JW468 不思議な鎮座地
【崇神経綸編】エピソード43 不思議な鎮座地
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
紀元前32年、皇紀629年(崇神天皇66)。
伊賀穴穂宮(いがのあなほのみや)に遷座(せんざ)した、天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)。
御杖代(みつえしろ)の倭姫(やまとひめ)(以下、ワッコ)が解説をおこなう。
合いの手は、下記の通り。
采女(うねめ)の香刀比売(かとひめ)(以下、カット)。
大称奈(おおねな)(以下、ねな)。
その弟、大荒(おおあら)(以下、アララ)である。
カット「・・・ということで、前回は、三つの候補地のうち、二つを紹介したわけですね?」
ワッコ「その通りじゃ。次が、最後の候補地となる。その名も・・・・・・。」
カット・ねな・アララ「・・・・・・。」×3
ワッコ「三重県伊賀市(いがし)の古郡(ふるこおり)に有る、常福寺(じょうふくじ)じゃ。」
カット・ねな「ええぇぇ!」×2
アマ「寺(てら)とは、不思議な話じゃのう。寺に、わらわが鎮座(ちんざ)しておると申すか?」
ワッコ「のちに、寺となったのやもしれませぬ。されど、こちらも候補地となっておりまして・・・。」
アララ「あらら・・・。そういうことになっちゃった。」
とにもかくにも、三つの候補地の解説に成功し、伊賀穴穂宮に遷座したのであった。
それから、しばらくして、崇神天皇こと、御間城入彦五十瓊殖尊(みまきいりひこいにえ・のみこと)(以下、ミマキ)の元に、彦太忍信(ひこふつおしのまこと)(以下、まこと)がやって来た。
ミマキ「おお・・・。伯父のくせに兄上・・・。如何(いかが)なされましたかな?」
まこと「悲しいんやで。『くらんくあっぷ』なんやで。」
ミマキ「なっ!? そうなりまするか?」
まこと「せやで。そういうことで、息子の屋主忍男雄心(やぬしおしおたけおごころ)を紹介するんやで。『ヤヌシ』と呼んでやって欲しいんやで。よろしく頼むんやで。」
ヤヌシ「お初にお目にかかるなり。我(われ)が『ヤヌシ』なり。」
ミマキ「そ・・・そうか・・・。そうなりまするか・・・。」
それから、しばらくして、ミマキの弟で、今は亡き、彦坐王(ひこいます・のきみ)の息子である、大俣王(おおまた・のきみ)(以下、おまた)が、やって来た。
おまた「大王(おおきみ)・・・。エピソード234以来にござりまする。ようやく、登場出来たと思えば、別れの場面とは・・・(´;ω;`)ウッ…。」
ミマキ「なっ! なんじゃと!? そうなるのか?!」
おまた「仕方ありませぬ。されど、タダでは転(ころ)びませぬぞ。そういうことで、私の息子たちを紹介します。曙立王(あけたつ・のきみ)こと『アッケン』と、菟上王(うなかみ・のきみ)こと『うなお』にござりまする。」
アッケン「お初にお目にかかりまする。我(われ)が『アッケン』にござりまする。」
うなお「そして、我(われ)が『うなお』にござりまする。」
ミマキ「そうか・・・。そうなるか・・・。」
驚愕(きょうがく)する「ミマキ」。
世代交代は、進むのであった。
つづく