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【月報2022年6月】元公僕が地域おこし始めてみた件

6月は、
【教育旅行の次の展開】
【自分の身近な人たちと共に】
【写真で記憶を残す】
の内容でお送りします。

1.教育旅行のシーズン

私が、所属する一般社団法人おらが大槌夢広場では修学旅行のシーズンということで受け入れが多くありました。

大槌に多くの人に来てもらって、震災のことや、震災を通した学びを自分の物として持ち帰ってもらい、活かしてもらうことを目的としています。

そう言った目指すところは、変わらないのですが東日本大震災発災から年数が経過すると、訪れる児童生徒さんたちも、震災のことをほとんど知らない世代になりつつあります。

よだれの出る景色

今までは震災について一定の知識や記憶のある前提での語り部の話や他の伝承施設の展示などが作られてきた傾向はありますが、これからは震災を歴史上の出来事として知る世代に対して伝える工夫が必要だと感じています。

あなたにも割れます

そういう風に年月の経過と共に変わる時代に合わせてまず大槌に来てもらうための工夫や、経験のない世代によりわかりやすく伝える方法などが大切になってきつつあると思います。

鶏小屋に夢中

大槌での教育旅行の受入は震災の語り部ガイドだけではなく、より自身の人生に活かすことの出来るワークショップや薪割り、ホタテ剥き、地引網、ジビエ、お寺などの大槌での様々な体験を通して、震災や大槌の町、そして訪れた人にとって大切なものを思い出と共に心に刻む場になればと思います。

2.災害に備えて事前に考える

他のちおこのいるジビエ事業者での避難訓練の講師を務めました。

型にハマりがちな避難行動に重きを置くのではなく、その後のふりかえりを通して、避難行動そのもの以前に避難することを決断するまでの重要性や難しさ、そして新たな気づきや可能性を考えることの大切さを理解していただく場を目指しました。

①避難行動に移す難しさ

一般的に避難訓練と言えば、必ず避難行動するものですが、実際に災害が起ころうとしている時は、避難行動するかどうか分かりません。

避難訓練では、避難行動にかかった時間が分かりますが、実際には避難するかどうか決断し、避難行動に移すまでにかかった時間が発生するはずです。
警報や避難情報が出ても、間髪入れずに避難行動するわけではなく、自分で大丈夫だと思い込んだり、避難しない理由を考えたり、避難時に持っていく物を用意している間に、気が付いたら10数分経っている可能性もあり、そこから避難しても間に合わないかもしれません。

そういったことも想定し、避難行動の訓練だけではなく、避難行動に移せる訓練が出来ればいいのですが、訓練ではなかなかできないので、実際には何事もなく終わることの多い警報や避難指示が出た時が、自分が避難行動に移るまでにどれくらいかかるかを知る数少ない機会なので、数少ない機会を活かすことが出来ればと思います。

高台に各自避難する参加者

②話すことから始まる備え

防災というと避難訓練をイメージする人がかなり多いイメージですが、訓練そのものよりも、話し合ったり、考えてイメージしたりする時間も大切だと思います。

今回は、訓練の後に、どう考えてどう行動したかを話してもらい、それに対しての意見や、様々な可能性をイメージしながら、自分だったらどう行動するか?そのために事前に何ができるか?を考えて話し合いをして頂きました。
こういった話し合いを通して、参加者の皆さんが、すでにどこかに出ている答を当てはめるのではなく、自分の中から自分たちに必要なことが生み出されれば、それが一番の備えになると思います。

安渡公民館での訓練のふり返り

今回の訓練が終わりではなく、大槌の町で災害から命を守る文化を未来につなぐためのスタートのひとつになれば幸いです。

防災や避難訓練に興味のある、必要だと思う方がいらっしゃったら誰でも気軽にご相談ください。

3.今の自分にできること

①写真撮影

メインの震災伝承の仕事とは別に、6月は趣味以外で写真撮影をすることが増えました。

吉里吉里海岸での地引網体験

観光交流協会の修学旅行の受入、サーモン祭り、おしゃっち4周年感謝デイなど様々な場面で活躍するちおこの仲間や、大槌の知人、その他の周りの人々の活躍や笑顔を写真で残す機会がたくさんありました。

みんな獲物を狙う目

おかげさまで、ちおこに関係する事業者でも僕が撮影した写真が使われることが結構増えてきました。

初めて見て感動した吉里吉里鹿子踊

広報おおつち7月号にも、実は3枚ほど使われています。

アロハ〜

いわゆるプロカメラマンほどの腕はないですが、身近なところでの撮影のお手伝いを続けて行ければ幸いです。

男性です
ゆるキャラおおちゃんと一緒に

②この町の人達と関わること

何というカテゴリーに入れたらいいのかわからないですし、何をやっているとわかりやすく言いにくいのですが、なんかいろいろたまにお手伝いしたりしています。

先日安渡公民館で開かれた星空観察会の前に、安渡公民館にある赤道儀付きで観たい星を追尾してくれる天体望遠鏡の設置と操作について学びました。

その日の夜の星空観察会は残念ながら天候に恵まれず星を見ることはできませんでしたが、これからは自分でも大槌のきれいな星空をより多くの人に観てもらう機会を作れるようにしていきたいと思います。

きれいな夕焼けでしたが・・・
赤道儀付きの天体望遠鏡

4.おしゃっち感謝デーへの出店

6月19日に開催されたおしゃっち4周年感謝デーにちおことしてブース出展しました。

出店内容ですが

  • ゆるふわ写真ポストカード販売(北浦)

  • 手作りパッチワーク手提げバッグ販売(古屋)

  • 薪の詰め放題(佐藤)

  • 薪のしおり販売(川原田)

  • 移住定住事務局とReファームプロジェクトの紹介(伊藤)

の5種類でした。

自分はイベントの様子を写真撮影しながらの参加でしたが、お買い上げいただいた方もいらっしゃったのでありがたい限りです。

ちおこブースの様子

5.防災教育から学ぶ

大槌で震災伝承を続けていくにあたって、学校という場所は非常に重要な場所だと考えています。

それは決して学校の先生に丸投げするというのではなく、地域と学校の先生を通じて子供達に震災を通した学びを知り、活かし、さらに伝える機会を持ってもらうためのサポートが必要だと考えています。

そのためにかつて学校で防災教育を推進し、属人的なものではなく、組織として取り組むために必要なことについて学ぶことができました。

これから、学校の先生の負担なく子供達にも震災伝承を当事者として担ってもらえるように、そして先生自身も当事者となれるようにサポートを続けて行きたいと考えています。

暑かった東京

6.今月の大槌

6月は、人の写真を撮ることが多かったので、大槌の風景写真を撮ることがあまりありませんでした。

赤浜から見た城山

7.おわりに

いつも私の報告内容は、あまり具体的なものが無いのですが、震災伝承は決して一人だけでやるものではなく、多くの大槌の人たちと共に進めて行くものだと思っているので、そこに自分自身が合わせて、これからも続けていけるものにするためのお手伝いを続けていければと思います。

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