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伽戸ミナ
2024年2月23日 17:00
詩です。ただの詩です。詩集を閉じずに持ったまま人間は文字を与えなかった音でも発音できるな、などと思いながら天井の木目を見ていると宇宙から黒色透明の蜜が垂れてくることがある私まで到達するのを待って、≪女神のよだれ≫とメモに書く浸透圧ではいってくるのは夜食べるように染めるように埋めるように撒くようにキスする人は、よく、唾液のにおいを知りたいと言っていた夜に押し出された、涙を流し
2024年2月22日 19:13
詩です。ただの詩です。授業中によそみする青空程キレイなものってないんじゃないかな?波紋がキレイに広がっていくくらい穏やかな海みたいで底ではマグロの腹を鮫が喰い破っているけれど、表面はおとなしい老夫婦はもたれ合ってうっとりと眺めている背徳感って感じ?、そう、スリルがあるね、すいません、答えはわかりません、怒られてたね、適当にやりすごすさ、賢いね葉桜がじゃれあっているごめんね、いま
2024年2月21日 21:32
詩です。ただの詩です。顔をかくして生きることをコロナが押し進めたねつぎは、火星進出が肉体を捨てることを押し進めるかなそのときに備えて、いちばんキレイなきみの右手中指をくれないかなまだ理解されないだろうから飾るのはぼくだけの秘密の地下室にするもちろんはめている指輪もそのままにするよ=====================読んでいただきありがとうございます。スキやフォ
2024年2月12日 17:45
詩です。ただの詩です。手の甲に精霊紋が浮き出る英雄が、裏の森に棲みついた三つ首の魔獣を退治してからというもの、村では手の甲にひらがなを書いて遊ぶこどもが増えた彼らは大人になって、漢字を使えるヤツが一人前、と言っている 歯みがきのあとの麦茶と100均で300円だったらどっちの方が損した気分になる?ってニヤケ顔のこねこが聞いてきた街灯の蛍光灯が酩酊状態のように点滅していて、生きてい
2024年2月10日 16:40
詩です。ただの詩です。降りる人、降りる人、降りる人、降りる人、傘を忘れそうになった人、降りる人、降りる人、乗る人、乗る人、座る人、乗る人、立つ人、乗る人、駆け込む人人間を金属としてやりとりしている停まるたびに。 ホームとの隙間にスマホが落ちていくと、その代わりにこの隙間が世界最小の無人レジだって教えてくれた 急停車、謝り合い、静寂の復元【経堂駅の女神様が痴話喧嘩をしてい
2024年2月9日 18:01
詩です。ただの詩です。部屋を暖めているストーブが苦しそうに熱を吐き出す傍で、裸で抱き合っている人たちがいる小窓から三日月を見て、あれは神様がまぶたを閉じている状態だからいまのうちにキスしよう、って言ったRとLの発音をなんどもなぞるような舌の動き世界にいまボクらしかいなかったら世界には愛しかないそれでも腹部に刺してしまった包丁はどうにもならなくて、体の中がピンクやアクアマリンに
2024年2月3日 16:56
詩です。ただの詩です。飛びたいと願わない日はない春風の甘さに包まれてみたいやわらかな雨で汚れを流したい夜の訪れを切り裂いてやりたい アバラにものが挟まったような息苦しさ、今日も元気な重力、どこまでもひろがる青なんてなくて緑や白や土気色が、巧みな連携で視界を遮っている骨と骨の隙間に仕掛けられた火薬が、破裂音を打ち上げて、切り出されるハラワタ肺、心臓、胃、心臓、胃、胃、心臓、