和綿(大島綿)を育て続ける
和綿をご存知でしょうか。日本の綿「わた」、コットンです。
何故わざわざ「和」がつくのかというと、日本在来の品種の綿だからです。
気がつけば和綿を育てて種を取り続けて6年になります。始まりはハーブ教室の先生から頂いた10粒ほどの種からでした。教室では「綿を育てるって面白いからやってみて!」という感じでした。先生が産地の島へ行った体験談もあり、とても印象に残りました。その先生はその年度末で引退されたので、私が先生の教室の最後の受講生となりました。
そうして春になり暖かくなって、先生からいただいた綿の種のことを思い出し、播いてみようと思いました。テキストには「オオシマワタ」とメモが書いてありました。
当時の私は綿の品種の違いなど知る由もなく、好奇心だけでベランダで深さ20㎝程の小さなプランターで育てたのでした。今にして思えば、もっと大きなプランターで栽培すればもっと実がついたとわかるのですが…。そんな育て方でも、オクラの花のようなきれいな花が咲き、その後、青梅のような実ができ、ある日その固い実がぱかっと割れて、なかにふわふわの綿ができているを見るのは何とも不思議でした。次の実が割れるのはいつかいつかとワクワクしながら毎日プランターを眺めていたのを思い出します。
綿の種は、ふわふわした綿の実の中にあります。その種を取り出して冬の間紙袋などに入れて保管しておき、春、関東であればちょうど今頃、最高気温が20℃を超えるころに種を播きます。こうやって、毎年育てては種を取り続けました。
【栽培の記録】
初めての年、ベランダでプランター栽培。化成肥料入り培養土で無農薬
2年目、ベランダでプランター栽培。有機培養土、無農薬・無化学肥料
3年目、畑で無農薬、無化学肥料栽培
4年目、畑で不耕起・無農薬・無化学肥料栽培(自然栽培)
5年目、畑で不耕起・無農薬・無化学肥料栽培(自然栽培)
6年目、畑で不耕起・無農薬・無化学肥料栽培(自然栽培)
育てながら綿の栽培方法を調べているうちに、この「オオシマワタ」は日本在来の品種であることがわかりました。今は日本での綿の栽培は、海外からの繊維の長い品種の綿や安価な綿の輸入ですっかり衰退してしまったこともわかり、あの時ハーブ教室の先生から貴重な種をいただいたのだと後になって気が付きました。
今年は自然栽培の庭で7回目の種取りを目指して栽培をスタートしました!綿を育てるってやっぱり楽しい!これからも大島綿の種を取っては播いてを続けていきます。
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