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立春
まさかの大寒波襲来ですが、今日は立春♪二十四節気の始まりです。
暦の上では春となり、挨拶状などは「余寒見舞い」となります。
立春には「立春大吉(りっしゅんだいきち)」と書かれたお札を貼る風習があります。
立春大吉という文字は、左右対称のため入ってきた鬼が裏側からお札を見ても「立春大吉」と読めるため、鬼が「まだ家の中に入っていなかった」と勘違いして引き返すので、厄除けに効果的とされました。
立春大吉のお札は禅寺で入手できますが、自分で半紙や和紙に墨で「立春大吉」と書いてもOK。
お札は立春の日に、玄関や大切な部屋の入り口などへ、外へ向けて目より高い位置に貼りつけましょう。
初候「東風解凍(はるかぜこおりをとく)」
3(月)~7日(金)
「東風」は、春風を差します。
東の方から春を感じる暖かい風が吹き、池や川の氷を解かす。寒いのが苦手な私にとって、春への希望を感じるありがたい七十二候になりました。
春風は南から吹いて来るのに、東の風?と思いませんか?
これは七十二候が中国で作られ日本に入ってきた暦であるためです。古代中国で生まれた自然や社会の現象を説明する陰陽五行説では、春は東を司るのでその名残が名前に残っているのです。
次候 「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」
8日(土)~12日(水)
立春をすぎたら、待たれるものは鶯(うぐいす)の声。
鶯は春告鳥(はるつげどり)、歌詠鳥(うたよみどり)などの異名を持ちますが、ソングバードと呼ばれる鳴禽類で、さえずりを学習する鳥。早春に「頑張れ!」と言いたいような鳴き方をしているのは若鳥と思いきや、前年に美しくさえずっていた成鳥も年が明けるとまた、ぐずぐずした鳴き声から徐々に上手くなっていくのだそうです。
日本の鶯といえば、スモーキーな暗緑褐色の鶯色(うぐいすいろ)なのに、「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」に黄色がつくのは、中国を始めとする東南アジアに棲息するのは、鮮やかな黄色の羽を持つ高麗鶯(こうらいうぐいす)。中国では皇帝の色である黄色のため尊ばれた鳥で、鳴き声もホーホケキョではないとか。鳥飼いとしては一度、高麗鶯にもお目にかかってみたいものです。
末候 「魚上氷(うおこおりをいずる)」
13日(木)~17日(月)
寒い間、底の方に身を沈めじっとしていた池や川の魚達。
水がぬるみ、春の陽光が水面に当たり水がぬるみ出すと、水面近くに上がってきます。
寒暖の差も激しい早春、氷が張る日もあれば、解ける日もある中で、あたたかい日には上がってきて、寒い日にはまたもぐる。
薄氷の下にそんな魚影が見える時期を表しています。