【中編小説】恋、友達から(011)
小学五年生のときクラスの男子に告白された。どうすればいいのか分からなくて流されるように「いいよ」と言ってしまい、だから最初は戸惑いしかなかったのだけど、小学生なりに相手に失礼だと思って今まで興味のなかった少女漫画とかを読むようになって、あとは一緒に遊びに行ったりして、それで少しずつ〝好き〟が何か分かるようになってきた。
だけど小学生の恋なんて短いもので、三ヵ月ほどで別れた。せいぜい手を繋いだぐらいで、ピュアなものだと思う。それでも悲しかったのは憶えていて、同時に、クラスで