金の10倍以上の価値があるものと、それ以上に「価値」があるもの。
香りが素晴らしい、雅である、詩的であるなど、香道とも呼ばれるお香の魅力は、実に様々なものがあります。
しかし近年は伽羅の高騰もあり、(2018年執筆時点の金価格相場との比較で)金の10倍を超えるほどの価値を持つ香木には、雅遊を求める人だけでなく、ただの転売目的の「心なき人」の注目まで集まっている哀しい現状もあります。
お香の、香道の奥底にある本質的な魅力とは一体何か。
何かの機会に、文章で残しておきたいと思っていました。
そこで、時の天皇が銘を付けたとされる勅銘香を含む名香鑑賞会と、その香筵の後日談を通して感じたことを、香道を嗜む人に限らず、芸術文学を大切に思う人達に向けて書くことにしました。
お香/香道に関するエッセイを寄稿し、Webで本文を読めるようにしました。
去る2016年11月に発売された文芸誌『草獅子(そうしし)』に、お香に関するエッセイを寄稿しました。
香道に関する随筆のご依頼を頂いた際に、一定期間経過後に私のブログ等でも公開するお約束をしており、その期間終了から充分な時間が経過しましたので、本文をこちらにも掲載いたします。
豪華執筆陣とプロ編集者の参画により、注目を集めた本屋初の文芸誌
掲載先の本誌は「カフカ特集」として、 京都大学のカフカ研究者・川島 隆さん、カフカやゲーテの翻訳も手掛ける文学紹介者・頭木弘樹さん(@kafka_kashiragi)らによる素晴らしいカフカ特集記事に加えて、短歌や俳句、書評や随筆など、多様な作品による彩り豊かな文芸誌として刊行されたものです。
テレビ東京の看板番組「WBSワールドビジネスサテライト」の下北沢の本屋B&B(@book_and_beer)特集でも、売れ筋の本として紹介されるなど、多くの文学ファンや書店関係者から注目を集めました。
(画像:『草獅子』 告知サイトより引用)
Amazonレビューはこちら
冊子掲載版はプロの編集の方々により綺麗に紙面を組んで頂いていますが、こちらのWeb版では、横書きの通常テキストでの掲載となります。
そのため、紙面とは少々異なる部分もございます。以下は簡易版としてお楽しみくださいませ。
御高覧いただき、ありがとうございました。
今後とも様々な形でお香(香道)の魅力をお伝えできましたら幸いです。
直近の香筵/香道体験会のお知らせ
全く初めての方でも参加できる「初心者歓迎・手ぶらでOK・正座なし」のお香会です。
ちょっと良いレストランやバーに行くような感覚で気軽に、それでいて本格的な香道を体験できる機会を作りたいと思い、年に1〜2回ほど初心者歓迎の香道体験会を東京で開催しています。
東博の通常非公開エリアの庭園にある、小堀遠州ゆかりの古いお茶室で、ゆっくりと伽羅の香りをお楽しみ頂けることもあり、毎回ご好評を頂いています。
年に1〜2回の限定開催。告知はTwitterやこちらのnoteなどでお知らせしますので、よろしければフォローしてお待ちください。