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#054_胸や肩の緊張が緩んで、手のひらが少し上を向きます。

シャバアーサナというアーサナがあります。屍のポーズ。

ヒンドゥー語でシャバーサン、サンスクリット語でシャバーサナ、文字表記は同じですがサンスクリット語では単語の最終子音に自動的に母音aの発音が追加されます。リエゾンなしの表記でカタカナ表記でシャバアーサナです。

布団も枕もない平らな床にあおむけに横たわって、リラックスを深めていくアーサナです。

リラックスが深まるには時間がかかるので時間をかけます。いそいでリラックスすることは出来ないので(笑)。

平らな床にあおむけに横たわると、腰のあたりに床とのすきまが出来ます。首と床と間にもすきまができます。手のひらを空に向けますが、力を抜くと手のひらはほんの少し内側に傾きます。

シャバアーサナでは、寝具に眠るときよりもずっと深いリラックスが実現します。シャバアーサナの前にいくつかアーサナをやって、呼吸も穏やかになって、身体が意識によってコントロールされる対象ではなく、意識は身体の一部に過ぎないし、コントロール出来るという感覚は幻想だと気づいている状態。

幻想の意味づけはどこにも残っておらず、ありのままを受け入れると、深い心地よさが訪れます。

そうなって初めて、背骨に残っていた最後の緊張がなくなって、腰のあたりのすきまや首のあたりのすきまは少しずつ小さくなり、胸や肩の緊張が緩んで、手のひらが少し上を向きます。

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