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いろんな詩

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2021年8月の記事一覧

僕の最近のお気に入り
人間から奪いつつある
ご飯を食べる時の椅子の上
頃合いを見て丸くなる
君は横の小さなスツールだ
満足気な僕を見ながら
ご飯を食べることができるんだ

ゴール

ゴール

目指していたものがあり
頑張っていた
そこにたどり着けば
満たされると思っていた
人々の賞賛や
そこに同じくたどり着いている
素晴らしい人々によって
しかしたどり着いてみると
そこは身内が半分以上を占めており
才能もそれほどないように見えた
身内でない私達
私達の才能は素晴らしく
さすがは選ばれただけのある
技量の持ち主ばかりであった
その身内に迎え入れられた私達
迎え入れられてからは
才能が目減

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朝からかわいい物語

朝からかわいい物語

君は朝からかわいいな
目やにがあってもかわいいな
君は朝から日向を求め
くんくんくんくん味わって
嗅ぎ占いをはじめたよ
猫を見たらかわいがり
猫が起きたときにはそばにいて
今日のご飯はカツオのたたき
真ん中の赤いのもらおうか
僕は人気の占い師
お代としてはお安いよ

寂しいな

寂しいな

いつもは平気な顔してる
ふと魅力的な横道へあの人が居るとわかっているのに喉から胸の辺りかなキュウウよりも弱い加減で小さい手のひら寂しいちゃんがすがりつく
忘れたいのはわかるけどごめんなさいと寄りかかる
寂しいねあっちいって寂しいね寂しいよどうしようね
寂しいちゃんと私で困る
やがていつも食べてるキノコ菌に連れられて寂しいちゃんは行ってしまう

身体にはびこるキノコ菌
幾枝にも別れ別れて別れるたんび

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誰も見てない

誰も見てない

誰も見ていないのに肝心な時だけは見られている

あっ
まつ毛が抜け落ちて
肝心な時を見ていなかった
まつ毛は悲しくなった
まつ毛生の集大成
黒目下の斜め四十五度
そこを狙ってダイブした
どうにか少し引っかかり
6秒後に事の根源へと落下した
悲しくなっていたのはその落下中
最早まつ毛はまつ毛を終え
何も思うことは無い

そのように皆大抵の事は見ていない
それなのに
見られたくないことを見られていた

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求肥

求肥

脇役のふりして奥ゆかしき、君って最高。白玉白雪姫よりも、絶対絶対主役級。可愛い色の君ときたら、向かう所敵は居ない。一枚二枚と言わないで、どんぶりいっぱい食べたいよ。
求肥の枕
求肥のお布団
きっととっても気持ちいい。ブラの下に忍ばせたって、きっととってもいい感じ。気が向いたらもぐもぐしたり、ああ素敵。

求肥はきっと虫歯にならない。
求肥大福
求肥プリン
求肥アイス
求肥フィナンシェ
求肥サンド

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ポジティブネガティブ

ポジティブネガティブ

ポジティブネガティブ
韻を踏みやがって
このやろう
ティブティブティブティブ
うるせーよ
ポジ子は明るく元気な子
ネガ夫はニヒルなクールガイ
ダブル不倫で駆け落ち消えて
それ以来
ティブ(元ポジ)とティブ(元ネガ)は大喧嘩
星座になるほどうるさくやって
なんか銀河のどえらい人に
仲裁されて両成敗
ティブ(元ポジ)とティブ(元ネガ)は
銀河を恨み
共通の敵は二人を少し近づけた
両成敗の刑罰は
名前を

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窃盗

窃盗

草花がぽつりぽつりと咲きうずくまり、つま先からかかとを眺めやる。木々のつぼみの膨らみを、すらりと身長の枝くらべ。花吹雪の変容は、透かして全容に魅せられて、緑の葉風と戯れて、耳の扇で葉脈測る。やまぬ雨の羽織物、髪の雫の顕微鏡。果てまで登る入道雲、肩先のカーブを当てはめる。ゲリラ豪雨の冠水に、低域の声を思い出し、空高くなるうろこ雲、見上げる喉の稜線を。空っ風のかすれ声、襟のボタンが止まってる。街路樹の

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戻らないもの

戻らないもの

世の中戻らないものだらけ。秒以下前の私には、今となっては戻れない。戻れないのに傷だけは、リセットしないもんだから、過去をずっしりおんぶして、這いつくばってほふくする。うつ伏せお空も見にくくて、さぁゴロンと仰向けに。雲の形の当てっこや、乗ってけそうな風つかまえて、

突風バビューンと連れてかれ、そこはなんにもない真っ白け。浮世と冥土の狭間かな。光がないから影がない。影がないから闇もない。目にも刺さら

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本物志向


包丁買いにヨーカドー
ピンキリズラリ
わたしと包丁三千円
あなたと包丁三万円
未だなまくら
安全包丁

居場所

居場所

あなたが作った私の居場所
あなたはそのままほったらかしで
どこか遠くへ行っちゃった
私はそこに居たいけど
どこかへ行かなきゃいけなくて
あてがないので困ってる

しばらくして気づいたの
なんだか私も居ないみたい
これは私の抜け殻だ
私までもがほったらかしで
私を残して行っちゃった

あなたと私はどこにいる
せめてあなたの抜け殻と
カサカサフワフワ
触れ合いたい
私は抜け殻転がって
風もそよとも吹か

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君が空から落ちてきて

君が空から落ちてきて

君が空から落ちてきた
なんて可愛い落下物
そんなにふんわりしちゃてて
成層圏突破はどうしたの
君の背中の真ん中としっぽの真ん中こげ茶色
少し焦がしてやったのさ
その代わり僕はこの地に舞い降りた
しばらく世話になってるだけだ
僕はある星の王子なのさ
という訳だから良きに計らい給えよ
ねぇどうせ辺境のつまんない星なんでしょ
なんかしら嫌んなってここに来たんでしょ
ずっとここにいらっしゃいよ
色んな食べ

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幕開け

幕開け

幕開けの合図
幕が開く
いつもの景色に
強く輝くものがある
白いシャツのあなたが
小さな階段に腰掛けている
あなたを認めた途端
小道具がなくなって
あなたと私だけの世界
転変があったのに
何かを待つあなたは
のんびりとこちらを見ていて
その姿に私は釘付けだった
横から近づき背後を通る
あなたは振り返り
朝の挨拶
目を見るのが苦手なのに
あなたの目を見てしまう
一場が終わる

もう一度幕開けから

ループする人

ループする人

おかしいな
さっきトイレに行ったのに
またしても
行きたくなっている
でもしたいものは
仕方がない
とトイレに行く
キッチンで立って
スイカを切る用意
朝はフルーツを食べるのだ
猫が
何かありますかと
足元にやって来る
君はもう食べたでしょ
朝ごはん貰ってる音
聞いてたよ
さて
トイレに行ったっけ
朝一番には
必ず行くんだ
行ってない気がする
行きたくなってきた
じゃあ
とトイレに行く
キッチンに

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