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考察することの大切さとは何か

私はホテルのエンタメについて“考えること”が仕事であると考えている。


ホテルのエンタメとは何か。


ここについて明らかにして自分でよく考え答えを導くことが“考察”ということになる。

考察を行うためにはまず最も大切なのは対象を知ることである。


ホテルの場合、体験することだ。

そこに泊まり、そこで1日を過ごすことで感じることを増やしていき、その体験について考えていくことを繰り返していく。


このようにひとつのテーマに対し、思考を深め、展開していくために考察をすることが何より大切だと感じている。

良い考察をするためには良い思考であるが、編集工学的研究所の思考法のような本はとても参考になったので時間があれば読むことをお勧めする。



考察を覚えたきっかけ

考察という言葉を覚えたきっかけは私が大学生であった頃に遡る。


当時、私は化学を専攻する学生であった。

学部生の4年と修士課程へ進んだ2年間、計6年において、大学の研究室で化学の実験を行っていたが、実験をした後、実験結果について考察をすることは、サイエンスの世界では決まり事であった。


だから実験をした後、そのデータについてあれこれ考えることが習慣となったのだ。


この習慣は働きだしてから非常に役に立った。

今でも、さまざまな業務において仮説を立てて、それを実際に行う(実験する)のだがその後、その結果をデータから紐解きながらさまざまな考察をすることで新たな仮説が生まれ、そこからさまざまなプロダクトが生まれるケースも多い。


考察は開発の母であるということだ。


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現在のホテルエンタテインメントに関わる仕事においては、実験はホテルへ泊まり体感することであったり、ショーやコンサートに行くことがそれに当たる。

その体験を並べてもっとこんなモノやコトがあれば良いのにと感じることは必ずある。これはそのまま、考察となる。


その考察を深め、その体験を分類したり組み合わせてみたり考えると、そのまま提案になり、その提案は現実化する。

エンタテインメントは体験になるので数値化しにくいが特徴を分けて考えていけば分類は可能で、一定の法則で企画を作っていけるのではないかと考えている。


デジタル×音楽×ホテルを考察する

私はtwitterにおいてもこのnoteにおいてもデジタル×音楽×ホテルを考察するというのをKAZという名前の後に置いている。



これは私が今、最も大切にしている3要素であるからだ。


私は音楽業界でキャリアをスタートさせた。

キャリアの途中でホテルの仕事と出会い、ホテルというテーマを得たときに、私がもっとも得意としていた音楽という分野を組み合わせることにした。

そしてそれを深く考察していくことでホテルにおける音楽のビジネスというものを開発していくことが出来た。


ホテルという分野だけでは何者でもない私もホテル×音楽という分野では新しいプロダクトを世に問うことも出来た。

そして今の時代に合わせデジタルの分野も考察することを始めた。


これは時代に合わせたDXというものであるが音楽もホテルもデジタル化、スマート化が進む上でそれは必然であった。

武器は多ければ多いほど良い。考察のテーマをデジタル×音楽×ホテルと組み合わせる、あるいは掛け合わせることで自分だけにしか生み出せない”強み”を生み出しているつもりだ。


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考察を深めるために課題をもつ

私の考察を深めるためのアプローチをお話したい。

まず、自らに短期スパンの課題を複数持っておくことをお勧めする。


課題と言われてもそんな簡単に生まれないよと思っている人もいるかと思うが、課題は日々の気づきで良いのだと思う。


私の場合は、何故、ホテルの音楽はどこで聞いてもクラシックやジャズのようなものが多いのだろう?から始まった。

考察をしていくと著作権の問題や有線が一般的などいわゆる業界のバイアスがある気がした。


また仕事柄、ホテルで結婚式を挙げられる方々と接する機会があるのだが、その時に結婚式の選曲はどのようにすれば良いのか?という問いを投げられることで、気づきに繋がることもあった。

そしてその気づきから、結婚式と音楽を組み合わせることで、ウェディングソング専門のWEBサービスを作れないかとの発想へと至ったのである。


以前私が投稿した結婚式の選曲の記事はコチラ↓



このように、課題は仕事をしていると山ほど転がっているのでそれに向き合い出すと結果はどうあれ思考する対象=課題は生まれる。


その課題を自分なりにいくつも持っておくことだ。

課題を明確にしておくと自ずとその課題に関わる情報が集まってくる。


そしてその課題を解決する情報に行き着くと快感だ。

そのまま一気に課題解決が新商品と変わる。


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アイディアとアイディアの化学反応

課題解決が新しいアイディアとして自分の引き出しとなると、次の課題をしっかりと自分の中で熟成し、さらに新しいアイディアへと行き着く。


そのアイディアが複数になると、それを、化学の世界の言葉で言うなら合成する。

組み合わせるのだ。


それがまた新しいアイディアを生み出す。


仕事は誰もがこのような手法を自然と行っているのかもしれない。


私は考察するということを学生時代の化学の実験室で覚えた。

それ以来、仕事は化学実験として捉えているのかもしれない。

合成と分解こそ化学の基本の”キ”だ。足すか引く。


これでずっと考えてきたので思考はある意味シンプルだが、この実験室で学んだ「考察する」という言葉を私は武器にしている。


誰かの何かに参考となれば、とても嬉しいと感じる。




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KAZ | ホテルエンタメを創る会社の代表
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