無色
詩です。
ただの詩です。
詩集を閉じずに持ったまま
人間は文字を与えなかった音でも発音できるな、
などと思いながら天井の木目を見ていると
宇宙から黒色透明の蜜が垂れてくることがある
私まで到達するのを待って、≪女神のよだれ≫とメモに書く
浸透圧ではいってくるのは夜
食べるように染めるように埋めるように撒くように
キスする人は、よく、
唾液のにおいを知りたいと言っていた
夜に押し出された、涙を流しながら、
愛とか世界平和には汗のにおいがすることをいつまで嫌がるつもりなのか、と言っていた
私はもう香水はエチケットなんて言えない
昼が干からびて、ぐじゃぐじゃになった肌 熟れすぎたトマト
ドクターフィッシュの排出方法を教えます
その代わり、
魚群にくすぐられ続けた私に、残ったものがあったとしたら、
お手数ですが燃えるゴミの日に出してください
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