三題噺テーマ「神隠し、シェアリング、花粉」|優(すぐる)の夢
あるところに、意地悪で傲慢な一人の男がいた。男の名は「優(すぐる)」。優の両親は、「優しい子に育って欲しい」という思いを込めて名付けた。年齢は40歳で無職。これからも働く意志はなく、両親と暮らしている。
優は、子どもの頃からとにかく意地悪だ。同級生が最後の楽しみに残していた給食の唐揚げを食べてしまったり、図工の時間に一生懸命作った作品を壊してしまったり…
そんな優には友達がいない。しかし、当の本人は、友達がいない原因が自分にあるという自覚はない。逆らうと面倒だからと、両親