五時間目

詩です。
ただの詩です。



授業中によそみする青空程キレイなものってないんじゃないかな?
波紋がキレイに広がっていくくらい穏やかな海みたいで
底ではマグロの腹を鮫が喰い破っているけれど、表面はおとなしい
老夫婦はもたれ合ってうっとりと眺めている
背徳感って感じ?、そう、スリルがあるね、すいません、答えはわかりません、怒られてたね、適当にやりすごすさ、賢いね

葉桜がじゃれあっている
ごめんね、いまは遊べないんだ
小型犬がなめまわすみたいな春

本当に大切なものは季節なんじゃないのかなぁ?
休職している先生はソロキャンプをはじめたって噂だし
じゃれて走りまわって散歩して抱きあうために、ワークの答えは写せばいいや
起立、礼、着席
この時間のヒ―ヴィーサトウヤバすぎ、寝かせにきてる、絶対わざとだよね、正面サイアク、寝落ちしまーす、起きろー、これって学校側が認めているんじゃないだろうか?、んなわけあるか!
机の下が今日イチの盛り上がりを見せる
ノートの上を全力疾走するメカニカル・ペンシルと、西陽のキレイな床で
軽やかなステップを踏むネズミ
紙も炭素もどうせ燃えちゃうんだよね
ほうきを動かすと塵があらわれて、どんどん集まっていく
捨てられるだけのものでも群れをなすことができる
先生、ぼくたちは片手で入力できるんですよ



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