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サスペンス・ミステリー・スリラー映画等

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サスペンス・ミステリー・スリラー映画等 洋画の未円盤化の作品率が高めです。 主に私が視聴したことのある作品を追加しております。 (晴らしい解説や感想の投稿を勝手に拝借させて頂いて…
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記事一覧

【4番目の男】氷の微笑、ロボコップのポール・バーホーベン監督

カトリック教会への信仰とアルコール依存症を抱えた小説家のリーブは、講演会を行うため訪れた街で依頼人の女・クリスティーンに誘われ肉体関係を持ち蜜月のような関係に。 リーブは日毎、異様な幻覚や、不可解な現象に悩ませられる。 そして突然の雷雨の墓地でかつて彼女と結婚していた3人の男たちが、いずれも謎の事故死を遂げていた事実を知ることに・・。 果たして彼女の仕組んだ罠なのか?  そして自分は、4番目の男なのか―― ポール・バーホーベン監督 ヤン・デ・ボン撮影 後年の「氷の微

【殺しのリハーサル】(82・米)「刑事コロンボ」の製作者コンビによる練りに練られたミステリーの傑作

「刑事マッカロイ/殺しのリハーサル」でDVD出てる本作。 本作も「刑事コロンボ」の製作者レヴィンソン&リンク・コンビによる練りに練られたミステリーの傑作! DVD題つけた人グッジョブ👍  デコピン6発ね( ^^)  _U~ ~^)  _U~~ 老練の劇作家アレックスは、新作舞台の脚本読み合わせのため、友人の役者やプロデューサー達を、とある劇場に招いた。 実に一年ぶりの再会に喜ぶ6人だったが、いざ本読みを始めてみるとその内容はちょうど一年前に起きた悲惨な事件をそのまま再

【映画レビュー】『エクス・マキナ』/約10年前の作品だがAIとの共存は現実にすぐそこまで迫っている?

はじめにまず何の映画をレビューしようかと思ったとき、なんとなく今話題で個人的に興味のあるAIと人間の関係について描かれた『エクス・マキナ』について書いてみようと思います。公開は約10年前で、鑑賞したのもだいぶ前なのですが、改めて今見てみると公開当初とは違って現実味がかなりあるんじゃないかなと思っています。 この作品はAIをテーマにしているサイエンスフィクション映画で、ディストピア的な要素と哲学的な問いを交えた描写が特徴です。アレックス・ガーランドが監督を務め、主演にはドー

ex①【ヒッチャー】に見る犯罪心理とカリスマ性、承認欲求ついて考えてみた(最終修正版←今んとこ)

実は先日「プラトーン」について書いていたところ、このバーンズ曹長のもつ雰囲気というか、ちょっと違うのだけど「ヒッチャー」のジョン・ライダーが脳裏に浮かんだ。 久しく好敵手を探し、モンスターと化した自分を殺してくれる存在を探し求めているようにも思えた。 自分に畏怖の念を抱く小動物のような存在でしかなかった、ただの若者を極限まで追い詰め、自分を殺せる存在にまで育て上げているように。 今回取り上げる「ヒッチャー」については高校生の頃にレンタルビデオで借りて、おすぎ(※注1)し

『オニオン・フィールド』80米

ジェームズ・ウッズ、 ジョン・サヴェージ 1963年3月。ロス市警の私服警官カール刑事(ジョン・サヴェージ)と キャンベル刑事は、パトロール中に不審な男たちを尋問するも、逆に男たちに拉致されてしまう。 闇夜のなか 郊外のタマネギ畑でキャンベル刑事が射殺され、カール刑事は命からがら逃げ出した。 犯人の男たちは逃亡中に逮捕され、この事件はあっけなく幕を閉じるかと思われた。 犯人の男グレッグ(ジェームズ・ウッズ)はあっけなく逮捕されるも、撃ったのは黒人のジミーだと証言。 ジ

◯激突!

本日の懐かしの映画は、「激突!」(1971)。 若き日のスピルバーグ監督によるTV映画です。 (日本では、1973年に劇場公開された様です。) 集金の為に道中を急ぐ主人公デビッド。 前方に走るタンクローリーを追い越した所、逆に追い越されてしまいます。 その後、何故かタンクローリーは、ノロノロ運転をし始めた為、焦れったくなったデビッドは煽って再度追い越しをします。 タンクローリーの挑発に見事に乗ってしまったデビッド。 相手にも火が点いたのか、恐怖の追跡劇が幕をあけます。 デ

【プロビデンス】 1977年 フランス      アラン・レネ監督作品

1977年製作/フランス 78歳の誕生日の前夜、奥深くで病魔に苦しむひとりの老作家が死の強迫観念に襲われながら、最後の力をふりしぼって構築する物語と現実を、重層的に交錯させて描く。 78歳の誕生日を迎える著名な作家クライヴは、「プロビデンス」という名の宏壮な館にその病身を横たえながら、恐らく最後となるであろう作品を思い描いていた。 「プロビデンス」とはアラン・レネ監督が本作につけた題名であるようだが、摂理というカルヴァンの予定説に基づいた意味合いもあるのであろうか。 そ

【エミリーの窓】(80米)闇から覗く異様な眼! 静な恐怖がしのびよる・・

夫と別居し、ブルックリンで一人暮らしのエミリー。 ある夜仕事を終え帰宅した彼女は、あろうことか自室の中で待ち構えていた暴漢魔にナイフを突きつけられ、抵抗できず、なすがままに凌辱された。 翌朝、警察が事情聴取にきたが、エミリーは突然の恐怖にまともな受け答えも出来ないほど、憔悴しきっていた。 隣人の親友アンドレアの励ましもあって、高層階のアパートへと引っ越しを決意した。順調に進む転居の作業。残った荷物を運び出すため彼女は忌まわしき前のアパートに戻ったところ、ドアのノック音と

【悪い種子】【死の天使レイチェル】

『悪い種子(たね)』マーヴィン・ルロイ監督 1956年 人前では無邪気で可愛らしい少女が殺人や犯罪を重ねる。 ブロンドの三つ編み、実に子供らしく愛らしい風貌。 反面、恐ろしいほど良心に欠け、善悪の区別を持たず、良心の呵責など微塵も見せない人形のような風体を持ち併せている。 背景には、母親の壮絶な出生の秘密が潜んでいた。 母親自身も知るよしなく引き継がれた悪い種子。 少女の殺人も暴かれていく。 「(子供だから)誰も私を電気椅子にかける事なんてできないわ」というセリフがあったと

【アパートメント・ゼロ】連続殺人犯は誰?ネタバレしてても面白い!

【アパートメント・ゼロ】(88) さびれた名画座を経営する青年エイドリアンはアパートの10号室、数字も剥がれ落ち”0号室”の住民。 経済的理由でジャックというルームメイトと同居し始めた。 その頃、残忍な連続殺人事件が巷を騒がせていた。 その手口から元特殊部隊の仕業が疑われる。 ジャックは誰からも好かれる一方、エイドリアンはジャックを独占したいと考えていた。 その矢先、エイドリアンの知人で、映画館の受付を担当するクラウディアからジャックの正体が連続殺人犯である

【探偵スルース】寝取られ亭主VS金欠好青年 激突! 人格貶め合いミステリー!

当時の英国新旧2大俳優の激突二人芝居の傑作ミステリー! 【探偵スルース】(72米英) 寝取られ亭主の人気推理作家(ローレンス・オリヴィエ)。 作家の美しき妻とデキている美容師の青年(マイケル・ケイン)は恋の決着をつけに作家の邸宅を訪れた。 浪費癖ある妻への不満はあるものの、若き美容師の青年に激しい対抗心と嫉妬を燃やすが、作家はとんでもない相談を美容師の青年に持ちかけて・・。 着実に相手の弱みを突きながら、1つ失えば2つ取り戻さないと気が済まない二人。 子供じみた貴

【絶壁の彼方に】(50英) もし、手術する患者が恐怖政治の独裁者であったら‥

外科医のマーロウ医師はロンドン滞在中、独裁国であるボスニア国より招待をうけた。 自国の医師たちのために公開による手術を行って欲しいというものであった。 マーロウ医師は、その国の医学のためと、その要望をのんだ。 しかし、その手術を受ける患者が、ボスニアで恐怖政治を執っている独裁者ニバ本人であり、それは独裁国家にとって最重要機密であった・・。 しかも彼が手術後に急死してしまったことから、博士は秘密警察から命を狙われ、国内を逃げ回るはめに陥る。 政治的寓意を多分に含んだイギリ