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〈旅と食〉初めてのパリご案内②2日目前編モンマルトルとルーヴル美術館

前回の記事「初めてのパリご案内①1日目マレ地区散策とクロワッサン」につづき、初めてイギリスへやって来た義妹とティーンの甥っ子ふたりのロンドン8日間親子旅(パリ2日間含む)を「楽しい滞在にしてもらおう!」と案内した、パリ2日目の様子を紹介します。内容が盛りだくさんのため、前編からスタート♪

なお〈旅と食〉では、訪れた場所についての内容とあわせて、ふだんグルテンフリーかつマクロビオティック(プラントベース)という、自分のカラダに一番合うと感じている食生活を中心に過ごす私の目線で、旅先での食事情についても触れています。


パリ2日目の朝
快晴

パリ2日目の朝は快晴。“青空になったら見てもらいたい” お気に入りの場所があるので、さっそく向かうことに!行き先は「Montmartre(モンマルトル)」です。パリ18区の小高い丘で、石畳の坂道と階段が印象的な情緒ある風景。多くの芸術家たちが集まり暮らしたエリアでもあります。

モンマルトル散策は、地下鉄Abbesses(アベス)駅からスタート。まずはパン屋さんで朝ごはんを調達しよう♪

Abbesses(アベス)駅から散策スタート

⚠︎アベス駅は地下深い部分にある駅です。地上に出るための螺旋階段がとっても長い(105段!)しかも緩い勾配ではないため、体力に自信がない方はエレベーターを使うのがオススメです。がんばって階段を登る場合は、素敵な壁画が見られますよ♪

美味しいも可愛いも満たすモンマルトルの人気パン屋さん

美味しいパンを求めてやって来たのは、このエリアで人気のパン屋さん「Pain Pain」です。平日の9時30分ごろ到着し、店内には購入待ちの列があって人で一杯。

Pain Pain外観

画像からは魅力を十分にお伝えできないのですが(混雑で店内の様子撮影は断念)……デザイン性あるモダンなインテリアや包装用パッケージなど、細部にまでこだわりを感じるお洒落な空間に、美味しそうなケーキがずらり並びます。(お店の人へ注文を伝える)自分の番が来るまでに、何を注文するか決める必要があるのに、誘惑が多く迷ってしまい全然決められない。笑

なぜって、ここのバゲットは2012年にパリ一番のバゲットを決めるコンクールで優勝した実力派。また、2020年にはGalette des rois(ガレット・デ・ロワ)もパリで一番に選ばれ、シュー生地の焼き菓子 Chouquettes(シューケット)も人気というから、どの種類も満遍なく美味しいと予想するからです。

品揃え豊富なケーキ

前に並ぶお客さんたちは、パンだけでなく、ヴィエノワズリ(菓子パン)もケーキもバランスよく注文している印象。土地柄、観光客の多いエリアですが、地元民らしき人も多かった。ご近所さんに愛されるお店は、個人的に期待してしまいます。

最終的には、これらに決定。
・バゲット
・クロワッサン
・パン・オ・ショコラ
・パン・オ・レザン

クロワッサンとパンオショコラ

店内にはイートインコーナーもありますが、この日はある場所にていただく計画のため、パンを持って移動します。

甥っ子くんに食べさせたくて追加購入した、シューケットが大好評!歩きながらパクパクし始め一瞬で消えておりました♪

店舗情報

Pain Pain
公式サイト:
https://pain-pain.fr/
所在地:
88 rue des Martyrs,75018 Paris

モンマルトルのグルテンフリー専門パン屋さんへ

義妹親子&夫用のパンを調達した後、グルテンフリー専門のパン屋さん「La Manufacture du Sans Gluten」にやって来ました。私も、グルテンNGだけどパンを食べたい♪

ちなみに、このエリアにはAbbesses駅近くに「Copains Abbesses」というお店もあります。以前の記事「パリでグルテンフリー食べ比べ」で紹介済み(他店舗)のため、今回は新規開拓することにしました。※Copainでは、グルテンフリーをベースに、乳製品不使用やヴィーガンの商品も一部あり。

La Manufacture du Sans Gluten外観

お店はこぢんまりとしていますが、商品の種類は想像以上に豊富でした。

グルテンフリーのヴィエノワズリ

クロワッサンとパン・スイスをひとつずつ購入。カヌレも美味しそうなので、おやつ用にひとついただこう。お隣フィナンシェの籠は、人気のようで既にほぼ売り切れになっている。

グルテンフリーのカヌレ

カヌレの下にはケーキの棚。りんごのタルトとフラン、食べてみたかったなぁ♪

グルテンフリーのケーキ

パンは、バゲットの他にシード系のパンやブリオッシュもありました。おそらくお昼頃になればサンドイッチも登場するのでは。(この時はまだ10時前)

グルテンフリーのバゲットやパン

美味しそうなピザもありましたよ。

グルテンフリーのピザ

※La Manufacture du Sans Glutenでは、乳製品を使う商品が大半なので、ヴィーガンの選択肢はごく一部な印象です。

店舗情報

La Manufacture du Sans Gluten
公式サイト(Instagram):https://www.instagram.com/la_manufacture_du_sans_gluten/
所在地:2 Rue Androuet, 75018 Paris

映画『アメリ』の世界に寄り道してみる

先ほどのグルテンフリーパン屋さんすぐお隣(Androuet通りを挟んで)にあるのが、映画『アメリ』に八百屋さんとして登場する、こちらの商店「Au Marché de la Butte」です。映画で観た雰囲気そのままを体験できる場所。

映画『アメリ』ロケ地
Au Marché de la Butte

なお、アメリが暮らすアパルトマンは、この建物の上の階にあるという設定。(見学はできないので、アメリ気分で見上げてください♪)また、アメリが働いていたカフェ「Café des Deux Moulins」は、ここから徒歩5分ほどの場所にありますよ。あわせて巡ることも可能な距離感。

Au Marché de la Butte
所在地 :
56 Rue des Trois Frères, 75018 Paris

次に目指す場所も『アメリ』ロケ地のひとつです。

サクレ・クール寺院からパリを一望

“青空になったら見てもらいたい” お気に入りの場所「Basilique du Sacré-Cœur de Montmartre」サクレ・クール寺院に到着です。ふもとから見上げると、モンマルトルの丘に建つ白亜の寺院と青空のコントラストが美しすぎる!うっかり全景を画像に残す前に、早足で坂を登り始めてしまいました。

白亜の寺院を目指し坂道を登る

振り返ると、残念ながら空は雲にほぼ覆われていましたが……丘の上から見るこの景色がとても好き。パリで一番標高が高い場所ですし、視界が開けていて街を一望できるのです。青空の景色も素敵ですが、ここから見る夕暮れも最高ですよ。

モンマルトルからパリを一望

さてと、ここで朝食タイム♪ 先ほどパン屋さんで調達したフランスの美味しいパン、ふもとのカフェで温かい飲み物も入手してきました。ベストポジションにベンチを確保し、いただきまーす!

パリの街を見ながら朝ごはん

焼きたてのパン・スイス(グルテンフリー)とても美味しかった。

ここまで味見を我慢してきた義妹親子は、初バゲットの味わいを堪能しておりました。フランスのパン職人さんが作るバゲットは、何も付けずそのままを食べても、もの凄く美味しいのです!クロワッサンも、1日目に購入したお店との比較を楽しんでもらえたのでは。夫は好物のパン・オ・レザンをコーヒーで流し込みご満悦♪

サクレクール寺院へ向かう

胃袋も心も満たされたので、サクレ・クール寺院の入り口まで歩いてみよう。モンマルトルのサクレ・クール寺院は、ロマネスク様式・ビザンティン様式のバジリカ大聖堂で、40年の歳月をかけ1914年に完成したのだとか。中も見学したいところですが、そろそろ次の目的地へ移動する時間。

石畳の坂道と階段
モンマルトルらしい風景

帰り道は石畳の坂道と階段を下りふもとまで。

サクレ・クール寺院までの道中、徒歩移動がつらい場合はケーブルカーを利用できます(有料)。

モンマルトルの丘に建つ白亜の寺院

⚠︎丘のふもとからサクレ・クールまでの道のりには様々な詐欺師がいて声をかけてくるので、注意が必要です(特に観光客が多い時間帯)。署名詐欺・ミサンガ詐欺・握手詐欺・写真撮影詐欺などなど。他の観光地と同じでスリもいます。持ち物・周囲の様子には常に警戒しながら楽しむのが◎

基本情報

Basilique du Sacré-Cœur de Montmartre
公式サイト(英語ページ):
https://www.sacre-coeur-montmartre.com/en/
所在地:35 Rue du Chevalier de la Barre, 75018 Paris

世界最高峰で最大級Musée du Louvreルーヴル美術館へ

フランスの国立美術館である「Musée du Louvre」ルーヴル美術館は、世界最大規模の美術館/博物館であり史跡のひとつでもあります。

美術館の建物は元々、要塞として建てられたフランス王家のお城でした。その後、歴代の王たちにより増築・改築を繰り返されながら、約600年間にわたり宮殿として使われていた歴史があります。

1793年に美術館として開館し、現在では30万点以上の多様な所蔵品を見ようと世界中から大勢の人が訪れ、世界で最も入場者数の多い美術館としても有名です。またルーヴル美術館は、フランスの世界遺産「パリのセーヌ河岸」として登録されています。

ルーヴル美術館入場前

チケットは事前に公式サイト上で購入しました。館内は広く見学に時間を要することもあり、午前中の枠は早めに埋まりやすい印象。ルーヴル美術館での滞在時間は前後の行程に影響大ですから、チケット確保はなるべく早めがオススメです。

この日の入場時間は11時30分からの枠。その時間、入り口前には入場待ちの行列が複数あり、どれに並ぶべきか分かりにくい状況でした。近くの美術館スタッフに入場時間を伝え、適切な列を教えてもらったことで入場までの流れがスムーズに。中には、まだチケットを購入していない人が勝手に列へ混じっていたりもするので、早めに確認するのがよさそうです。

1日晴れ予報だったにも関わらず、入り口までもうすぐの所で突然強い雨に降られました。時期にもよりますがパリはお天気が変わりやすいので、雨具を持ち歩くと安心。

ルーヴル美術館ピラミッドの内部

さて無事に入場できました。見学開始に備え、インフォメーションで館内マップを入手。日本語版もあります。

膨大なコレクション数と広すぎる館内、ルーヴル美術館の展示作品すべてを見学しようとなると、1週間はかかるといわれます。しかし、そこまで時間は確保できないので、ぎゅぎゅっと凝縮し2〜3時間を目安に主要作品を巡ろうと作戦会議。階段が多く体力を消耗しますから、効率よい動線を意識することもポイントです。

ルーヴル美術館の公式サイトでは「VISITOR TRAILS」というページで、所要時間1時間30分で巡れる見学コースをいくつか紹介しており、参考になります。アートは人により好みが分かれるモノ。気になる作品は優先しつつ進むことも大事です。それではGO!

⚠︎甥っ子くん用チケットは Under 18s料金で手配。見学開始のタイミング、館内ゲートにてチケットのバーコードを読み取る際、パスポートなど本人のID提示が必要でした。

見学スタート

まずは「世界一有名なあの方」へ会いにいきます!

人混みの奥に『モナ・リザ』!

レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた『モナ・リザ』です。大勢の人に囲まれてい大人気。遠い〜笑

実物の色・質感・サイズ、作品を囲む人々の熱気など。甥っ子くんには、学校の参考書からは伝わりにくい本物だけが放つ “特別な何か“ を感じてもらえたら嬉しいな。

最前列になるまで待ちじっくり鑑賞
La Joconde

ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』はメンテナンス中で観られず、残念でした。

La Liberté guidant le peuple
メンテナンス中で観られず

大迫力の『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョセフィーヌの戴冠』ジャック=ルイ・ダヴィッド作。

Le Sacre de Napoléon

お次は、この美術館でいちばんのお気に入りスポットへ。

Victoire de Samothrace

ダリュの階段踊り場に展示された美しい彫刻『サモトラケのニケ』です。翼のある勝利の女神ニケが、空から船の先端へと降り立った場面を表現した像。どの角度からもじっくり鑑賞したい!

サモトラケのニケ裏側
横からの眺めも素敵

窓の外を見ると、雨は上がり光が差している。

ルーヴル美術館内部から見たピラミッド

「Galerie d'Apollon」アポロン・ギャラリーへ。ギリシャ神話の光と芸術の神アポロンがテーマの回廊は、太陽王ルイ14世のための特別なギャラリーです。最高の職人たちを集め、絵画・彫刻・金箔を組み合わせて作られた煌びやかな空間。のちにヴェルサイユ宮殿・鏡の間のモデルになりました。現在は、王室の宝石と王冠のダイヤモンド・コレクションを展示。

Galerie d'Apollon

『ルイ15世の王冠』は戴冠式で使用されたもの。フランス革命前の時代に作られた王冠では、現存する唯一の物のよう。

ルイ15世の王冠

王冠専用ケースがお洒落。

王冠用ケース

アングレーム公爵夫人(マリー・アントワネットの長女)のジュエリー。

アングレーム公爵夫人のジュエリー

ナポレオンからマリー=ルイーズに贈られたジュエリー。

皇后マリー=ルイーズのジュエリー

まだ見たいお宝があったものの、何か問題が発生したらしく突然このギャラリーはクローズすることになり、見学者全員が追い出されてしまいました。途中までしか観られず残念!

こちらは、太陽王と呼ばれたルイ14世の肖像画。

ルイ14世の肖像画

ナポレオンの玉座。

ナポレオンの玉座

残念ならが「Appartements Napoléon III」ナポレオン3世のアパルトマンは2024年5月まで修復中で観られず。

修復中で観られなかったナポレオン3世の部屋

上から眺めるマルリーの中庭も素敵。

マルリーの中庭

楽しみにしていたフェルメールの『レースを編む女』も観られず!残念すぎて泣きたい……。ルーヴル美術館ランス別館に展示中のよう。

フェルメール『レースを編む女』

『天文学者』は観ることができた。フェルメール作品は魅力的です。

フェルメール『天文学者』

『ミロのヴィーナス』も美しい。

ミロのヴィーナス

『タニスの大スフィンクス』を観たところで、そろそろ次の場所へ移動する時間になってしまいました。

タニスの大スフィンクス

ルーヴル美術館地下では、城塞時代の遺跡も見られます。

ルーヴル美術館地下
城塞時代の遺跡

まだまだ観たい作品はあるけれど、時間が全然足りない。後ろ髪を引かれつつルーヴル美術館を後にしました。足腰はへとへとになりますが満喫!本当に見応えのある美術館です。いつかまた来なければ♪

ルーヴルの逆ピラミッド

基本情報

Musée du Louvre
公式サイト(英語ページ):
https://www.louvre.fr/en
所在地:
Musée du Louvre, 75001 Paris

※この記事は2024年2月23日訪れた当時の情報です。

初めてのパリご案内②2日目後編へつづく
それでは、また!

日々の食事についてはこちら

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