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所感集

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書評、読書感想文、映画レビュー、その他いろいろ感想をまとめました。
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#書評

【書評】価値とは?

【書評】価値とは?

note記事でこの本を知った。

「文章で伝えるときいちばん大切なものは、感情である。 読みたくなる文章の書き方29の掟」pato(アスコム)

記事が興味深かったため本屋で立ち読みして吟味してから、買おうと思ったが通勤の通り道にある狭い丸善には在庫がなかった。だからAudibleで聞いてみた。

まえがきはかなりわざとらしく面白くない冗談が続いていた。その時に辞めればよかったのだが、せっかくなの

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【新潮文庫100冊】「百年の孤独」(666)

【新潮文庫100冊】「百年の孤独」(666)

新潮文庫100冊のリーフレットの解説が面白くてはじめに選んだのは話題の文庫本ガブリエル・ガルシア=マルケス著「百年の孤独」。

まだ40頁ほどしか読んでいないが、とても面白い。巻末の筒井康隆の解説を先に読んだ。それがかなり良かった。彼らしい解説だ。

岩波書店は小説では「作者名 作」と表記するようだが、新潮社は「作者名 著」と書くようだ。

少し前、Xである似非読書アカウントが「作と著の違いはなん

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【書評】ウォーク・ドント・ラン(村上龍VS村上春樹)

【書評】ウォーク・ドント・ラン(村上龍VS村上春樹)

やっと読み終わった。公共図書館のものを2ヶ月間借りっぽなしだった。1981年発行の貴重な絶版本。2週間の延長を期限日ごとに申請でできるのだが、ついに最後の延長と言われ、その期限日が迫り急いで最後の方を読んだ。

たった150ページの本だが、当時新進気鋭の若手作家だったふたりによるかなり興味深い対談集である。村上春樹作品しか読んだことはないが十分楽しめた。

おふたりが43年経った今も第一線で活躍し

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【書評】サイゼリヤ元社長が教える年間客数2億人の経営術

【書評】サイゼリヤ元社長が教える年間客数2億人の経営術

サイゼリアの元二代目社長・堀埜一成氏によるその経営術を惜しみなく開示した著書。掘埜氏は京大農学部卒・味の素出身の一族ではない技術畑の雇われ社長だった。

創業者の正垣泰彦氏のサイゼリア経営本もあるが、あるnote記事のリンクからこの本の存在を知り興味を持って読んでみた。

私もそのひとりだがサイゼリアファンの方は純粋に楽しめると思う。

また、特殊な産業における経営者志望の方には何かとヒントが得ら

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【書評】私の好きな村上春樹作品ベスト3

【書評】私の好きな村上春樹作品ベスト3

村上春樹との出会いは10年以上前に遡る。

前々職の元同僚が1Q84を要らないからと全巻気前よくくれた。雑談していて互いに読書習慣があることから好きな小説の話題になったのがきっかけだった。

村上春樹の名前は知っていたが人気過ぎて避けていた。1Q84の重版が追いつかず買えないって言う話題もアホくさいと思って呆れて静観していた。

元同僚が好意でくれた本である。しぶしぶ読むととても面白い。私の中で小

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