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[既存・深耕営業 MBA] 顧客との関係を深める営業方法について

はじめに

長年取引していた企業から他社へ切り替える。という事が起きたことはありませんか?自社の売上の要である企業の切り替えやせっかく獲得した顧客の流出は会社としても問題ですよね。

「今まで足しげく通ってたのに、今までの注文も滞りなく起きていたのになぜだろうか。」など様々な不明点があると思います。
今回は既存顧客と良好な関係を築き続ける方法を記載できればと思います。

既存顧客との関係深化の重要性

まず初めに既存顧客との関係性を深化する必要性があるのか、整理していきます。

【取引に満足した際に顧客企業がとる行動】
●継続的な売買の可能性
●自社の別製品・サービス購入の可能性(アップセル)
●顧客企業内外への評判の伝播の可能性
●自社への有益なフィードバック

上記のような様々なメリットを既存顧客は新規顧客先と比べて様々追加コストをかけずに収益源を創出可能です。

顧客との関係深める流れ

・顧客との関係を深める流れは主に、
 維持→拡大→コントロールの流れになります。

維持:顧客との関係継続が構造的に担保されている状態
拡大:顧客との取引件数やボリュームが増えていく状態
コントロール:顧客との関係が過度の依存関係ではない状態

顧客との関係維持についてのポイント

顧客の新規獲得当初は取引が途絶えないように注意しなければなりません。関係維持のために重要なポイントを記載します。

①顧客の意思決定構造を詳細に理解する
 DMU、キーパーソン等に関する詳細の情報を入手
 最初の取引開始に至った経緯を正確に把握する必要
②スイッチングコストを高める
 
顧客に取引を継続した方が得だと感じさせることが必要
 過度なカスタマイズは自社の利益が圧迫するので、要注意
③競合に対する感度を高める
 「顧客担当者の交代時」「自社への発注が途絶えた時」
 「競合が新製品を出した時」等、取引関係に変化が起きやすく注意が必要
 競合だけでなく、代替品を提供する企業まで把握を行う事。

顧客との取引拡大する際のポイント

①既存担当から深堀りを行う
 日々コンタクトを取っている窓口から、別の案件での取引を模索
②取引接点を増やす
 同じ顧客企業の中で他の部門や関連会社といった接点を増やす
 (組織図、部門を把握し、他案件の仮説を立てて提案すること)
※接触窓口からの紹介が難しい場合はユーザーインタビューなどで営業色を
 消したり、ハードルを下げて関係性をつなげる事も効果的

③重要顧客についてはアカウントプランを作成し、実行する。
 重要顧客の集約を行い、将来の取引ニーズを先読みして提案を行う

【アカウントプラン作成・運用時の注意点】
※顧客との接点を持つ人がアクセス・アップロードできること
※個社ごとにアカウントプランを立てること
※案件を流動的に創出すること

案件に携わっている人の情報を一元管理し、常に情報を新しくしていく事で、取引拡大のヒントを探す事が可能になります。

(※アカウントプランのテンプレはフォローされた方に後日作成して公開いたします。)

関係構築をコントロールするポイント

関係をコントロールするためには特定顧客の依存度を高めすぎないことがポイントです。では、なぜ依存度が高まるとコントロールできないかデメリットを書いていきます。

特定顧客の依存度が高まることのデメリット

①顧客の交渉力UP ⇔ 自社の交渉力down
(多少の無理も断れなくなる可能性→価格、納期など無理を強いられる)
②自社売上の変動幅が大きくなる
(一顧客の業績に左右されるリスク、継続のため条件悪化の要因につながる)
③市場全体のニーズが見えなくなる
(特定顧客の情報しか把握できず、市場ニーズの把握ができなくなる)
④自社リソースが特定顧客に制限される可能性
(新規顧客獲得、他業務のリソースが図れない可能性)

最後に

まとめ
●顧客をより深く理解し、スイッチングコストを高めて取引の維持
●既存担当から別案件や他部門への展開など、接点を増やして取引の拡大
●特定の顧客に過度に依存しない関係構築と経営体制の構築を図る

既存の維持も重要ですが、新規顧客の獲得も既存顧客との関係コントロールにつながるという事になります。
営業活動は新規・既存の両翼が重要という事だと考えてます。

停滞は後退を意味する。」という言葉がありますが、
まさにその通りで攻めも守りも同時に行っていかないといけないという事です。


次回、掲載予定の記事

【掲載中】【大枠編】法人営業の特徴と契約確率向上の方法
【掲載中】①顧客を掴むための営業方法         
【掲載中】②顧客との関係性を深める営業方法  
【次回】 ③利益化するシナリオ構築で利益を出す営業方法 
 ④勝率を上げるマネジメント方法(プロセス管理による営業の仕組み化)



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K.M
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