新たな旅のはじまりに備えて〜自主トレ開始!
2022年9月30日に退職し新たな旅のはじまりを迎えるにあたって、退職を決めた時から少しずつ準備をしてきたことがある。健康でしっかりした社会人の方であれば、当然その内容は次の仕事や職場の方向性を決め面接に臨むことであったり、転職エージェントに登録しアドバイスを受けるなど、情報を集めながら具体的に準備を進めるといったもので然るべきだろう。しかし僕は自ら「亀の昼寝」を名乗るものである。残念ながらそこまでの段階には至らず、もっともっと手前の振り出しから準備していくことにした。
ここ10年間を振り返ったとき、ひどいアレルギー体質からの不調や交通事故の後遺症なども重なり、健康面の悩みが多くあった。またケアマネージャーとして、相談援助に長く関わることでの精神的な疲労と燃え尽きの状況を自覚していた。そこから立ち直るために必要なことは、リラックスして過ごすことや運動をすることだと直感的に感じた。以前幼少期に喘息の発作が多くて虚弱だった僕を、少年野球が体力をつけてくれたことを思い出したのだ。
在職中は運動しなきゃという気持ちはあっても続かず、習慣化しなかった。でも今なら時間はある。そうだ、野球で言うならシーズン終了後の自主トレから始めていけばいい。ストレッチ・筋トレ・ランニング。時間は決めず、思いつくままに極力毎日10分でも15分でもいいから実施する。最初の日は、走ると言うよりほとんど歩いていた。プランクという簡単な体幹トレーニングも30秒程度でヒィヒィ言うくらいだった。身体から汗が出たがっているのになかなか出ない、そんな実感があっ
た。
お金を払ってジムに通うなどの方法もあるが、職場や家のそばにあって利用しやすいなどの条件が整わない場合は、かえって定着しにくい。気が向いた時に手軽に実行できるよう、まず家の周りを軽く走ることや自室でできる簡単なトレーニングから始めることにした。ジムなどで費用をかけない分、走り心地の良さそうなナイキのスニーカーを買った。あとは大好きな音楽を聴きながら楽しくトレーニングできる工夫としてiPhone(Apple Music)と以前買ったちょっと音の良いBruetoothイヤホンをパートナーにした。
これらのアイテムではなくても、自身の気持ちが上がるお気に入りのウェアを用意するのも良いし、それぞれのやり方を工夫するとより楽しくトレーニングに向かうことができると思う。
こうして始まった自主トレは、少しずつ距離や時間を増やすことができてきた。体の中に留まって出たがっていた汗が湧き上がって、頬を伝って流れ落ちる。これまでのジメジメとした汗とは違う、どこか爽やかな汗を皮膚で感じる。「少しずつ前に進んでいる。45歳を過ぎてもまだ成長できるんじゃないか」そんな風に自然と思えてきた。
年齢を意識し過ぎるあまり、焦りから本質を見失ってしまう。そうした状況は「転職や転機を迎えた際に陥りやすい罠だ」と、聞いた。
これからできるだけ長く仕事を続けていくためには、健康で丈夫な身体は不可欠だ。幸福という観点でみても不調を抱えて過ごすより、できるだけ気分よく過ごせる方が良い。いつも日々の忙しさや疲れからおざなりにしてきた運動と体のケア。今のうちにしっかりと見直してこれからの10年20年を支えていける身体にしていくために楽しく時間を費やしていきたい。