【証言者】
ちょうど4年前に私の母親が交差点で事故った。
それは、私を学校まで乗せた後の出来事であった。
私の生まれた地元は、田舎で高校が2つしかない。
進学校と工業高校で、私は進学校に通っていた。
進学校は午前8時半までにいかなくてはならない。
工業高校は午前8時45分までにいかなくてはならない。
学校まで私を乗せた母親は、いつもの帰路で帰っていた。
時間は、だいたい午前8時半を過ぎたあたりだ。
私の母親は交差点で、青信号を渡った瞬間だった。
ちょうど、運転席の後ろのドアに右から来た車がぶつかった。
車はグシャグシャだった。
運転席の後ろのドアは取れかけ、交差点の周りは車の部品がたくさん落ちていた。
ぶつかってきた車の中には、工業高校の生徒とその母親が乗っていた。
その母親が降りて、私の母親に言った。
『とりあえず、子供を学校に連れてってもいいですか?』
私の母はすかさずに言う。
『警察に話してからにしましょう。』
その日は警察の言う通りにして、後日警察と話し合った。
私の母親は言う。
『私は青信号で渡った時に、右から来た車にぶつけられた。』
相手の母親は言う。
『私が青信号で渡った時に、ぶつけられた。』
そして、一緒に乗っていた相手の同乗者の生徒は
『私の母親は絶対青信号で渡った。』
と言う。
母親はいう。
間違いなく1対2ですこし不利だと感じた。
だか、母親には青信号で渡ったという自信があったが証拠がない。
お互いに、言うことが違うが証拠がないため、お互い半分半分払うということでおさまることになりかけたが、その前日に警察から私の母親に電話がかかってきた。
『ある証言者から、連絡がきました。あなたが、しっかり青信号で渡ってるところをみた。確実に、相手の車は赤信号無視をしていました。』
それから、母親が有利に話をすすめられました。
私がこの記事を書いた意図としては、別に相手の親と子供を責める為に書いた訳ではない。
【証言者】である。
私達は、よく道路で[◯月◯日の事故を見かけた方は連絡をお願い致します。]と警察の看板を見かける。
私は、馬鹿でアホなのでその事故が起こる前までは証言者は別にお金をもらうわけでもないし、逆にめんどくさいことに巻き込まれるだけではないかと思っていた。
だが、その事故が起こってから気づいた。
そんなことを考えている私はまだまだ未熟なのだということを。
その証言者により1人の人間(私の母親)が助けられた。
それからというもの、その看板を見るたびにおもう。
その事故で教えてくれた証言者にはとても感謝をしていると言うこと。
また、もし私の目の前で事故が起こった場合はすぐに連絡するということ。
この記事を見てくれた方も、そのようにしてくれることを願っている。
また、その事で1人の人間が助かるという事も知ってて欲しいと思う。
いや、この記事を見た人は必ずしてくれる人だ。