくマガジンです。
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#小説

村上春樹さんの小説が好きな理由

村上春樹さんの小説が好きな理由

私は村上春樹さんの小説が大好きです。
いつ頃から好きになったのかと、振り返ってみると、
確か高校を卒業し、浪人している時だったと思う。

きっかけは、通っていた予備校の先生におすすめされたこと。

それまでは、本なんて殆ど読んでこなかったし、
読書は大の苦手分野だった。

でも、予備校の先生の一言により
今日に至るまで、多くの本を読んできたし、
読書が好きになった自分に驚く。

その中でも、多くの

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『幸せな生き方』に気付かされた物語

『幸せな生き方』に気付かされた物語

今日ははらだみずきさんの「海が見える家」を読了しました。この本を読むきっかけになったのは、先日立川の本屋さんでポップに目を惹かれたのがきっかけです。生きる上で大切にしたい一冊、のような言葉が書いてあり、生き方とか人生観に興味がある私にとっては必ず読みたい本の一つになりました。そして、地元の古本屋さんで安売りしていたのを目にし、すぐの購入した本です。

あらすじとしては、ブラック企業に就職した主人公

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淡い恋心は辛くも楽しくもある

淡い恋心は辛くも楽しくもある

3連休は皆さんいかがお過ごしでしたでしょうか。
私はほとんど自宅で過ごしていました。久々にできた事としては、図書館に行って小説を借りたこと。大好きな作家の江國香織さんの「ぬるい眠り」を読んだ。

江國さんの小説は、淡く切ない恋愛ものがとても好き。女性目線で描かれた物語が多いのだけど、男性の私が読んでいると「女心ってこんな感じなんだな~」とか、「男性ではここまで感じないだろうな」って思いながら読むこ

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「当たり前」の基準ってなんだろうか。多数派により形成されてる世の中は矛盾しているのだろうか。(「正欲」を読んでの感想)

「当たり前」の基準ってなんだろうか。多数派により形成されてる世の中は矛盾しているのだろうか。(「正欲」を読んでの感想)

おはようございます。今日は昨日読了した朝井リョウさんの「正欲」を読んで感じたことを書いていきます。まずは衝撃的な内容だったの一言。特に”ダイバシティ”について考えさせられる小説。多様性って言葉は聞こえがいいが、実は私達が「受け止めきれる範囲」での定義にすぎないのではないか?

小説では、主に人の性欲について取り上げられている。大多数の人は男性であれば女性に対して。女性であれば男性に対して。そして最

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自分の”死生観”を考えることから、”自分らしい生き方”が見つかるのかもしれない。「エンド・オブ・ライフ」を読んだ感想

自分の”死生観”を考えることから、”自分らしい生き方”が見つかるのかもしれない。「エンド・オブ・ライフ」を読んだ感想

GW最終日は妻に時間をもらって読んでいた、「エンド・オブ・ライフ」を読み切った。初めてノンフィクション小説を読んだのだけど、実際の誰かの体験談を知るというのは自分の生き方にも少なからず影響がある。

「エンド・オブ・ライフ」では”命の閉じ方”を知る機会になった。
小説では在宅看護の話が中心に描かれている。終末期に携わる医療の方々のリアルな話。

誰しも平等におとずれるのが”死”である。
最近は死に

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久々の村上春樹作品にやっぱり引き込まれた。人生は勝つことよりも、うまく負けることが大切。

久々の村上春樹作品にやっぱり引き込まれた。人生は勝つことよりも、うまく負けることが大切。

今日は村上春樹さんの「一人称単数」を読んだ。
村上春樹作品はほとんど読み尽くしている。どれもこれも不思議な話で、結論がないストーリーに私は惹かれている。

暫く新刊が出ていなかったので、久々の村上作品ということでワクワクしていた。村上作品といえば長編小説が有名だが、今回は珍しく短編小説集。
いくつかの短いストーリから成り立っている。

3日前に購入したのだけど、あっという間に読み終えてしまった。

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恋愛や結婚は“自尊心”を満たすためではない。パートナーと『幸せを築く』ためのもの。

恋愛や結婚は“自尊心”を満たすためではない。パートナーと『幸せを築く』ためのもの。

昨日は村山由佳さんの『ラヴィアンローズ』を読んだ。
人は「何のために」恋愛や結婚をするのだろうか?と考えさせられる小説だった。

現実的にはありえない話なのだろうけど、近しい出来事は沢山あるだろうと思える。

30代後半の主婦が主人公。夫は仕事もプライベートもズタボロなデザイナー。

主人公の主婦は夫の自尊心を満たすのが目的かのように、毎日夫の暴言を受け止めたり、自由を制限をされて生きている。時に

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相手を理解しようとするなら事実だけでなく、「真実」を知る努力が必要なんだ。私たちは事実だけで相手を知っているつもりになっている。

相手を理解しようとするなら事実だけでなく、「真実」を知る努力が必要なんだ。私たちは事実だけで相手を知っているつもりになっている。

今日は少し前に話題になった「流浪の月」を読了した。本屋大賞になった本だったためとても楽しみにしていた一冊。読み終わった時、「今の世の中の生きづらさ」と「今の世の中を生きやすくするための優しさ」が詰まっている本だと感じた。

今の世の中は“情報”が容易く手に入る。ネットニュース、SNS、アプリ等方法も様々。溢れている情報と比例して、「真実」が語られている情報はごく僅かになったのかもしれない。

芸能

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「恋愛」は人を理解する経験になる。結婚はその経験を通してたどり着く。

「恋愛」は人を理解する経験になる。結婚はその経験を通してたどり着く。

本日は石田衣良さんの「コンカツ?」という小説を読んだ。
30代前後の4人の独身女性がそれぞれの愛の形を探し求める、恋愛ストーリーだ。

今回の小説を読んで、私が感じたことは「恋愛と結婚では相手に求める価値観が違う」ということだ。正直、私自身は恋愛経験が少ない方ではある。結婚に至るまでにお付き合いをした数も片手で数えられるほどだ。また、深い関係性を持った女性も妻くらいなので、本当に経験は少ない。今思

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世の中綺麗事ばかりではない。人間だから妬みや嫉妬は大人になってもある。

世の中綺麗事ばかりではない。人間だから妬みや嫉妬は大人になってもある。

久々の読書日記を書いていく。今年も沢山の本を読んでいるのだけど、noteでの発信はほんの一部。これからは自分の備忘録のためにも書いて行きたいなって思う。

さて、今回読んだ本は高杉良さんの「人事の嵐」。
この本はいくつかの短編集から成り立っているため、1冊で複数の物語を味わえる贅沢な内容だった。

「人事の嵐」で描写されているものは、「人間の弱さ」であった。高杉良さんの小説は経済小説なので、色んな

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「愛」は世界に溢れている(3月読書日記)

「愛」は世界に溢れている(3月読書日記)

今日から4月に入りますね(^^)
今年はコロナウィルスで外出自粛のため、
新社会人の方や学生の方は一生に一度の入社式や入学式が
延期のところも多いと思います。

だけど今回の経験は必ず今後にいきてくると思いますし
残念ではありますが前向きに捉えていけたらと感じます。
とにかく皆様おめでとうございます(^^)

さて、昨日は西加奈子さんの「アイ」を読みました!

小説を読み進めていく上で主人公の「ア

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