JW597 大幡主と呼ばれて
【垂仁経綸編】エピソード19 大幡主と呼ばれて
第十一代天皇、垂仁天皇の御世。
大若子(以下、ワクワク)は、高志国(現在の北陸地方)で暴れる、賊の阿彦を討伐した。
平定は無事に成され、「ワクワク」は、付き従う者たちと共に、解説を始めるのであった。
従う者たちとは、下記の通り。
能登国造(現在の石川県北部)、大入杵(以下、リキ)。
垂仁天皇の皇子、五十瓊敷入彦(以下、ニッシー)である。
ワクワク「せっかく来たんだから、やらかさないとね!」
ニッシー「やらかすって、どういうこと?」
ワクワク「僕は、この地に、機織りの技術を伝えるよ!」
ニッシー「なんで?」
ワクワク「そう書かれてるからだよ!」
リキ「伊勢の五十鈴宮には、大きい機屋が有るみたいやから、技術力も半端やなかったんと、ちゃうか?」
ワクワク「エピソード573で紹介されてるよ!」
ニッシー「『ワクワクさん』って、戦以外のことも出来ちゃうんだ・・・。」
ワクワク「ちょっと! 怒っちゃうよ! ぷんぷん!」
リキ「もう、怒ってるやないかい!」
ニッシー「それじゃあ、これで、国中(奈良盆地)に帰るんだね?」
ワクワク「ところが、どっこい。僕を祀った社の紹介が、有るんだなぁ。」
リキ「せやっ。それが、大幡神社やで。」
ニッシー「大幡? 機織りの技術を伝えたから?」
ワクワク「それも有ると思うけど、旗を掲げて戦ったことが、社名の由来みたいだね。」
リキ「石川県佐渡市の大倉に鎮座してるんやで。」
ニッシー「えっ? でも、祭神は、大股主命とも書かれてるよ? これは、どういうことなの?」
ワクワク「九代目、開化天皇の孫、大俣王とも言われてるみたいだね。」
リキ「大俣王? 彦坐王の息子で、エピソード468で引退した『おまた』のことか?」
ワクワク「そうだよ!」
ニッシー「えっ? 誰?」
リキ「わての従兄弟に当たる人物や。『ニッシー』が産まれる前のことやから、知らんわなぁ・・・。曙立王こと『アッケン』と、菟上王こと『うなお』の親父、言うたら、分かるか?」
ニッシー「あっ! エピソード536から539にかけて、誉津別こと『ホームズ』義兄上と一緒に、出雲に行った、僕の又従兄弟の『お父さん』ってこと?」
リキ「せやっ。」
ワクワク「その大俣王が、佐渡で討死したみたいだね。それで、祀ったんだとか・・・。」
ニッシー「えっ?! 討死?! そんなこと、あったの?」
リキ「そないなこと『記紀』には、書かれてへんなぁ。」
ワクワク「佐渡の伝承だからね。僕たちの知らないところで、いろいろ有ったんじゃないかなぁ。」
ニッシー「要するに、ロマンってことだね。」
リキ「そういうことやな。」
ワクワク「それじゃあ、解説も済んだことだし、国中に帰ろう!」
リキ「ほうかぁ・・・。ほな、これで、わては、クランクアップや。」
ニッシー「えっ? 伯父上? 引退するの?」
リキ「わても、ええ歳やさかい・・・。」
ニッシー「そ・・・そうなっちゃうんだね・・・(´;ω;`)ウッ…。」
こうして、反乱平定と共に「リキ」が引退したのであった。
そして、舞台は、纏向珠城宮に移る。
垂仁天皇こと、活目入彦五十狭茅尊(以下、イク)を始め、大連や大夫たちに、「ワクワク」と「ニッシー」は、平定が成ったことを報告していた。
イク「そうか・・・。リキ義兄上が、引退しちゃったんだ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
ニック「まあ、本来なら、名のみの登場の人物やからなぁ。」
武日「オジリナル設定で、ここまで活躍したのは、凄いことやじ。」
くにお「拙者も、オリジナル設定で、共に東国を旅したのじゃ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
オーカ「そうでしたかぁ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
ちね「せやけど、また一人、四道将軍を知る者が逝ってしまったんですなぁ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
カーケ「汝ら、泣き過ぎだぜ・・・(´;ω;`)ウゥゥ。」
ワクワク「ちょっと! それより、僕に、名前を賜るんじゃなかったの!?」
イク「大幡主の名を授けよう・・・(´;ω;`)ウッ…。」
ニッシー「お・・・お疲れ様でした・・・(;^_^A」
つづく