#188_完全な『無』なんて、なにをどうすればいいのかわかないし、そもそも言葉で伝えたり考えたりした時点で『無』ではなくなってしまうので
「瞑想のときに『無になる』のがとても難しいです。どうしたらいいですか?」
「スイッチを切り替えるようにカチッと『無』の状態になるのではなく、ゆっくり時間をかけて静かになっていって、忘れたころにそっと止まる、という言いかたをします」
「完全な『無』なんて、なにをどうすればいいのかわかないし、そもそも言葉で考えたり伝えたりした時点で『無』ではなくなってしまうので」
「アーサナ・セッションにバランスのポーズが含まれている理由を考えると分かりやすいかもしれません」
「バランスのポーズは、筋力を使って身体の動きを止めるのではなく、静かになることでバランスが均衡している繊細な状態がようやく感じられて、動く必要もなくなってそこにじっとしているというものです」
「その身体の状態や、その身体の状態を邪魔することなく、ただ静かに観察している意識の状態は、ゆっくり時間をかけて『無』に近づいていく瞑想におけるの意識の状態に似ているかもしれません」