未来のあなたを引き出す目標のつくり方!思考と感情の視点から目標に向き合うには?〜マネプロ#32
こんにちは!
DeNAでHRビジネスパートナーをしている坪井(@tsubot0905)です。
マネジメントの進化を探求するnote
『マネプロ』は今回が第32回目です。
このマネプロnoteのシリーズでは、5分で分かりやすく学べるシンプルな構成と、相手とのコミュニケーションで使えるようなシンクロしやすい問いを意識した内容を心がけています。
さて、今回は「目標の測定」をテーマに探求します。
前々回のマネプロにあったhave toと同じように、避けたいhope toの目標に注目しながら話を進めます。
hope toの目標をかんたんにいうと、具体的には憧れや願望のまま、あまり行動にうつせずに終わってしまう目標のことです。
どうやってこの状況を避けるように目標を定めたら良いのか?
その解決法として、思考や感情から見つめ直すフレームワークを使って、目標を磨き込んでみては、という内容となっています。
目次はこちら!
<動き出せないhope toの目標>
「平日の昼間から、ゴロゴローゴロゴロ。あーあ、ウィンクひとつでなんでも手に入ったらなぁ」
私の好きな「ずん」というお笑いコンビの有名なネタ、現実逃避シリーズのひとつです。これこそ、動き出せないhope toの好例ですね。
リアリティや臨場感がなく、どこか他人事。
憧れの存在のままで進展がなく、実は本当に心の底からやりたいと思うものではない。現実逃避や空想としての目標にも見えてしまうものです。
これを避けるには、「本当に達成したいと望んでいることか?」「その実現のため動き出さずにはいられないか?」と自分自身に問う必要があります。
一言付け加えておくと、同じhope toでも、ポジティブなものもあります。それは、将来的に進化して真のやりたいwant toの目標に育つものです。
具体的に例を見てみましょう。
<タイガーマスクになりたかった少年>
桜庭和志さんという格闘家をご存知でしょうか。
彼は、アニメの主人公であるタイガーマスクに憧れ、レスリングの世界に飛び込みました。その後、総合格闘技の発展に大きな功績を残します。
憧れに突き動かされているのがわかりますよね。
「タイガーマスクになりたい」で終わらずに、実際にレスリングの世界に足を踏み出しています。
PRIDEという格闘技の登場シーンでタイガーマスクを被っていたのは、小さい頃から憧れていたwant toが叶った行動だったのだと思います。
子どもの頃の憧れた存在に近づくなんて、まさに夢のようなお話ですよね。
とはいえ、やはり普通だと憧れは遠いもの。
逆算して具体的に今こういう行動をして・・・という計画を立てられるか?
と聞かれるとそうでもありません。
未来の可能性を開いてくれる良いhope toは、答えをすぐに求めずに、未来まで持ち越していくスタンスで捉えていけると良いものだと思います。
良いhope toは、未来のwant toの種になることは覚えておきましょう。
<人が動ける目標にするには?>
良いhope toと悪いhope toを見ることではっきりさせたかったのは「自分を突き動かす目標を持とう」ということです。
ただ目標を設定したとしても、それだけではリアリティが持てず、日々の行動と連動させるには、やはり工夫が必要になるでしょう。
目標の設定は大事ですが、肝心なのは実行です。
というわけで、次章から、どう目標の設定が行動と連動するように考えていければ良いのか?
効果的な目標設定と、目標の質を測定するのに便利なチェックリストとして使えるフレームワークを2つお伝えします。
<SMARTな思考重視の目標のつくり方>
目標設定のSMARTの法則をご存じでしょうか?
かなり有名なので、聞いたことがある方も多いかもしれません。
SMARTの法則は、目的やゴールを上手くマネジメントする視点として1981年に提唱された概念です。
マネジメント研修や目標設定研修でよく使われる伝統的な鉄板フレームワークですね。
SMARTとは、目標をつくる際に意識すべき点について、下記5つの視点の頭文字を取ったものです。
<SMARTの問いかけ例>
SMARTは、曖昧な目標になることを防ぐことができ、成果の分かりやすい目標を立てる上では威力を発揮します。
SMARTの使い方は「目標からの逆算」です。
例えば、12:00に目的地の東京駅に行きたい→何時の電車に乗るか決める→そのために、家を何時に出るかを決める、といったイメージです。
目標の成果を明確にして、成果を得られていたかを測定するフレームワークとしては秀逸ですね。
一方で、want toの目標がある前提でないと効果的に機能しにくいです。これだけの数値を出さないといけない。達成しないといけない。こういった圧力が発生してしまうのです。
ワクワク感が生まれにくく、have toの目標になる可能性もあります。これは感情的というよりも論理的な目標のつくり方だからだと思います。
例えば、Measurable(計測可能)にするべく、アンケートを取るなどの定量化をして評価する、という発想はありがちですが、時に正しくないケースもあります。
ドラッカーも
と述べています。他にも
計測する数値はあくまで指標。
目的を実現するために指標を定めているのに、
指標にだけ目がいって目的を達成していなくては本末転倒ですね。
では、SMARTの代わりに、あるいはSMARTに加えて、
どのような視点から目標をチェックすれば良いのか?
本やネットを見ても良い概念がなかったので、坪井の持論を語呂合わせしてみました。その名も「FUN-GAP」というフレームワークです!
<FUNが生まれる感情重視の目標のつくり方>
FUN-GAPは、have toの目標になることを防ぎ、
ワクワクする目標が立てやすくなる指標です。
立てた目標が6つの視点に当てはまっていれば、
ワクワクを追いかけられるものとなっているでしょう。
未来・個性・物語・成長・行動・仲間。
この6つの視点で構成されています。
おそらく、旅行の計画を立てる時は、みなさんもこの観点をしっかり押さえているのではないかと思います。
思い出に残っている旅ほど、この6つの視点に当てはまるやりとりが思い出されるのではないでしょうか?
例えば…
【旅行のときのFUN-GAPな会話例】
という話でイメージが伝わりましたかね?
ちなみに坪井家では、家族旅行のプランを「ワクワク計画」と呼んでいて、あれこれ楽しみきるための目標や計画を考えています。
思い返すと旅する前から楽しんでるんですよね。目標も同じように、実行する前からワクワクできているのが良い目標なんだと思います。
<FUN-GAPの問いかけ例>
旅行のたとえでイメージがついたと思うので、仕事の話に戻します。
掲げた目標がFUN-GAPに当てはまるかを
チェックするための質問をまとめました。
いかがでしょうか?
この6つの視点から目標を想像した時に、今までとは異なる映像や光景が頭の中で動き出している感覚があったら嬉しいです。
もし、あなたが楽しみきれてない、ワクワクしていないFUN-GAPがあるのだとしたら。そこが今の目標のウィークポイントかもしれません。
ぜひいま一度、ご自身の目標を見つめ直してみてはいかがでしょうか?
<次世代が目指したい存在になろう>
タイガーマスクになりたかった少年の話にあったように、主人公の挑戦を描くマンガは、人の胸を打ち、憧れや尊敬の気持ちが生まれますよね。
今回、良いhope toにせよ、FAN-GAPにせよ、
大事なのは「自分を突き動かす目標を持つ」ことだと伝えてきました。
あなたは漫画の主人公ではありません。
ですが、目標を持つとそこに物語が生まれます。
カッコよく言えば
人生という物語の主人公は、あなた自身です。
あなたは周りに影響を与えられる存在なんです。
もしもあなたが、本当に生み出したい未来の成果を見つけ、行動や生活を変え、困難にぶつかっても諦めずに戦って挑戦し続けていれば、周囲もプラスの影響を与え、感動が生まれると思います。
タイガーマスクに憧れた桜庭さんのように、
桜庭さんの活躍する姿に憧れた次世代の子ども達は多かったはずです。
私たち大人が目標をもってワクワクしていたら、
次世代の子ども達に同じような影響や感動を与えられる可能性があります。
自分がなりたい自分になろう!
という強い意志を持てるかどうか。
それが子どもたちの目標になれる大人かどうか。
目標に向き合い、目標の持つパワーを活かして
次世代が目指したくなる大人でありたいですね。
<今回のQuestions>
以上が32回目のマネプロでお届けしたかったコンテンツでした!
いかがでしたでしょうか?
ということでマネプロ恒例、最後の問いです。
今回のテーマを通じて、リーダーやマネージャーの方々に問いかけたい4つの質問を選びました。忙しい皆さんの思考の整理と、新たな行動の後押しになれますように!
<次回にむけて>
自分を突き動かす目標になっているか。
未来のあなたを引き出す目標であるか。
掲げた目標に対して思考と感情
両面から向き合ってみてくださいね。
さて、今回でマネプロの「目標編」は完結!
次回からは「キャリア編」に入っていきます。
次回は2週間後の水曜日。お楽しみに!
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最後まで読んでもらえて嬉しいです。
ありがとうございました!
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