けいの食日記

【フードエッセイスト】 ~食と暮らしをエッセイに~ 食シーンにある感動や苦痛、美味しさ、何とも言えない気持ちを思ったままに綴る。 お店に行ってはぶつぶつと呟く、食が生きるモチベーションです。 丁寧に、繊細に、大胆に。食と暮らしを描きます。

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【フードエッセイスト】 ~食と暮らしをエッセイに~ 食シーンにある感動や苦痛、美味しさ、何とも言えない気持ちを思ったままに綴る。 お店に行ってはぶつぶつと呟く、食が生きるモチベーションです。 丁寧に、繊細に、大胆に。食と暮らしを描きます。

マガジン

  • おやつの話

    甘いものに目がない私。 スイーツ録をまとめました。

  • 好きな食堂の話

    とにかく美味しい、好きなお店のエッセイを集めました

  • 喫茶店の話

    小汚い純喫茶には、コーヒーとモーニングファンタジーがある。

  • 休日朝食日記まとめ

    朝食を人生の生き甲斐にする僕が、休日の朝に呟く朝食日記です。 土日休みではない、でも会社員な僕の不定期連載。 食に対してその時思ったこと、気分、出来事、つらつらと綴っています。 ぼーっと日常をチラ見したい人。 力を抜きたい人。 朝を優雅にしたい人。 そんな人たちと共感できたら嬉しいです。

最近の記事

栗拾いマロンパイ (Equal)

秋の味覚が揃ってきた。 日本列島は夏と冬になってしまうのではないか、と思うほどに急激な暑さからの猛烈な寒さへの大振りに流石に応えそうになる。 そんな事実を認めたくないかのように、落ち着かないくらいに秋の味覚探しにペースを持っていかれているように感じる。 さつまいもを調達し、栗を食べ、さんまを焼く。 まだ鍋の季節じゃないんです(強がり)とばかりに、秋の味覚を調理する。 スイーツだって。 Equalからは毎年大人気「マロンパイ」が今年も登場した。 僕の心の癒しEqualの

    • 心を満たすせんまい (炭火焼和牛ホルモン みらい)

      いつぶりかに焼肉に行った。 肉をそのまま食らう焼肉は料理とは言えないタンパク質の摂取と人間の満足に特化した合理的な食べ物であるが、もはや日本中で市民権を獲得したご褒美メニューであることは明らかである。 そんな焼肉にも、社会人になってからめっきり行かなくなった。 頻繁に食事を囲む会社ではないのと、個人的に肉より魚で生ているというのが起因しているように思える。 メニューにはホルモンのニックネームが並び、呼び名からは解読不可能な部位の数々に困惑しながらメニューを睨みっこする。「

      • スタバの秋はフィローネのために

        日本のスタバは間違いなく忙しない。 学生時代バイトをしていた時から、ずっと感じていたが、いちカスタマーになってからは、加速するようにもう何が何だか分からない。 まだ雪がちらつく中桜のプロモーションでお店が真っピンクになり(日本のプライドだ)、あれよあれよとスイカとかモモとかフルーツのフラペチーノ(夏)が世間を爽やかにしたて、パンプキンスパイスラテは大好きなのに、11月にはホリデーに変わって毎年飲めなくて、また桜がやってくる。 その間にも数々のドリンクが出ているのだが、僕は

        • 好きなカレーはプーパッポンカリーです!

          好きなカレーは何系ですか? 「僕はプーパッポンカリーです。」 いやいや、喧嘩売ってますか。そんなカレー知りませんよ。 お家で出てくる家庭カレー、洋食家のカレー、いやいや下北沢のスパイスカレーでもないし、カフェのギリ男性の味方みたいなキーマカレーでもありません。 僕はタイ料理のプーパッポンカリーがトップオブカリーなんです!! その場は、こいつどんな通ぶってんだよって、もっとみんなの土俵で選手権してくれよって、冷え切った空気になる予感を真っ当から受け入れる覚悟を持って、声

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        記事

          朝のりんご、りんごの朝

          社会人になると朝ご飯のペースを乱してしまった。 なんて失態だ、と自分史を見返して、1番大切にしていた文化を自分の代で止めてしまったような罪悪感に駆られる(お母さんごめん。あなたは確かに朝ご飯を抜くなと教えてくれたよ。) 仕事の帰りが遅いことが疑いなく原因で、どんなに遅く帰ろうと胃袋を満たさないと1日を終えられない僕にとっては、朝食まで空腹を抑えられないのだ。 秋の入り口、りんごをもらった。 フルーツは朝食べたい。どうしても。 実りの果物がお家にあると、「あれ、時間軸が正

          朝のりんご、りんごの朝

          リアルサウナ飯のすすめ

          サウナ飯とは、全力でサウナで整った後に食べるご飯を指し、その爽快感を経て無敵になるご飯のことを言っている(当社調べによる)。 さうなできまった後に食べる味の濃い生姜焼きとご飯とか、分厚いチャーシューのチャーハンとか、整えた体はそういうジャンキーなものを求めているらしく、そういう部類の食べ物を”サウナ飯”と世間は呼ぶのだという。 ただ、僕の思うサウナ飯は結構違う(もはやサウナに行っていないのだから、熱波師から怒られそうだが)。一言でいえばサウナ飯、二言で言えばリアルサウナ飯、

          リアルサウナ飯のすすめ

          おにぎり時々豚まん

          仕事がある日のお昼ご飯は困らないように、でもお金を使わないようにもっぱら毎日おにぎり生活だ。 月曜日に炊き立ての2合を3つのおにぎりに握り、月曜日〜水曜日のお昼のちょっとの楽しみに持っていく。今週のおにぎりには明太子を入れてみたら、それはそれだけでお昼ご飯が楽しみになったからおすすめ。 残りの2日は好きなものを食べるか食べないか、共同デスクに広がる大量のお菓子をむさぼり食べることも。 最悪だ。 冷凍庫にはいつ買ったかわからない豚まんが眠っていた。 おにぎりではない唯一のお

          おにぎり時々豚まん

          サムギョプサルよりバインセオ 

          サムギョプサルとバインセオには共通点がある(バインセオとは、ベトナム風お好み焼き、聞こえが良いのはベトナム風クレープ)。 それは、わしわしと葉物で包んで顎外れるくらいに口の中に詰め込むわんぱく料理ということだ。 そのわんぱく感は、箸でつまむよりも躍動感があり満足感が高いのだと思う。こぞってサムギョプサルは若者を虜にしている。 その、手必須料理界でも、サムギョプサルとバインセオは土俵が違う。正直バインセオの計算された口内マリアージュを舐めてもらっては困る。というか料理人にリス

          サムギョプサルよりバインセオ 

          小麦を食べるラーメン 

          ラーメンについて、僕は恵まれている。 数少ない友人(同僚)に、ラーメンマスターがいる。 すするTVなみに(本人は謙遜するが、僕からしたら年250食ラーメンを食べた記録は、嘘のない実績だと思う)ラーメンを愛し愛されたい男に、3ヶ月に1度ほどラーメン店に連れてってもらう。 私ファミレス行ったこと無いんです、と言ったら引かれるくらいに、僕はその同僚としかラーメンをマジで食べない。カップラーメンも乾麺も。 避けているわけでは無いのだが、その同僚と、感動のラーメン時間を味わえること

          小麦を食べるラーメン 

          つくねは塊じゃない方が良い

          塊であって欲しい食べ物は存在する。 おにぎりとか、ハンバーグとか。 ただ、それらは固定観念から生まれた“握られたもの”だからかもしれない。本当に塊なのか、と。 形をなんとか保っている、溶けかけの雪だるまみたいな料理が、美の評価を得ている気がする(ほろっ、という食感に大衆はたまげる)。 握っているとは言えないおにぎりに良く出会うようになった。おにぎり型に具材をサンドするのようにお米を詰めて、握力0レベル(手は添えるだけ。「左手は添えるだけ」ばりに安西先生の教えが効く)で三角形

          つくねは塊じゃない方が良い

          深夜のモンブラン会、秋のお祝い Iris bread &coffee

          秋の訪れはいつだって食から感じる。 食欲の秋以外知らないが、まさにそういうことを言っているのだろう。 常連のベーカリーカフェがあることは、稀なご縁だと思っている。 僕は那須に越してきて、iris bread and coffeeというベーカリー横のカフェにお世話になっている。早1年以上通っているとは、街のスペシャリティを把握できているくらいに優越感が高い(最近はちょっとの立ち寄りが多くなってしまってはいるのだが、イリスが近くにあることで困らないという感覚は、どこぞのスターバ

          深夜のモンブラン会、秋のお祝い Iris bread &coffee

          持ち運びホットサンドは、もうサンドイッチで良くないですか

          ホットサンドの感動は、映画を観た人と感想を共有しないと感動が薄れ過ぎる事象に似ているくらいには、瞬発力が必須だ。 プレスしてジュワー、パカーンのその瞬間、劣化はすぐに始まる。 伸びるチーズも、ホカホカのハム(もしくはベーコン)もその感動は1秒ごとに小さくなっていくのだ。 そして何よりも、サクサクのプレスドトーストが致命的。 学生時代に一回ホットサンドを持って行ってみたことがあった。 とろ〜りチーズは諦めていたが、当時はサクサクを予感して、2限目が終わる頃には頭の中は今朝

          持ち運びホットサンドは、もうサンドイッチで良くないですか

          まるでバナナな、いや、まるでとちおとこなアイスクリーム バナナ農園ラフファーム

          まるで〇〇なアイスとかスイーツとか、驚きの表現にされることが多いフルーツ達。 それが甘味料や香料の塊だったら、相当幻滅興味関心は一瞬にしてどこかに行ってしまうのだが、本物だったらもう目は宝石の如く輝く。 バナナ農園ラフファームに行った。 無農薬で栃木の真岡でバナナを栽培するなんて、そんな奇想天外なことがあるのかと思うのだが、バナナは正直だ(1年を通して寒暖差がある日本は、もはやバナナに適しているまであるかも。温暖化の影響で被害はあるが、狂ったほどに暑い日本ではバナナも育てら

          まるでバナナな、いや、まるでとちおとこなアイスクリーム バナナ農園ラフファーム

          帰るとキンパ 故郷の味はいつからか

          いつからか、僕が実家に帰ると決まってキンパを作るようになった。 進んでご飯は作りたいし、豪快にコンロを2箇所使ってがっしり料理を作ることなんてなかなかないからにエンジンがかかり。 自分自身もそうだが、キンパは寿司を超えて実家の味になったらしい。ちゃちゃっとはできなくても、少しのキンパ経験を元にすれば、不味くなりようがないのがキンパである。 そんなキンパを姉も母も欲してくれるから、一丁前の顔をしてくるりとコツコツと手際の良さに花を咲かせていくのだ(それは得意げな顔をして)。

          帰るとキンパ 故郷の味はいつからか

          メインに魚を選ぶのは心友 Vollon 名古屋

          マックに行くと何選ぶ? 「てりやき」「チーズバーガー」、え、俺は絶対フィレオフィッシュなんだけど。 一軍にフィレオフィッシュを選ぶ自分は、バルのアラカルトメニューでも、メインは「牛ランプの〜」「仔羊の〜」を一周してから白身魚のグリルを大体頼んでしまう。 鯛やさわらのふわふわって、家庭じゃ難しいんだぜ(牛の赤身より難しいんだぜ)。 白身魚が好きなことには、絶対的な好奇心が継続している。お肉料理の抜群のインパクトは理解しつつも、好奇心の先にある白身魚の感動体験は、マリアージュ発

          メインに魚を選ぶのは心友 Vollon 名古屋

          コメダ珈琲のなんちゃってカフェラテ

          コメダ珈琲には理想のアイスオーレがある。 スタバにも街の喫茶店にも見当たらない、コーヒーとミルク1:1の飲み物(飲み物としか捉えていなかった。コメダ珈琲を知るまでは)。 お家では当たり前だよね? カフェラテなんて世にありふれた言葉なのに、自家製エスプレッソほど、トライする余地も無い高難易度ドリンクはない。 なんちゃってカフェラテは、せいぜいアイスコーヒーにたっぷりミルクを注ぐことくらい。 「たっぷりアイスオーレってなんですか?」その答えはまさに1:1のなんちゃってカフェ

          コメダ珈琲のなんちゃってカフェラテ