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稲の多年草化栽培


温かく 澄んでいて…
お話の内容はもちろんのこと、
滲み出るお人柄に
すぐに 引き込まれていきました。



神奈川県相模原市で
稲の多年草化栽培をされている
小川誠さん。


右:多年草化した稲

多年草化栽培のきっかけは、
“スズメに全部食べられていたため
稲刈りせずに冬を越し、
春先にその片づけをしようと
思っていたところ、
枯れたはずの株から
新しい緑が出ていて、
そのまま様子を見ていたら
稲が再生(全体の約8割が多年草化)
していた”ことから。

重なる“偶然”から
お役目を与えられたように感じたと
お話されていたのも印象的でした。




稲は
もともと多年草であること。

眠っている遺伝子が
目覚めるような環境、
見守られ 必要なときに
手を貸してもらえる環境下で、
安心して本来の自分を出現させ
そこからまた
変化発展していくのが、
稲にとっては
“(稲の)多年草化”なのかなとも
感じられました。

多年草化栽培の軸となる
“不耕起・冬季湛水稲作”では、
(冬も田んぼに水を入れておく)



・生物多様性のある田んぼになる
・大気汚染の大幅減
・水質浄化
・無肥料栽培も可能
・草取りが楽になる
・お米が美味しい
などのメリットがあり、 
作業時間は
全てを手作業でやっていた
かつての米づくりと比べて
1/4になったそうです。
(400時間が100時間に!)

余裕が生まれた時間を、
好きなことや家族との時間など
より心豊かになる方へと
提案されていることにも
素敵だなと感じました。


そして
多種多様ないのちが織りなす
調和のうつくしさを
“稲の庭園”と
表現されていることにも…。

小川さんは
“農”に関わる心がけとして
“和み農”を提唱されています。

『土と和み 生きものと和み
作物と和み 環境と和み
人と和み 機械とも和んで
技能を磨く。
そして
神への祈りから始めて
神への感謝で終わる。
最も大切にするのは
「全ての生きものとの共生」』

“農法”ではなく、心がけ。
大元を分かち合えれば
方法の違いは 気にならない。
人の生き方も そうだなと感じました。

“農”に限らず
みんなが こんな心持ちで
自他と関わり合えたら、
縄文や江戸時代のような
平和な暮らしに
きっと近づくことができる。

今後 田んぼを借りられたら
ぜひ自分も実践してみたいです。


弥生 飛鳥 奈良
平安 鎌倉 江戸…
時代を越えて 受け継がれてきた
306種類の稲の種のいくつかを
今度蒔かれる というお話にも、
いのちの神秘とロマンを感じました。



つながる
いのちとご縁に
感謝の気持ちを込めて―。


■合資会社 大家族|和み農

小川さんの想いが
詳しく掲載されています^^

■小川さんの本
『稲の多年草化栽培 小規模自給農への新たな道』


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柿内未央
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