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短編小説・シナリオ

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読み切り物の短編です。サクッと読めます。 眠れない夜にぜひ(:3_ヽ)_
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#日記

【シナリオ】自分のお守りについて話す話。

【シナリオ】自分のお守りについて話す話。

短編シナリオ
眠れない夜のお供や、お芝居の練習のためのエチュードとしてお使いください。

柴崎香織瑠...中学3年生。多趣味で人脈も広い。
凛川晴子...中学3年生。人の表情をよく見る。いつも笑顔。
2人は学校は違うが、同じミュージカルスタジオに通っている。

ーーー

オシャレなカフェ。
スタジオ帰りの香織瑠と晴子は、レッスン着などの入った大きなカバンを自分の隣に置き、テーブル席で2人クリームソ

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【シナリオ】入院中の犬ちゃんがどう過ごしているのか想像する女の子の話。

【シナリオ】入院中の犬ちゃんがどう過ごしているのか想像する女の子の話。

中学3年生の亜冬なずな、高校1年生の一高祭は、同じWESTミュージカルスタジオに通う仲間である。今日は近くにあるEASTミュージカルスタジオとの合同練習。6月某日土曜の夜、虫の鳴き声が聞こえてくる頃合い。なずなと祭、そしてEASTミュージカルスタジオに通う、中学3年生の柴崎香織瑠の3人は、レッスンが始まる前に、自主練習を行っていた。

ちょうど3人が休憩に入った頃、水をひと口飲み終えた なずなが口

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【シナリオ】今、カフェでパフェを食べて満たされる、を生きる。

【シナリオ】今、カフェでパフェを食べて満たされる、を生きる。

6月のとある晴れた日の放課後。夕日が沈む前に、同じミュージカルスタジオに通う高校1年生の夕月彩奈と、中学3年生の亜冬なずなは、2人の学校の近くにある落ち着いたカフェを訪れた。
先にレジで注文を済ませたなずなは、このオシャレな雰囲気を楽しみながら、席にて彩奈を待っていた。
「稽古がない日にこのカフェに行きたい!」と、ずっと前から彩奈に約束を取り付けていたなずなは、学校が終わってから気持ちの昂りが収ま

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秋の訪れに将来の不安を重ねる、女子大生の話。【ショートショート】

秋の訪れに将来の不安を重ねる、女子大生の話。【ショートショート】

なんだかいつもより肌寒い。
そう思いながらその日は目を覚ました。
いつもかろうじてかけてる薄い夏用の掛け布団がベッドから落ちてしまったかと思ったけれど、そうではなさそう。しっかり私の肌を守るように、首から足先までかけてある。
あと10分は寝れたのに。
私はため息するための息をためようと、鼻から思い切り息を吸った。
…あれ、匂いが違う。
驚いた私は、目をパッと開けて、窓の方をみる。
私は2度寝するの

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ディズニーランドで本物の夢を見つけた、中学生の話【ショートショート】

ディズニーランドで本物の夢を見つけた、中学生の話【ショートショート】

心を奪われる、とはこのことなのか。
この前国語の授業でやったけど、全然意味が分からなった。
心はずっと、自分のものだと思っていた。
けど今は、完全に彼らに奪われている。
私のすべての感情が今、彼らに向けられている。

中学2年生の夏の終わり、私は吹奏楽部を辞めたかった。
小学生の頃からトランペットを習っており、その影響でなんとなく小学校で器楽クラブ、中学校で吹奏楽部に入部した。
今年の夏、私は初め

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生きることすべてが面倒臭くなっている大衆派女子高生の話。【ショートショート】

生きることすべてが面倒臭くなっている大衆派女子高生の話。【ショートショート】

今九州に台風がいることも知らずに、Twitterで「台風どこ」とか呟いちゃう関東のみなさんこんにちは。
ほんと、世間知らずで恥ずかしい。同じ関東に住む者として代わりに謝らせていただきたい。ごめんなさい。

しかしまぁ、今日はよく晴れているな。
明日からひどくなるんだっけ、こっちの方は。
何で今日夜からバイト入れたんだろう。帰り道大丈夫かな、電車とか止まってなきゃいいけど。

学校が休みの日は、正直

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午前6時、早起きしてしまった少しセンチメンタルな私と、それに向き合う私の話。

午前6時、早起きしてしまった少しセンチメンタルな私と、それに向き合う私の話。

デジタル時計は午前6時13分をさしている。
今日は日曜日。早起きしすぎたな。
昨夜はなんだか眠くもないのに、22時には眠りについてしまったし、
まぁ、そりゃ早起きするか。
わたしはもう一度眠りにつこうと試みたが、カーテンの隙間から入ってくる光、少し蒸し暑い空気、なんか体がむずむずする…みたいな感覚から、もう寝ることをあきらめた。

起きよう。

今日は朝のうちにnoteでも書こうか、あーでも、読書

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温泉で、目の前の女の子に一目惚れした話【ショートショート】

温泉で、目の前の女の子に一目惚れした話【ショートショート】

一瞬、時が止まったと思う。たぶん、3秒くらい。

目の前に、温泉に浸かった女神がいる。

汗が目に垂れて、ぼやけて、見間違いかとも思った。
いや、そんなことはない。
今日はしっかり、コンタクトを装着したまま温泉に入っている。
あれは本物だ。本物の、女神だ。

ショートカットで、毛先ほんの少しだけ、湯船に入らないように結っている。ほんの少し、絵の具の筆くらいの短さだけ。
目を閉じて、頭の上にタオルを

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大好きなおばあちゃんに、沢山笑っていて欲しいと思った、高校生の話【シナリオ】

大好きなおばあちゃんに、沢山笑っていて欲しいと思った、高校生の話【シナリオ】

身体の調子が悪いって言ってたけど、 おばあちゃんもおじいちゃんも、ウチと話してる時は元気そうやん。
だから、ウチが帰ってもずっと笑っててよ。
ウチが居なくても、おばあちゃんとおじいちゃんには、ずっと幸せでいて欲しいんや。ー 浅峰響/高校2年生

ここはとあるミュージカルスタジオ。
小学生から高校生までが、なりたい自分になれる場所として通っている。
今日はとある秋の日曜日。今日のレッスンは18時から

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片想いの人に『可愛いは最強論』を力説した、中学のあの日の話。【シナリオ】

片想いの人に『可愛いは最強論』を力説した、中学のあの日の話。【シナリオ】

ー登場人物ー
星野まち…中学2年生。ミュージカルスタジオ生。お嬢様気質。好きな物には一直線。美少女で、よくヒロインを任される。
三浦咲…中学3年生。ミュージカルスタジオ生。母子家庭で、母親を守るため、強い男の子のようになりたくて、一人称は「僕」、ベリーショートで生活している女の子。本当は可愛いものに憧れを抱いている。

ーー

ある秋の日の夜20時過ぎ。
スタジオのレッスンを終えたまちと咲は、駅に

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【成人女性】私はずっとプリキュアになれると信じてます。【シナリオ】

【成人女性】私はずっとプリキュアになれると信じてます。【シナリオ】

【登場人物】
いと…22歳成人女性。子供ミュージカルスクール講師。いつだって夢見る少女。演技講師。
真姫…20歳成人女性。子供ミュージカルスクール講師。割と現実的。ダンス講師。

〇喫茶店
平日昼下がり。
カウンター席で紅茶をのんびりすすっている二人。
かれこれ40分くらい喫茶店に居座っている。

いと「見て。」

いと、真姫に左手の中指についている指輪を見せる。
真姫驚き、いとの手を掴む。

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【学生あるある】入学式、とりあえず友達をつくったものの、その後その子と疎遠になる現象に名前を付けたい。

【学生あるある】入学式、とりあえず友達をつくったものの、その後その子と疎遠になる現象に名前を付けたい。

【登場人物】
全員、ミュージカルスクールに通う女の子。
響(ひびき)…高校2年。適当に生きているように見えて、しっかりしている常識人。
まち…中学2年。おっとりぽわぽわ優しい女の子。気遣いしい。
深雪…中学2年。裏表のぶりっ子が激しい女の子。かなり計算高いため、意外としっかり者。ツンデレ。
咲…中学3年。親に男の子として育てられた、心優しい僕っ子。

休日早朝。
ミュージカルスクールの扉を開け、入

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【春あるある】暑くなるの早すぎて、「春どこ行った」っていう会話、毎年してる説。

【春あるある】暑くなるの早すぎて、「春どこ行った」っていう会話、毎年してる説。

〇神社の前
中学3年のゆうり、なずなと、高校1年の彩奈は近くの塀に腰を掛け、誰かを待っている。
4月上旬の土曜日の昼。快晴。気温は25℃。
なずなはボーっと汗を拭き、彩奈は鼻をすすらせ、ゆうりはかかとを動かしイライラしている様子。
二人の携帯の着信が鳴り、なずなは携帯をポケットから取り出す。

なずな「輝、あと10分はかかりそうって。」
ゆうり「はぁ!?」
なずな「『了解』っと。」
ゆうり「了解な

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