黒田かな子

不耕起・無化学農薬・無化学肥料栽培を実践中。有機栽培の貸農園のアドバイザー。生活の木にてハーブ・アロマ講座を開催。JAMHA認定ホリスティックハーバルプラクティショナー、ハーバルプラクティショナー。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。自家製天然酵母パン作り歴14年。

黒田かな子

不耕起・無化学農薬・無化学肥料栽培を実践中。有機栽培の貸農園のアドバイザー。生活の木にてハーブ・アロマ講座を開催。JAMHA認定ホリスティックハーバルプラクティショナー、ハーバルプラクティショナー。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。自家製天然酵母パン作り歴14年。

最近の記事

偶然できた二年熟成味噌と今年の味噌作り

 今年も味噌作りの時期がやってきました。毎年、この時期に一年熟成させた味噌を開封し、また新たに味噌を仕込んでいます。  味噌作りに使っているホーロー容器の容量は一つ約5リットル。毎年、容器二つ分の味噌を仕込んでいます。そのうちの一つは実家からもらった昭和レトロなものでお気に入りです。  今年はどんな具合に出来上がったかな~とフタを取ってみると、、、  あれ?片方は何だかいつもより色が濃い…。量がいつもより少ない…。 もう一つの容器の味噌はいつも通りの色。 色が黒い方のラ

    • ボランティア畑で水捌け改善やってみた

       昨年は畑仲間に誘われて、子供達の学習用畑で野菜の栽培や収穫の際のお手伝いなどのボランティアをしていました。  昨年の6月に降った豪雨の際、畑の区画は水浸しになりました。雨が止んでから半日経っても水が引かない様子で、畑仲間からどうしようと相談がありました。  そこで最近読んだ本『大地の再生 実践マニュアル』(矢野智徳、大内正伸著 農文協)を参考に、ボランティア畑の水捌け改善をやってみることにしました。  畑の周りは道路より一段高く、周りはコンクリートで囲まれているので、溜

      • 収穫の喜び:菊芋(自然栽培の記録vol.7)

         耕さず肥料もほとんどやらずに草を刈って敷いて土作りしていく自然栽培。四苦八苦する中でも収穫の喜びを与えてくれたのが菊芋。草丈が2mを超えるので植える場所を選びますが、生命力が強く、病気や虫にも負けず元気に育ってくれます。  菊芋は生でシャキシャキ、煮たらトロトロ、揚げたらホクホク。いろんな食感が楽しめます。味はほんのり甘いです。芋と言ってもデンプンはほとんど含まれず、水溶性食物繊維のイヌリンを豊富に含んでいるので、血糖値の上昇を緩やかにしてくれたり、腸内環境を整えてくれる

        • 心折れる秋冬、救いはハーブと根菜(自然栽培の記録vol.6)

           耕さず、虫を敵とせず、肥料もほとんどやらない自然栽培。有機・無化学肥料栽培の貸農園で畑を借りて、保温のためのビニールマルチを使わずに秋冬野菜の栽培に挑戦しました。  一年目は参考にしている本の通りに、ほとんどの野菜が順調に育ちました。これは前に借りていた方の残肥があったからで、肥料をやらなくても通常の有機肥料を使った栽培と同じようにできたのでしょう。  二年目は草を刈って敷く土作りもまだまだ途中の段階で、土の養分は一年目より減った状態、虫の生態系のバランスもとれていない

          忘れられない味(自然栽培の記録vol.5)

           世の中に美味しいものはたくさんあるけれど、思い出に残る味はいくつあるでしょうか。私の場合、実家の祖父母が農業をしていたこともあり、野菜の味の思い出がいくつかあります。  子供のころ、家にはいつも食べきれないほどの野菜がありました。時期になると同じ野菜がどっさり採れて、毎日食べ続けるのです。たくさんあるものだから、美味しい所だけを選んで食べるという、今思えばとても贅沢なことをしていました。そんな環境で育った私が思い出すのは、冬のほうれん草の味。大きなどんぶりに豪快に入れられ

          忘れられない味(自然栽培の記録vol.5)

          緑ナスが食べたい!種から育てる固定種(自然栽培の記録vol.4)

           緑ナスを知ったのは実家から送られてきた野菜の中に入っていたのがきっかけでした。 「山形の直売所で見つけて、珍しいから送ったから~」 と母からの電話。荷物を開けてみると、薄みどりのゼブラ模様のナスが入っていました。煮るよりも油で焼いて食べるといいそうで、早速オリーブオイルで揚げ焼きに。一口食べて、「なんだろ、このとろける食感は!」と驚きました。皮が柔らかく、その中の実が口の中でとろけるのです。後で、いわゆる「とろナス」と言われる種類のナスだということを知りました。  この食

          緑ナスが食べたい!種から育てる固定種(自然栽培の記録vol.4)

          トマト、「苗から育てる」から「種から育てたい」へ(自然栽培の記録vol.3)

           土を耕さず、肥料もほとんどやらず草を刈って敷いて土作りをしていく自然栽培。貸農園で土作りのために緑肥にあれこれ挑戦しながら次に興味が出てきたのは「種から育ててみたい」ということでした。まずはナスやピーマンに比べて比較的発芽が楽というトマトからやってみることにしました。  種はホームセンターで売っている「アイコ」というミニトマトの品種を買って、3月中旬に種をまいて発芽までは室内の暖かいところに置き、発芽してからは日中はベランダで日光に当てて育苗しました。トマトの育苗には2か

          トマト、「苗から育てる」から「種から育てたい」へ(自然栽培の記録vol.3)

          和綿(大島綿)を育て続ける

           和綿をご存知でしょうか。日本の綿「わた」、コットンです。 何故わざわざ「和」がつくのかというと、日本在来の品種の綿だからです。  気がつけば和綿を育てて種を取り続けて6年になります。始まりはハーブ教室の先生から頂いた10粒ほどの種からでした。教室では「綿を育てるって面白いからやってみて!」という感じでした。先生が産地の島へ行った体験談もあり、とても印象に残りました。その先生はその年度末で引退されたので、私が先生の教室の最後の受講生となりました。  そうして春になり暖かくな

          和綿(大島綿)を育て続ける

          一年目の緑肥の失敗から学ぶ(自然栽培の記録vol.2)

          耕さず、草を活かして土づくりをしていく自然栽培。雑草を刈って敷いて腐食を重ねていくのですが、私が借りた区画は、まず刈って敷くほどの雑草がなかったのです。 そこで雑草が生えてくるのを待ちつつ、本を参考に畝周りと区画内の通路で緑肥の栽培を始めました。緑肥とは肥料になるような植物で、マメ科のクローバーやイネ科のエン麦、ライ麦などいろいろあります。この中でもマメ科の植物には、根っこに根粒菌という菌が共生しています。この菌が空気中の窒素を固定して植物の栄養として供給する代わりに、植物か

          一年目の緑肥の失敗から学ぶ(自然栽培の記録vol.2)

          自然農との出会い(自然栽培の記録vol.1)

          自然農を知ったのはいろんな偶然が重なってのことでした。気になるテレビ番組、本屋さんで目にした本、たまたま食べた美味しいりんご、こんな感じが好きだなというものを辿っていったら、自然農という栽培方法を知ったのです。 まずは好きなテレビ番組の「猫のしっぽ、カエルの手」(NHKEテレ)。イギリス出身のベニシアさんが京都大原でハーブと花を楽しむ手作りの暮らしが紹介されていて、そんな暮らし方に共感して2010年の放送当初から楽しみにして見ていました。この番組で、野菜だけではなくハーブや

          自然農との出会い(自然栽培の記録vol.1)

          全粒粉のベーグル(柚子ピールとクリームチーズ入り・自家製レーズン酵母)

          庭で育てた無農薬の柚子で柚子ピールを作りました。せっかくなので、柚子ピールを使った全粒粉のベーグルを作ってみました。 今回も自家製レーズン酵母を使って、ビニール袋でゆっくりと発酵させ、家事の合間に作業を進めています。 作業の進め方はこんな感じです。 昼の13時ころ生地をこねる。 ビニール袋に入れて室温で4時間ほど発酵。 17時ころ野菜室に入れて一晩冷蔵発酵。 翌朝6時に生地を野菜室から取り出し、室温に戻るまで発酵を続ける。 十分に発酵したら生地を等分してベンチタイム30

          全粒粉のベーグル(柚子ピールとクリームチーズ入り・自家製レーズン酵母)

          天然酵母のチョコマフィン(自家製レーズン酵母)

          バレンタインデーにちょっとこだわったチョコマフィンを作りました。 酵母の力で生地を膨らませるので、ベーキングパウダーを使わなくてもふんわりしっとり焼き上がります。 今回はレーズン酵母液を材料に混ぜて生地を発酵させる方法で作りました。 昨日、昼間に材料を混ぜあわせて、室温で生地を発酵。夜に焼こうと思ったのですが、疲れたので野菜室に生地を移して低温発酵で発酵のスピードを遅らせました。 今日の朝、野菜室から生地を取り出し、生地が室温に戻るまで放置。 ちょうどよい具合に生地が発

          天然酵母のチョコマフィン(自家製レーズン酵母)

          冬の柚子の手仕事

          庭で無農薬で育てている柚子が今年はたくさん実を付けました。 実が青いうちに摘果しなかったので、小さな実がたくさんできました。 年末に収穫して知人にあげたり、冬至にユズ湯で楽しんだりしましたが、まだまだあるのでいろいろ作りました。 まずは柚子茶を一瓶分。 次は果汁を絞って、果汁だけにグラニュー糖を加えて柚子シロップに。 炭酸水で割ったり、紅茶に入れたりして飲んでいます。冬の畑仕事のドリンクは柚子シロップ入り紅茶です。クエン酸で疲労回復。体も温まります。 冷蔵庫からシロップの瓶

          冬の柚子の手仕事

          シナモンロール(自家製レーズン酵母)

          寒い日が続くと甘~いシナモンロールが食べたくなります。 レーズン酵母液で仕込んだパン種を使って、常温と低温発酵を組み合わせてのんびりと作りました。 天然酵母のいいところは、発酵時間と温度を調節して自分の生活のペースに合わせれば、パン作りに振り回されないところ。 今回の作業ペースはこんな感じです。 午後4時頃にパン生地をこねて、冬の室温に放置して一晩発酵。 翌朝9時頃、生地が2倍に膨らんでいたので続きをやろうと思ったのですが、用事ができたので一旦パンチを入れてから野菜室へ。

          シナモンロール(自家製レーズン酵母)

          畑じまい

          耕さずに化学肥料や農薬を使わない自然栽培を3年間続けてきた畑ですが、いったん終了することにしました。今後は、手が回らなくなってきた我が家の庭の花やハーブに力を注いでいきます。こちらも農薬や化学肥料を使わずに育てています。 三年間、草を刈っては敷いて土作りをしてきた畑。最初は土に30㎝しか刺さらなかった支柱が1m刺さるようになったり、刈って敷く草もなかった畝が草マルチで覆われるようになったり、土が豊かになって増えたミミズにモグラが来るようになったり。植物のことだけではなく、土

          夜な夜なシュトーレンを作る

          シュトーレンってドライフルーツパンに粉砂糖がかかったもの? いえいえ、それはなんちゃってシュトーレン。本物は全く別物なのです。 本番ドイツのシュトーレンを食べた私の感想ですが、ドイツのシュトーレンはしっとりしていて芳醇な香り。手に取るとずっしりと重たいです。 シュトーレンはドイツの伝統的な発酵菓子で、バターをたっぷり使った生地に洋酒に漬け込んだドライフルーツやナッツを混ぜこんで作ります。表面には、これまたたっぷりの粉砂糖をふりかけます。日持ちがするので、ドイツでは12月にな

          夜な夜なシュトーレンを作る