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#エッセイ
「胡桃割り」永井龍男著(講談社文芸文庫『朝霧・青電車その他』所収):図書館司書の短編小説紹介
初読は小学生高学年の時だったと思う。国語の授業でこの作品を読み、いい話だなと感じたのを覚えている。
いつかの教科書に掲載された作品らしいのだけれど、調べてみたところ私の学校で使っていたものには載っていなかった。
ということは、教師が特別に教材としてこの短編を読ませてくれたのだろう。
確かに、いかにも教科書的な道徳も引き出せる内容であるし、文章も名文のお手本のように見事で、先へ先へと読ませる